自社製品のデザインを守る!意匠登録までの5つのステップを解説!

意匠権を取得するためには、特許庁による2回の審査を通過する必要があります。しかし、一度審査に引っ掛かったからといって、その時点で出願が取り消されるわけではありません。所定の手続きを行うことで、再度審査を受けることができ、意匠権を取得できる可能性があります。

意匠権を取得するまでの手続きの流れ


意匠権を取得するまでにかかる期間は、特許の取得に比べれば短期間ですが、出願からおよそ6ヶ月ほどかかります。その間に以下のような手続きが行われます。



意匠権取得までの5つのステップ


1.出願書類作成
まず意匠出願をするために、特許庁に対して提出する出願書類を作成しなければなりません。出願書類としては、「願書」と「図面」が必要です。出願書類は書式が定められているのので、注意が必要となります。自分で出願書類を作成される際は、特許庁のホームページを確認した上で作成されることをおすすめします。

2.出願
出願時には、あらかじめ作成した出願書類の提出と、出願料(16,000円)の支払が必要となります。出願方法としては、書面での出願と電子出願があり、書面で出願する場合は電子化手数料がかかります。書面での出願は、直接出願書類を特許庁に提出する方法と、郵送によって提出する方法があります。出願方法によって、出願料の納付の仕方が異なるため、注意が必要です。

意匠出願の場合は特許とは違い、出願された全ての意匠が公開されるわけではありません。審査を通過して登録が行われた意匠のみ公開されます。そのため登録に失敗した意匠を、他社に真似されるリスクが少ないため、積極的に出願することができます。
また、日本では先願主義を採用しているため、同様の意匠があった場合には、先に出願された意匠が権利を取得できます。まだ意匠登録をしていない意匠があるのであれば、迅速に出願を行った方がよいでしょう。

3.方式審査
方式審査は、出願書類が特許庁の定める書式通りに作成されているかをチェックするための審査です。審査によって書類に不備があると判断された場合は、特許庁から「補正命令」が出されます。補正命令が出された場合は、指定期間内に出願書類を補正するための補正書を作成して特許庁に提出する必要があります。

4.実体審査
実体審査では、出願された内容が意匠としての要件を満たしているか審査を行います。審査によって、要件を満たしていないと判断された場合は、特許庁から拒絶理由通知が送られてきます。

特許庁より拒絶理由が出された場合には、2ヶ月以内に「意見書」や「補正書」を提出することで、拒絶理由の解消を図ります。意見書は、審査官が出願書類に対して誤った解釈をしている場合などに提出する書類です。それに対して補正書は、出願書類の内容を補正したい際に提出する書類です。
拒絶理由が解消されなかった場合は、拒絶査定へと進みます。出願者はこれに対して、拒絶査定不服審判を請求することができます。審判を請求しない場合は、拒絶査定が確定し、意匠権の取得ができません。

意匠出願は特許出願とは異なり、出願審査請求をする必要はありません。方式審査を通過すると自動的に実体審査が行われます。

5.登録査定・登録料納付
登録査定とは、実体審査により拒絶理由がない、または拒絶理由が解消されたと判断された場合に、審査官によって意匠として認められることをいいます。登録査定を受けたら、登録料を納付することで、意匠の設定登録をすることができます。これを済ませると、意匠権を取得することができます。

また、意匠権を取得すると、意匠公報にて登録された意匠の情報が公開されます。

意匠情報を3年間非公開にできる秘密意匠制度


意匠権を取得すると、意匠公報によって登録された意匠の情報が公開されます。意匠は、特許や実用新案のように技術的なものではなく物品の工業デザインであるため、情報が公開されると比較的容易に模倣される可能性があります。
すでに販売されている製品の意匠であれば、さほど問題はありませんが、今後販売予定の製品の意匠であれば、不都合が生じてしまいます。そのため、設定登録の日から3年間、意匠公報に意匠情報を公開しない”秘密意匠制度”というものがあります。

秘密意匠制度を利用するためには、出願時または第1年分の登録料金納付時に特許庁へ請求をし、手数料5,100円を納付する必要があります。

まとめ


意匠権を取得するためには、出願書類を作成はもちろん、拒絶理由が出されれば、補正書や意見書の作成も必要となります。拒絶理由が出された場合は、意匠登録に関する十分な知識や経験がないと、補正書や意見書によって拒絶理由を取り下げるのは容易ではありません。出願書類の作成や補正書、意見書の作成に不安がある方は、専門家へ依頼されることをおすすめします。

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