3分でわかる!役員変更で必要となる登記とは

会社経営をしていると、株式会社の設立や本店移転、商号の変更など、さまざまな場面で登記にかかわる業務が必要となります。その中でも役員変更登記は、会社設立後に一番機会が多い登記です。

役員変更登記が必要な7つのケース


役員変更登記は、役員が増員された場合などに必要となる登記です。以下の7つのようなケースが生じた際に、役員変更登記が必要となります。

1.就任・・・新たに就任する役員がいる場合
2.退任・・・任期が満了した役員がいる場合
3.重任・・・任期満了と同時に、再選された役員がいる場合
4.辞任・・・任期の途中で辞める役員がいる場合
5.解任・・・株主総会や取締役会、裁判によって解任された役員がいる場合
6.欠格事由・・・欠格事由(※1)に該当する役員が存在し、退任した場合
7.死亡・・・任期中に死亡した役員がいる場合(※2)

(※1) 役員に指名されるにあたって要求されていた資格を、何らかの理由により失ってしまっている場合。
(※2) 死亡後2週間以内に、法務局に対して役員変更登記申請書を提出しなければなりません。

以上のケースのように役員の変更があった場合は、本店所在地においては2週間以内、支店所在地においては3週間以内に役員変更登記をしなければなりません。

登記懈怠と過料による制裁


役員変更など会社の登記事項に変更が生じた場合は、期間内に登記の変更を申請するようにと決められていますが、期間が過ぎてから登記変更の申請をしても、拒絶されることはありません。しかし、その場合は会社登記の懈怠として、代表者に対して100万円以下の過料が科される可能性があります。

登記懈怠による過料については、登記変更期間を過ぎたら必ず科されるというわけではありませんが、リスクを回避するためにも、可能な限り期間内に登記変更の申請をすることをおすすめします。

しかし、役員の任期が短いと頻繁に登記変更のしなくてはならないため、費用がかかりますし、登記の変更をし忘れてしまう可能性も高まります。そのため、役員任期の伸長を行う企業も存在します。

役員任期の伸長とは


株式会社の役員の任期は原則として、取締役であれば2年、監査役であれば4年と定められています。しかし、会社法が施行されたことにより、株式譲渡制限会社(※3)に限っては、任期を10年まで伸ばすことができます。

役員の任期伸長は登記事項ではないため、登記変更の手続きは必要ありませんが、「臨時株主総会」を開いて定款変更の決議を行う必要があります。その際に決議の内容と、出席した役員名を記載した議事録を作成し、押印します。

(※3) 株式譲渡制限会社とは、全ての株式の譲渡を制限している会社のことをいいます。株式の譲渡を制限することにより、自社にとって望ましくない人物・企業に株式を所有されることを防ぐことができます。大企業に比べて株式の発行数が少ない中小企業では、株式の所有者の意見によって経営に大きな影響が生じてしまいます。そのため、多くの非上場会社では定款に、株式譲渡制限を定めています。

役員任期伸長の注意点


役員の任期伸長手続きをすることで、登記に要する費用・労力を削減できますが、注意しなくてはならない点もあります。

1.登記変更を忘れやすい
最長で任期を10年にすることができるため、役員変更登記をすることを忘れてしまう可能性があります。株式会社は12年間登記がされていないと休眠会社という扱いになってしまい、解散したものとみなされてしまう可能性があります。

2.役員の解任
役員の解任をする必要が生じた場合に、正当な理由による解任でなければ、任期の残存期間分の報酬相当額を解任する役員に支払わなければなりません。任期の伸長がされていると、残存期間が長くなる可能性が高いため、多額の支払いが発生してしまいます。

また、10年間のうちに会社の経営が大きく変化することは十分に考えられるので、親族経営でもない限り、任期を10年間まで伸長することはあまり現実的ではありません。

まとめ


登記の変更は期間が定められており、期間を過ぎた場合には過料を科される可能性があるので注意しなくてはなりません。また、登記は種類によって、登記変更期間の起算日が異なるため、登記変更の予定がある方は専門家へ相談されることをおすすめします。

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