【意匠登録】煩わしい出願手順をまとめて解説!

意匠権は、物品の形状や模様、色彩などのデザインである意匠を守るための権利です。意匠に指定されるデザインは、美術品の形状や模様といった芸術的なデザインではなく、ボールペンや机の形状といった工業的に大量生産が可能な”工業デザイン”です。

意匠登録の出願に必要となる書類


意匠権を取得するためには、まず権利の取得をしたい意匠について出願書類を作成し、特許庁に対して出願する必要があります。出願内容に基づき審査が行われ、審査を通過すると、意匠登録が認められて意匠権を取得することができます。審査の際に拒絶理由が発見された場合は、拒絶理由通知が届き、それに基づいた補正書・意見書を提出して、再度審査してもらう必要があります。

意匠登録の出願には、「願書」と「図面」の2つの出願書類が必要となります。

願書の作成


願書は、出願をした日付や出願人、意匠の作成者、意匠登録する物品について記載する書類です。願書を作成する際は、以下の項目について記載し、出願時に提出する必要があります。出願手数料を特許印紙を用いて納付する場合は、印紙を願書に貼り付けて提出する必要があります。

■整理番号
10文字以下のローマ字(大文字のみ)、アラビア数字、またはそれらの組み合わせた文字列を記載します。整理番号の記載は任意なので記載しなくても構いません。

■提出日
郵送で願書を送る場合は差し出す日付を、特許庁に直接提出する場合や電子出願をする場合は、提出する日付を記載します。

■宛先
「特許庁長官殿」と記載してください。

■意匠に係る物品
意匠登録をしたい物品の名称について記載します。漢字、カタカナ、ひらがな以外は使えないため、注意が必要です。

■意匠を創作した者
必ず人の名前を記載しなければなりません。法人名ではなく、意匠を創作に携わった者の住所と氏名を記載する必要があります。住所は住民票に記載されている住所を、氏名は戸籍上に記載されている本名を記載してください。

■意匠登録出願人
氏名欄には個人名、法人名どちらも記載が可能です。氏名欄に個人名を記載した場合は、代表者欄の記載は不要となります。また、識別番号を持っている場合は、識別番号の記載もする必要があります。

■代理人
専門家へ依頼している場合など代理人がいるのであれば、代理人の欄も記入する必要があります。

■意匠の説明
意匠の材質や大きさについて記載します。また、物品の形状、模様等が変化する場合は、変化後の形状、模様等やその機能についても説明する必要があります。意匠の説明を詳細に記載することで、審査員が正確に出願した意匠について理解でき、拒絶理由通知が出される可能性が低くなるため、詳細に記載することをおすすめします。

図面の作成


図面は、図や写真を用いることで、意匠を視覚的に説明するために作成されます。出願の際は、願書と一緒に提出する必要があります。

■用紙
日本工業規格A列4番の大きさ(横21cm、縦29.7cm)の、トレーシングペーパーまたはトレーシングクロス、白色画用紙、白色上質紙、印画紙を縦長に用います。余白は、少なくとも左側に2cm
とる必要があります。

■図面
正投影図法による同一縮尺で作成し、正面図、背面図、左側面図、右側面図、平面図、底面図を一組として記載します。六図面だけでは説明が不十分となる場合は、展開図、断面図、斜視図等の参考図も記載が可能です。図面が複数枚にわたる際は、各ページの右上の余白にページ数を記します。

■図の大きさ
横150mm、縦113mmを超えない大きさで図を記載します。

■線の太さ
実線と破線は約0.4mm、鎖線は約0.2mmです。

■注意点
図中には、中心線、水平線、基線、指示線等の意匠を構成しない線や文字を記入してはなりません。

意匠登録の出願方法


意匠登録の出願には、電子出願と書面での出願の2通りの出願方法があります。

1.書面での出願
書面での出願をする場合は、特許庁の出願課の窓口に出願書類を持参する方法と、特許庁長官宛に郵送する方法があります。特許庁では、手続の効率化を図るために、すべての続きを電子化することを進めています。そのため、出願の際に書面で提出した場合には、電子化するために別途手数料(電子化手数料)がかかります。意匠の出願を頻繁に行う機会があるのであれば、電子出願による出願をおすすめします。

電子化手数料は手続1件につき1,200円と書面1枚につき700円かかります。そのため出願書類が3枚であれば、1,200+(700×3)=3,300円の電子化手数料の納付が必要となります。

2.電子出願
電子出願による意匠登録出願をする場合は、電子証明書を取得するなどの事前準備が必要となります。

【電子出願の手順】
①電子証明書の取得します(電子証明書取得のご案内)
②インターネット出願ソフトの利用が可能である環境を用意します
③インターネット出願ソフトの入手します(出願ソフトの入手)
④ダウンロードしたファイルでインストールし、環境設定を行います
⑤申請人の利用登録を行います
⑥出願書類(願書、図面)を作成します
⑦電子出願をします

まとめ


意匠登録の出願は、願書や図面の作成が必要であるため手間や時間を要します。願書や図面を作成する際に、特許庁が定めた規定通りの記載がされていないと、拒絶理由が出され、補正書や意見書の作成も必要となります。そのため、出願書類の作成は重要であり、慎重に作成する必要があります。意匠登録の出願をする際は、必ず特許庁の定めた規定に目を通した上で、出願書類を作成してください。出願書類の作成に不安がある方や、出願に時間や労力を費やしたくない方は、専門家へ依頼することをおすすめします。

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