知的財産侵害の訴訟リスクが増大!特許庁の打ち出した”保険制度”とは?

近年では、企業が海外進出した際に、現地で特許や商標、著作権といった”知的財産権”を侵害してしまい、訴訟問題に発展してしまうというケースが見られます。グローバル化が進み、多くの中小企業が海外での事業展開を行っていますが、今後はさらに訴訟問題が増加していくことが想定されています。

TPPにより訴訟リスクが増大


10月に環太平洋経済連携協定(TPP)が大筋合意され、各国の知的財産制度の整備が進むことが想定されています。これにより、2つの「知的財産侵害による訴訟」リスクが高まりました。

1.訴訟される可能性が高まる
従来では、ベトナムやマレーシアなどの新興国で、知的財産制度の整備があまり進んでおりませんでした。そのため海外進出をした際に、例えば自社のロゴマークが訴訟される、といったケースは少数でした。しかしTPPにより、新興国にも先進国並みの知的財産制度を導入することが、求められるようになりました。これが原因で、日本企業が海外に進出した際に、知的財産権の侵害に対して訴訟を起こされるリスクが増加しました。

2.訴訟による賠償金額が高額に
また、TPPによる知的財産侵害訴訟のリスクはもう一つあります。法定賠償制度の導入による高額な賠償金です。法定賠償制度は、懲罰的賠償とも呼ばれ、著作権の侵害に対して巨額な賠償責任を負わせることができる制度です。この制度が導入されているアメリカでは、一著作物あたり最大で約1,800万円の賠償金額の支払いが求められます。これほど巨額の賠償が求められた場合、中小企業は現地からの撤退を余儀なくされ、経営存続の危機に立たされてしまいます。

TPPによって、中小企業が海外進出をするリスクは非常に高まってしまいましたが、この問題を解決するための保険制度が用意されています。

知的財産侵害訴訟のための保険


海外での知的財産権侵害による訴訟から中小企業を守るために、特許庁から訴訟費用を肩代わりする保険制度が導入されました。この保険制度は、特許庁や商工会議所などの中小企業団体が保険料を支払うため、中小企業は直接費用を支払う必要はありません。これにより中小企業は、海外での訴訟費用の負担というリスクを持たずに、海外進出をすることができます。(参照記事:知財侵害訴訟、保険で特許庁が中小の海外進出リスク低減)

しかし、何の条件もなく保険制度を利用できるわけではありません。これには自社も現地での知的財産権を所有していなければなりません。

知的財産の外国出願


外国出願とは、特許や商標、著作権といった知的財産権を外国で取得するために必要となる出願です。現在、世界共通の知的財産制度がありません。そのため外国で事業を行う場合は、その国で知的財産の登録のための出願を行わなくてはならないのです。(参照記事:「知的財産が海外進出の課題に!外国出願とは?」)

当然のことですが、外国出願を行わずに外国で業務を行った場合、知的財産権の侵害で訴訟を起こされるリスクが非常に高まります。また、この場合は、その企業に責任があるため知的財産侵害訴訟の保険制度を利用することができません。

しかし、外国出願は容易なものではありません。各国の様式に合わせて、その国の言語で翻訳した出願書類を用意しなくてはなりません。また、拒絶理由が通知された場合、その内容を理解した上で出願書類を修正し、再度出願しなくてはならないので非常に労力がかかります。

もし、海外への事業展開を考えているのであれば、専門家に外国出願の依頼をすることをおすすめします。

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