3分で解決!知的財産権を種類別に解説!

よくある勘違いとして、意匠権は「デザインを保護するための権利」というものがあり、美術品のデザインも意匠権によって保護されると考えている方がいます。しかし、意匠権によって保護される対象は工業デザインに限り、美術品のデザインは保護対象となりません。

意匠権や著作権、特許権、商標権等の総称である知的財産権は、保護対象となる知的財産の種類によって区別されており、それぞれ権利が発生するタイミングと期間が異なります。

知的財産権とは?


知的財産権は、私たちが知的創造活動によって生み出したアイデアを保護し、運用していくための権利です。この知的財産権を大きく分けると、産業財産権と著作権とその他の権利の3つに分けることができます。

産業財産権は、製品の製造やシステムの構築に用いられる技術や、商品・サービスにおけるデザインや名称を保護するための権利です。研究開発における意欲の向上や、市場に出回る商品・サービスの品質を保護するために存在しています。ただし、産業を発展させるためにも、永続的に独占権が存在することは好ましくありません。そのため商標権を除く産業財産権は、権利の保有期間が決まっています。

知的財産権の種類


権利名権利保有期間
知的財産権産業財産権商標権10年(更新可)
意匠権20年
特許権20年
実用新案権10年
著作権著者の死後50年
その他の権利商号権期間なし
不正競争防止法期間なし
肖像権期間なし
回路配置利用権10年

■ 商標権
商標権は、自分が提供する商品・サービスを他社のものと区別するために用いられる、マークを保護するための権利です。名刺や企業HP等で見られるロゴマークが商標権の保護対象です。(参照記事:「ロゴマークは重要?商標登録のメリットとデメリット」)

■ 意匠権
意匠権は、工業デザインを保護するための権利です。ボールペンやPC、机、眼鏡などの工業的に大量生産が可能であるもののデザインを保護します。美術品は大量生産されるものではないため、意匠権の対象とはなりません。

■ 特許権
特許権は、社会に有用な働きをもたらす技術を保護するための権利です。特許を取得するような技術は、発明とも呼ばれ、以下の5つの要件を満たす必要があります。
・新規性がある
・進歩性がある
・産業上利用する可能性がある
・自然法則を利用している
・公序良俗に反しない

■ 実用新案権
実用新案は、既存の技術をより使いやすくする為の工夫を加えたアイデアを、保護するための権利です。既存のものに工夫を加えているため、新規性の観点から特許として認められない技術等が実用新案として保護されます。

■ 著作権
著作権は、文学や学術、美術、音楽などの芸術分野の創作物を保護するための権利です。著作権は、特許や商標などの産業財産権とは異なり登録を行う必要がなく、創作時に自動的に権利が発生します。ただし、発表する可能性がある著作物を創作した際は、自身の権利を主張するために、文化庁で著作物を明示するための登録をすることをおすすめします。(参照:著作権登録制度)

■ 商号権
商号権は、企業が自己を表示するために使用するための名称、つまり企業名を保護するための権利です。他人が自社の商号を用いて、企業のイメージダウンとなる行為等を行うことを禁止することができます。また、登記の際には、既に登記している他の企業が同一の「商号」を有し、同一の所在地である場合、登記することができません。

■ 不正競争防止法
不正競争防止法は、公正な競争秩序を確立するために、ノウハウや顧客リストの盗用や、著しく類似する名称やデザインの使用を規制する法律です。

■ 肖像権
肖像権は、肖像(人の姿・形)を無断で撮影することや、映像媒体に記録された映像を公開、利用することを禁止する、国民が持つ権利です。法律上では「幸福追求権」の下に保護された権利であり、肖像権自体を規定した法律はありません。

■ 回路配置利用権
回路配置利用権は、半導体集積回路の回路配置等を保護するための権利です。登録のためには、申請日の2年前までに申請する回路の譲渡・公開・利用を行っていないことが条件となります。

まとめ


知的財産権は様々な種類の権利の総称であり、各権利の保護する対象は異なります。各権利の保護する対象について理解していないと「実用新案権の申請をする必要がある知的財産を、特許申請してしまった」、「ロゴマークは著作権で守られると勘違いしていたため、商標登録を行っていなかった」などの誤解を招くことになります。

ご自身が所有する知的財産が、どの権利を保有しているか(保有する可能性があるか)確認を行い、権利の申請が必要であれば適切な申請手続を行うことをおすすめします。

種類概要
商標登録登録した商標は独占使用できるメリットが与えられます。逆に、他人に取得されてしまうと、たとえそのネーミング等をずっと以前から使っていたとしても、使用できなくなってしまう可能性があります。
意匠登録意匠権は、新規な意匠(デザイン)を創作した者に対し、意匠の実施を独占できる権利です。その意匠及びその意匠に類似した意匠に関する製品を独占的に製造、販売したり、他人に製造、販売のライセンスを与えたりすることができます。
特許出願特許権として登録(権利化)できれば、そのアイデア(発明)をその国で独占できます。独占ができれば、価格競争に巻き込まれない、利益率の高いビジネスモデルを継続して展開することが可能となります。
実用新案出願実用新案は、特許で保護するほどではない「小発明」(技術に関するアイデア)を保護するものです。そのため、幅広く日用品雑貨に関するアイデアの保護に利用されています。
権利侵害自社の権利が侵害された場合、過去の侵害による損害賠償あるいは損失補填を侵害者に対して請求する ことができるとともに、現在及び将来における侵害の差し止めを求めることができます。

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