何もせずに諦めるのは損 ! 不使用の商標を取り消す方法があるのをご存知ですか ?

不使用ならば審判で消せばよい!?どうしても取りたい商標のための戦略を紹介します 前回は「拒絶査定を受けてもまだチャンスはある ! 商標登録に関する審判制度の仕組みについて弁理士が解説 !」という記事で商標の審判制度についてご紹介しました。
今回の記事では審判制度のひとつである、「不使用取消審判」について解説していきたいと思います。

不使用取消審判とは


不使用取消審判は他の審判と比べて請求される件数が多い審判です。不使用取消審判とは読んで字のごとく、不使用(の商標)を取り消すための審判です。

商標権を得るには商標出願をしなければなりません。そして無事登録査定となれば登録料納付後、商標権を得ることになります。一度得た商標権は、10年毎の更新をすることでずっと存続することが可能な権利です。

一方で、商標登録されたものの、現在は使われていない(不使用)の登録商標も多く存在します。更に、使われていない登録商標でも更新をすることができます。実際は使われていなく、何も信用が加わっていない商標がいつまでも存在し続けることになってしまいます。これでは「使用する者の業務上の信用の維持を図る」という法目的から外れてしまいます。

商標は早い者勝ちの先願主義を採択しておりますので、実際に使用しているか否かは関係なく、他人より1日でも早く出願した者の権利となります。先願商標とはいえ、いつまでも使われない登録商標が存在していたならば、本当にその商標を使いたい人にとっては出願しても拒絶となってしまうので、とても迷惑な話となります。

そこで本当に使用されていない商標と立証されればその登録商標を取り消す審判制度が用意されました。これが不使用取消審判です。

取消対象になってしまう登録商標とは


不使用取消審判の制度があるからといって不使用の商標を何でも請求できるわけではありません。不使用取消審判の対象として請求できる商標は「3年以上」使用されていない登録商標です。

サービスなどを準備中で、とりあえず商標出願して登録になったものだとしても、3年も経てばさすがにその商標の使用を開始しているだろう、というのが3年という期間が設定されている理由になります。

最初は登録商標の使用をしていたが途中からその商標の使用を止め、ここ3年間継続してその登録商標を使用していない場合も不使用取消審判の対象です。その間に1度でも使用をしていれば取消にすることはできません。

登録した指定商品すべてには使用していない場合は


登録商標の範囲は願書に記載した商標と指定商品(指定役務)で決まります。複数記載した指定商品のうち1つでも3年以上その商標を使用していないとその商標権全体を取り消すことができるのでしょうか。

そうではありません。この審判の目的は使われていない商標の整理ですので、使われていない商品のみが取消の対象です。不使用取消審判を請求する際はその商標権の中から商標権者が使っていない指定商品に絞って請求する必要があります。不使用取消審判がかけられた商品のうち1つでも使用していることを商標権者が立証できれば、請求棄却審決となってしまうからです。たった1つの商品の使用立証がされただけで、一緒に請求した他の商品が実際は不使用であっても、それらを取消とすることができません。不使用取消審判を請求する側はインターネット等の情報を駆使し、よく調査をした上で、本当に取消をしたい商品・サービスを請求する必要があります。

登録商標とは少し違う形で使用しているのだが


商標を使用していく過程で若干の書体の変更などが起こり得ます。ロゴは時代と共に変わっていくものでありますし、ちょっとした変更が生じる度に登録を求めていては商標権者は大変です。

法律上は平仮名・片仮名・ローマ字にそれぞれ変更した形で使用している場合で読み方が変わらず意味合いも変わらない場合はその商標の使用とするとしています。また、図形商標であっても同視できるくらいの変更ならば登録商標の使用とします。いわゆる社会通念上同一と認められる商標なら登録商標の使用であるということです。こういう場合は不使用とはなりませんので取り消すことができません。

商標権者自身が使用していない場合もある


登録商標は商標権者だけが使うとは限りません。ライセンス契約をした場合は実際にその登録商標を使用するのはライセンシーです。商標権者から正当にその登録商標の使用を許された者が使用している場合も不使用取消審判の対象にはなりません。

まとめ


自己の商標登録出願で他人の登録商標を引例として拒絶理由通知がくることがあります。よくよく調べているとその引例商標は使われていない場合、その権利を消してしまえば自分の出願が登録になるわけで、その対策として不使用取消審判を請求することになります。

どうしても使用したい商標があるが、他人がその商標を持っていることが分かっている場合も、出願と合わせて不使用取消審判を請求することができます。

様々なケースがありえますので、商標登録を具体的にお考えの際にはまずはお気軽に弁理士までご相談ください。

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