いよいよ来年1月から!育児・介護休業法はどう変わる?

平成29年1月1日より施行される、改正育児・介護休業法。新制度対応に向け、御社ではすでに準備が進められているでしょうか?

施行まで3ヵ月をきり、弊事務所へのご相談の中にも、「一体どう変わるのか?」「現在の規程を、今回の法改正に対応できるよう見直したい」等のお問い合わせが増え始めています。

未だ対策に手つかずの事業所も、年末の繁忙期にさしかかる前には社内整備を進めておきたいところです。

今号より2週に渡り、育児・介護休業法をテーマに、現行制度の概要、改正のポイントをご紹介してまいります。御社の体制作りにお役立てください。

現行の介護休業制度、正しく把握できていますか?


今号では、まず介護休業制度をメインにお話ししていくことにいたしましょう。
第一に、現行制度の確認から。厚生労働省から分かりやすい資料が出ていますので、ご確認ください。

参考 : 厚生労働省『仕事と家庭の両立支援対策の充実について(12月21日労働政策審議会雇用均等分科会報告書)概要』
※ 3ページ目「仕事と介護の両立支援制度(現行制度)」をご覧ください。

■ ポイント
・対象家族の範囲は「配偶者、父母、子、配偶者の父母、同居かつ扶養している祖父母、兄弟姉妹及び孫」
・介護休業は原則1回に限り、93日まで取得可能
・介護休暇は年5日、1日単位での取得
・介護のための所定労働時間の短縮措置等(※)は、介護休業と通算して93日の範囲内で取得可能
※「介護のための所定労働時間の短縮措置等」とは・・・
・所定労働時間の短縮制度
・フレックスタイム制
・始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ
・労働者が利用する介護サービス費用の助成その他これに準じる制度上記のうちから、事業主が何らかの措置を選択して講じる


加えて、「介護休業給付の給付率」についてですが、今年(平成28年)8月の段階で既に「40%→67%」に引き上げられています。

改正の目的は「急増する介護離職に歯止めをかけること」


このように、介護休業については、法律上かなり具体的なことが定められていることが分かります。しかしながら、企業への周知が進んでいなかったり、介護を理由とした休業に対する事業主側の認識がまだまだ不十分であったり等の状況があるために、正しく運用・活用出来ていないケースが多々見受けられます。

年間10万人を超える介護離職者ですが、今後ますます高齢化が進展していく日本においてはさらにその数を増していくことが見込まれています。
今回の法改正では、「妊娠・出産・育児期や家族の介護が必要な時期に、男女ともに離職することなく働き続けることができるよう、仕事と家庭が両立できる社会の実現」に向け、

・介護が必要な家族を抱える労働者が介護サービス等を十分に活用できるようにするため、介護休業や柔軟な働き方の制度を様々に組み合わせて対応できるような制度の構築

・妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする不利益取扱い等の防止を図ること

が目指されています。まずは企業(事業主)側がこの制度の必要性を正しく認識し、意識を変え、新制度への対応に前向きに取り組むことが重要です。

介護休業の改正ポイントはこの6つ!


それでは、今回の法改正で具体的に介護休業制度がどう変わるのかについて、確認してまいりましょう。こちらも、下記の資料が大変参考になります。

参考 : 厚生労働省『仕事と家庭の両立支援対策の充実について(12月21日労働政策審議会雇用均等分科会報告書)概要』

※2ページ目「仕事と介護の両立支援制度の見直しについて(イメージ)」をご覧ください。

ポイントとしては、

✓ 介護休業等の対象家族の範囲拡大
現行の「配偶者、父母、子、配偶者の父母、同居かつ扶養している祖父母、兄弟姉妹及び孫」の他、「同居・扶養していない祖父母、兄弟姉妹及び孫」が追加されました。

✓ 介護休業の「分割取得」が可能に
対象家族1人につき、通算93日まで3回を上限として、分割して休業出来る様になりました。(現行制度では「通算93日まで原則1回に限り取得可能」)

✓ 介護休暇が半日単位でも取得可能に
これまでは「1日単位」での取得とされていた介護休暇について、「半日(所定労働時間の1/2)」単位での取得が可能になりました。取得日数に変更はありません。

✓ 介護のための所定労働時間の短縮措置等について
これまでは「介護休業と通算して93日の範囲内」のみに取得可能な措置でしたが、今後は「介護休業とは別に、利用開始から3年間で2回以上の利用」が可能となりました。

✓ 介護のための所定外労働時間の制限 ≪新設≫
これまではなかった制度ですが、「介護の必要が無くなるまで、残業の免除が受けられる」ようになりました。

✓ 不利益取扱い防止措置の義務 ≪新設≫
「上司・同僚など」が職場において、妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする就業環境を害する行為をすることがないよう防止措置を講じなければならない旨が、事業主の義務となりました。
これまでは、事業主に対する不利益取扱い禁止義務として「妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする不利益取扱いをしてはならない」という定めにとどまっていましたが、これに加え、新たに防止措置の義務が課せられることになりました。


以上、介護休業関連についての改正ポイントをまとめました。次号では引き続き、育児休業関連の制度をチェックしていきますので、ぜひご確認ください。


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