外注費の仕訳処理と税務のポイントを税理士が解説

外注費とは


外注費とは、他の会社や個人事業主と業務請負契約を結んで業務の一部を外部委託した場合の費用をいいます。

勘定科目は「外注費」「業務委託費」などが主に使用されます。ちなみに所得税の青色申告決算書では外注工賃という書き方がされています。

次に具体的な仕訳例を確認していきましょう。

具体的な仕訳例


清掃業者(法人)へ自社内の清掃業務を委託し、今月分100,000円を普通預金から振り込んだ。

(借方) 外注費 100,000 (貸方) 普通預金 100,000

消費税については課税取引となります。



ホームページのデザインをデザイナー(個人)に委託して、制作費総額65,880円から源泉所得税6,228円を差し引き59,652円を振り込んだ。

(借方) 外注費 65,880 (貸方) 普通預金 59,652
(貸方) 預り金 6,228

源泉徴収義務者に該当すると、外注先が個人事業者である場合、仕事内容によっては源泉徴収を行う義務が生じます。
法人は自動的に源泉徴収義務者に該当することになります。

ちなみに個人事業者で従業員を雇わず一人で事業を行っている場合は、上記のケースにおいては源泉徴収義務はありません。

源泉徴収税額の計算は上記のケースでは、外注額消費税抜(61,000円)に税率10.21%を乗じた金額を預かり、翌月10日まで納付します。


派遣会社へ今月の派遣料として300,000円支払った。

(借方) 外注費 300,000 (貸方) 普通預金 300,000

人材派遣会社へ支払い派遣料は外注費として処理されます。
消費税は課税取引となります。


給与と外注の違い


給与は雇用契約を結んだ従業員に対し、給与規定に従って支払う労働の対価です。勘定科目は「給与手当」などです。

給与と外注はいずれも労働の対価という同様の性質を持ちますが、外注費は給与で支払うことと比較すると以下のメリットがあります。

・基本手当がないため、依頼する仕事の内容によって支払額の調整ができる。

・社会保険料加入義務がない(社会保険料半額負担がなくなる)。

・課税仕入額を増やせる(納付する消費税額が減る)

などです。
外注費は上記のような税務上のメリットがあることから、税務調査では厳しく見られる項目の一つです。

そのため雇用か請負か線引きが曖昧な人について安易に請負契約へ変更すると様々なリスクが生じます。

請負契約へ変更を検討するときには、下記の要件を満たすかどうか充分に検討することが必要です。

・外注先が指揮命令を受けないこと(働く時間や仕事の進捗に関して発注側が指揮しない)

・外注先が自ら道具を用意すること(発注側が用意せず、外注先が自己負担する)

・外注先が自ら材料を準備すること(発注側が提供せず、外注先が自己負担する)

・賞与を支払っていないこと(あくまで仕事量に応じた請負金額)

雇用契約は採用のときに雇用契約書などが結ばれ、毎月の給与を給与規定に従って支給することで金額に客観性が生まれます。

請負契約、すなわち外注のケースでは客観的な書類として、仕事量に応じた金額が記載してある請負契約書若しくは外注先から発行される請求書を準備しておく必要があります。

また、外注先が事業所得として申告して整合を図ることも必要な条件です。

要件を満たさず外注費として否認されると、外注費分の消費税と源泉所得税を追加納付しなければならず、大きな税負担となります。

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