労働時間の上限規制に結論 ! 「働き方改革実行計画(案)」が公表されました
労務


「働き方改革実行計画(案)」公表


一億総活躍社会実現に向け設置された働き方実現会議より、昨年度末、ついに具体的な指針となる「働き方改革実行計画(案)」を公表されたことは、既に報道等で皆さんご承知の通りです。

本計画(案)においては、同一労働同一賃金に伴う処遇改善、賃金引上げと労働生産性の向上、労働環境整備、病気療養と仕事の両立等に加え、労使双方より特に高い関心が寄せられる「長時間労働の是正」についても今後の指針がまとめられています。

焦点となっていた労働時間の上限規制に関しては、どのような結論に至ったのでしょうか ? さっそく、「働き方改革実行計画(案)」を確認していくことにいたしましょう。

時間外・休日労働の上限は、単月で「100時間」未満、2~6ヵ月の平均で「80時間」以内


「罰則付き時間外労働の上限規制の導入など長時間労働の是正」のテーマについては、「働き方改革実行計画(案)」の10ページ目以降で言及されています。

現状では、特別条項付36協定を締結してしまえば実質無制限に時間外・休日労働を課すことができてしまう点が問題視されていましたが、このたび下記の通り上限規制の指針が公表されました。

■ 原則として、月45 時間、かつ、年 360 時間とし、違反には以下の特例の場合を除いて罰則を課す

■ 臨時的な特別の事情がある場合として、労使が合意して労使協定を結ぶ場合においても、上回ることができない時間外労働時間を年 720 時間(=月平均 60 時間)とする

■ 年 720 時間以内において、一時的に事務量が増加する場合について、最低限上回ることのできない上限を下記の通り設ける

(1)2ヵ月、3ヵ月、4ヵ月、5ヵ月、6ヵ月の平均で、いずれにおいても、休日労働を含んで「80 時間以内」とする

(2)単月では、休日労働を含んで「100 時間未満」とする

(3)上記の特例の適用は、年半分を上回らないよう、「年 6 回」を上限とする

参照 : 働き方改革実現会議決定「働き方改革実行計画(案)」


労働基準法制定以降、初となる残業時間数の上限設定ということで、注目が集まっています。今後は「36協定さえ締結していればOK」とは言えず、上記の基準を確実にクリアしていかなければなりません。

「働き方改革実行計画(案)」施行予定は2年後の「2019年4月」


今回公表された計画(案)を受け、今後、企業においては対応に向けた準備を進めていくことになります。現在の予定では、今年度内に法案がまとめられ、来年度より審議と施行準備が具体的に動き出すとのこと。

よって、改正法の施行は2019年4月以降となる見込みとなっています。ちなみに、現状、限度基準告示の適用除外とされている事業又は業務の一部についても原則適用除外としない方向で、下記の通りまとめられています。

■ 自動車の運転業務
・改正法の一般則の施行期日の5年後に、年 960 時間(=月平均 80 時 間)以内の規制を適用することとし、かつ、将来的には一般則の適用を目指す旨の規定を設ける


■ 建設事業
・改正法の一般則の施 行期日の5年後に、罰則付き上限規制の一般則を適用する
・ただし、復旧・ 復興の場合については、単月で 100 時間未満、2ヵ月ないし6ヵ月の平均で 80 時間以内の条件は適用しない
・併せて、将来的には一般則の適用を目指す旨の規定を設けることとする。


■ 医師
・改正法の施行期日 の5年後を目途に規制を適用することとする
・ それに先立ち、2年後を目途に規制の具体的な在り方、労働時間の短縮策等について検討し、結論を得る


■ 新技術、新商品等の研究開発の業務
・医師による面接指導、代替休暇の付与など実効性のある健康確保措置を課すことを前提に、現行制度で対象となっている範囲を超えた職種に拡大することのないよう、その対象を明確化した上で適用除外とする

参照 : 働き方改革実現会議決定「働き方改革実行計画(案)」


以上、各企業においては、今後2年間の中で準備を進めていくことになります。


まとめ


職場意識改善助成金等、労働時間の削減を図る上で受給できる助成金はいくつかあります。
専門家を上手く活用し、御社にとってベストな方法での対応策を検討されてみてはいかがでしょうか ?
まずはお気軽にご相談ください !

参照 : SHARES 社会保険労務士 丸山博美のページ

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