法改正対応 ! 平成29年度年度更新 2つのチェックポイント
労務

「年度更新は毎年同じ」と思っていませんか ?


前号では、年度更新に向けて今から準備できる「昨年度賃金総額の集計」における注意点をご紹介しました。

皆さま、準備は進んでいるでしょうか ?

本号では、平成29年度年度更新申告書作成に関わる具体的なチェックポイントについて触れていくことにいたします。年度更新は「毎年同じ」ではありません。関係法令に改正があれば、その内容を正しく反映させることが大前提となります。


雇用保険料率の変更について


すでにご存じの通り、平成29年4月1日より、雇用保険料率が変更となっています。具体的には、

・一般の事業 11/1000→9/1000
・農林水産、清酒製造の事業 13/1000→11/1000
・建設の事業 14/1000→12/1000

となっており、全体的に引き下げられています。

つまり、平成28年度確定保険料率と平成29年度概算保険料率は同率ではありませんので、注意が必要です。

それぞれの年度の雇用保険料率については下記リーフレットに記載がありますので、保険料算定時にはそれぞれの年度で正しい率を適用するようにしましょう。

参照 : 厚生労働省「平成29年4月から雇用保険料率が引き下がります」

確定保険料率と概算保険料率は異なります




雇用保険の適用拡大とは



平成29年1月1日より、65歳以上の方も雇用保険の加入対象となりました。新たに「高年齢被保険者」となるのは下記の労働者です。

【前提】
原則一週間の所定労働時間が20時間以上、かつ31日以上の雇用見込がある

・タイプ① 平成29年1月1日以降に新たに雇用した65歳以上の労働者
・タイプ② 平成28年12月末までに65歳以上で雇用し、平成29年1月1日以降も継続して雇用している労働者
・タイプ③ 平成28年12月末の時点で高年齢継続被保険者であり、平成29年1月1日以降も継続して雇用している労働者

参照 : 厚生労働省「雇用保険の適用拡大等について」


上記の適用拡大を受け、これらの労働者についても、労働保険料の申告においては算定基礎額への計上が必要となります。特に、平成28年度確定保険料算定時には計上漏れにご注意ください。

前述のタイプ①~③について、確定保険料算定基礎額への計上対象期間をご紹介しておきます。
・タイプ①:採用日~平成29年3月31日までに確定分の賃金総額
・タイプ②:平成29年1月1日~同年3月31日までに確定した賃金総額
・タイプ③:平成28年4月1日~平成29年3月31日までに確定した賃金総額

ちなみに、高年齢被保険者については平成31年度までは雇用保険料の徴収免除となりますので、併せて注意してください。

雇用保険の高年齢被保険者賃金総額の計上に注意しましょう



まとめ


以上、制度改正に伴う平成29年度年度更新時の注意点を2つ、ご紹介しました。「年度更新なんて毎年同じだから」と安易に考えていると、申告内容に誤りが生じてしまいます。少なくとも本号で触れた留意点は確実に押さえておきましょう !

ご不明な点がございましたらお気軽にご連絡下さい。
参照 : SHARES 社会保険労務士 丸山博美のページ

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