インストラクターの資格認定ビジネスに最適 ! 協会ビジネスにおける商標登録の重要性
知財


協会ビジネスとは


〇〇協会という団体名をよく見かけますが、これは、特に法律的に決まった形があるわけではありません。

株式会社〇〇協会、一般社団法人〇〇協会、NPO法人〇〇協会、のように法人名として使われている場合もありますし、完全な任意団体(例えばサークルのようなもの)の名前として使用されている場合もあります。


協会ビジネスには、インストラクターの資格認定ビジネスが多い


このように「協会」というものには決まった形はありませんが、ただ、一般に「協会ビジネス」と言った場合、インストラクターの資格認定をするビジネスモデルが多いようです。

例えば、私が顧問をしている「〇〇コンディショニング協会」という協会では、「〇〇コンディショニング」という人体の健康に関する手法を協会員に教えています。ここでの「協会員」は、単に健康法を学んで自分が健康になろうという人たちではなく、プロのインストラクターとして、この手法を第三者に伝えたり、施術を行ったりすることを目指す人たちです。

協会は、〇〇コンディショニングの手法を学び終えた協会員に「〇〇コンディショニングインストラクター」という資格を認定し、〇〇コンディショニングのノウハウを使ってビジネスをするライセンスを与えます。そして、年会費などの形で会費をとり、ライセンス料としています。


協会ビジネスは、「正しく」知識やノウハウを伝えるのに最適な手法


この協会ビジネスというのは、形にできない知識やノウハウを「広く正しく世の中に伝える」のに適したビジネスモデルといえます。

知的財産の専門家から見ても、「広く知識を伝える」ことはそれほど難しくありません。その方法としては、本やメディアなど色々あります。しかし、「正しく」伝えるというのはなかなか難しいものです。

例えば、ある優れた健康法が発見された時、その健康法がメディアなどに取り上げられるとあっという間にブームになるのですが、その時必ずといって良いほど、正しくない解釈をして、自己流にアレンジした危険な方法を自分の教室で教えたりする人が出てきます。

そのような粗悪なサービスを提供する人が出るのを防止するために、協会ビジネスの教育とライセンスのシステムは、非常に有効だといえます。


協会ビジネスで使用する商標とは


協会ビジネスと商標は、切っても切り離せない関係です。
どのような商標が使用されるかというと、次の3つが代表的なものになります。

・協会名
・メソッド名
・資格名(ライセンス名)

では、実務的な話として、これらのうちどれを優先的に商標登録するべきなのでしょうか。

それは少々難しい判断になるので、この分野に詳しい弁理士までご相談ください。
お客様(エンドユーザーや協会員)が一番認知するのはどれかという点も考慮した、専門家ならではのアドバイスが可能です。


協会ビジネスにおいて商標登録が大事な理由


協会員は、その協会名やメソッド名を肩書に使用して活動します。
協会ビジネスにおいては、エンドユーザーのみならず、協会員がとても大事なお客様となります。

例えば、「〇〇マッサージ協会」というマッサージの手技を伝える協会の場合、このマッサージを受けるエンドユーザーも大事なお客様ですが、協会として一番大事なお客様は、この手技を学び、この手技でビジネスをすることを志す協会員です。協会で技術をマスターして認定された協会員は、プロのマッサージ師として活動する上で、その協会名や、メソッド名を使用します。「〇〇マッサージ」とか、「〇〇マッサージ協会認定」といった具合です。

これらの名前は、協会員の経歴やプロフィールに書くもので、大事な「売り」になります。
もし、協会側が商標登録を怠ったばかりに、この名前がある日突然使えなくなったとしたら、協会だけでなく協会員も打撃を受けます。協会員はせっかくお金を出してこのマッサージの資格を取ったのに、そのことを世の中に示せなくなるのです。

協会名やメソッド名は協会員が経歴に書くもの



実は、商標登録の裏技的なテクニックも・・・


実は、協会ビジネスの商標登録については、裏技的な話もあります。

商標法のルールでは、「サービスの内容をそのまま記載しただけの言葉は、商標登録できない」と決められています。

そのため「〇〇マッサージ」といったような言葉は、「〇〇」の部分がありきたりな言葉である場合、商標登録にならないことがあります。しかし、これが「〇〇マッサージ協会」という団体名にすると、一気に商標登録されやすくなります。 ですから、「〇〇マッサージ」というマッサージの手技名が商標登録できない場合、この手技名は独占することはできませんが、「〇〇マッサージ協会認定」という言葉を使って、ブランディングを図ることができる可能性があります。

こういった理由から、「〇〇協会」という言葉を商標登録するケースが多く存在するのです。

まとめ


いかがでしたでしょうか。協会ビジネスにおいて、商標登録が重要な役割を果たすことをご理解いただければ幸いです。

ところで、今回は協会ビジネスについて書きましたが、これは「スクール」という名前で資格認定をしている場合などにも同じことが言えます。

商標登録について考えるときは、「もしこの名前が使えなくなったとき、(自分以外の)誰が困るか」も考えてみましょう。
疑問点などがある方は、お気軽にお問い合わせフォームからご相談ください。

参照 : SHARES 特許業務法⼈アイリンク国際特許商標事務所 井上 暁彦のページ

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