著作財産権とは?種類や保護期間を徹底解説します
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著作権は大きく「著作者人格権」と「著作財産権」、「著作隣接権」に分けられます。今回はその中でも「著作財産権」にフォーカスして、種類や譲渡可否、保護期間についてわかりやすく解説します。

この記事の目次

著作財産権とは

著作財産権とは、著作者が創った著作物が、著作者の経済的利益を保護するために、他人に勝手に利用されることを禁止できる権利です。著作財産権を行使することで、許可を得ずに利用され、利益を奪われる事態を防止できます。

また、著作財産権は第三者に譲渡できる権利です。
そのため、他人に著作財産権を譲渡し、利用料を受け取る形で利益を得ることもできます。

著作財産権の種類

著作権法第21条から第28条までに規定されているとおり、著作財産権には全11種類の権利があります。ここでご紹介する権利は、基本的には著作権者の許可なく行使できないと考えましょう。

複製権

印刷や複写、録画などの手段により、著作物を複製する権利です。

上演権・演奏権

演劇などを上演したり音楽を演奏することで、著作物を公衆に直接見せたり聞かせる権利です。CDやDVDなどを再生するアクションも上演権や演奏権に含まれます。

上映権

映画や写真などの著作物をスクリーンやディスプレイに映す権利です。インターネット上で手に入れた動画や写真をディスプレイに映し出すアクションも上映権に含まれます。

公衆送信権・伝達権

テレビやインターネット、ラジオなどで、著作物を公衆に送る権利です。インターネットの場合、たとえ受信者が著作物をダウンロードしなくても、アップロードした時点で著作財産権の侵害となります。

口述権

小説などの著作物を、講演や朗読などの手段で口頭にて直接的に伝達する権利です。

展示権

美術品やまだ発行していない写真などの著作物を、大衆に対して展示する権利です。

頒布権

映画の著作物の複製物を、第三者に譲渡または貸与する権利です。たとえば、映画が収録されたビデオをレンタルするケースが該当します。

譲渡権

映画以外の著作物またはその複製物を、大衆に譲渡する形で与える権利です。

貸与権

映画以外の著作物について、複製したものを大衆に貸与する形で与える権利です。つまり、映画の場合は、譲渡と貸与共に「頒布権」で保護され、それ以外の著作物であれば「譲渡権」と「貸付権」で保護されるわけです。

翻訳権・翻案権等

著作物を翻訳や編曲、変形、脚色、翻案するなどして、新しく二次的著作物を制作する権利です。主に著作物を海外で販売するケースや、著作物のパロディ等を作成する際にこの権利が絡んできます。

二次的著作物の利用に関する原著作者の権利

二次的著作物の元となった原著作物の著作者は、二次的著作物の利用について、二次的著作物の著作者と同等の権利を持つことができる、という権利です。

たとえば海外向けに翻訳された小説については、原作者も利用する権利を有していることとなります。

著作財産権の保護期間

著作財産権の保護期間(権利を行使できる期間)は、著作権法第51条により、原則「著作者の死後70年を経過するまでの間」となります。
ただし、下記の通りいくつか例外のケースもあります。

・無名または変名の著作物→
公表後70年間(死後70年の経過が分かればその時点まで)
・団体名義の著作物→
公表後70年間(創作後70年以内に公表されない場合は創作後70年間)
・映画の著作物→
公表後70年間(創作後70年以内に公表されない場合は創作後70年間)

著作物を利用する際には、保護期間を過ぎているかどうか必ず確認することが必要です。

参考:著作権法 e-Gov

まとめ

著作財産権は、著作物の財産的な価値を守り、健全な形で収益を得る上で非常に重要な権利です。著作者は著作財産権を適切に行使すれば、無断利用を防ぎつつ、権利を譲渡することで収益を得ることができます。

一方で著作物を何かしらの形で利用する人は、かならず著作権者からの許可を得る必要があるので注意しましょう。

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