インストラクター必見 ! 美容関連のビジネスでは商標登録が必須 ? ! 弁理士が徹底解説
知財


この記事の目次
最近、私の商標登録のお客様の中でもかなり多いのが、美容や健康などに関わる「インストラクター」や「トレーナー」の方です。

例えばどういう方々がいるかといいますと、スポーツトレーナー、フィットネスのトレーナー、ヨガインストラクター、ピラティスインストラクター、背骨矯正のインストラクター、アロマセラピーのインストラクターetc. 名前は様々ですが、とにかく、人体の健康や美容に関わるビジネスをされている方が多い、というのが特徴です。

このような方々は、どんな理由で商標登録を考えていらっしゃるのでしょうか。


美容、健康に関する商標は一人歩きする


美容、健康に関する分野は、ブームが起こりやすく、「名前(商標)」や「メソッド」が一人歩きしやすい分野といえます。

どういうことかというと、例えば、とても良い「健康方法」が一旦ブームになると、その方法は、あっという間に世の中に広がります。

そして、「名前(商標)」も「メソッド」も、最初に考えた人から離れて、一人歩きするのです。その結果、同じ名前のメソッドなのに、粗悪な「まがい物」が出てくることになります。


「信用」の維持が第一


例えば、「〇〇骨盤ダイエット」というのが良いということでブームになったときに、元々は素晴らしいメソッドなのですが、これを正しく理解しないで使用する事業者が現れて、独自の解釈で勝手な方法で施術をした結果、取り返しのつかない事故が起こる、なんてこともあり得ます。

健康系、美容系の方が商標登録に関心が強い方が多く、ご相談がお多い理由の一つに、この信用問題があります。

「他人がこの名前を勝手に使うのは良いが、同じ名前を使って粗悪なサービスを提供されるのは困る」というインストラクター、トレーナーのお客様は多いです。


普通っぽい名前でも案外商標登録になることがある


また、インストラクターやトレーナーの方が使っているオリジナルのメソッド名は、その新しいメソッドの内容から由来するものが多いので、ある意味、サービス内容を普通に表している感じがするものもあります。 それで「こんなの普通すぎて商標登録にならない」と諦めているお客様も多いのがこの業種の特徴です。

確かに、商品やサービスの内容を「そのまま記載した」にすぎない商標は、商標登録にならないというルールがあります。

しかし、この「そのまま記載」と言えるかどうかの判断は、弁理士でもかなり難しいです。弁理士でも判断できないグレーゾーンも存在しますし、一回審査でNGと言われた後に、弁理士が反論して商標登録になる場合もあります。

ですから、こういう普通っぽい名前や、「そのまま」かもしれないという商標も、自分で諦めてしまわないで、一度、弁理士にご相談いただければと思っています。

① 「〇〇ヨガ」の商標登録のご相談


最近特に多いのが、女性のヨガインストラクターのご相談です。これは実話なので、商標名は伏せますが…。

そのお客様は、たまたま私のセミナーに参加してくれた方で、商標登録しようと思っていたわけではありませんでした。 ところが、私のセミナーで商標の話を聞くうちに、「これから本気でヨガインストラクターとして自分のメソッドを伝えていくならば、商標登録って必要かも」と思ったようです。

「〇〇ヨガ」と伏せてありますが、このメソッドは、ヨガの時に〇〇という道具を使用します。一見、そのサービスの内容「そのまま」にも見える商標ですが、〇〇とヨガの組み合わせが新しかったせいか、審査官に「普通だね」とは言われず、無事に商標登録になりました。


②普通っぽい商標でも、試しに出願してみるのも重要


普通すぎて商標登録になるかどうか怪しい、という場合であっても、試しにチャレンジして出願してみることは重要です。

出願すれば審査官の公式な見解を聞くことができるので、もし、その結果登録にならなかったとすれば、それはそれで、「これは自分だけでなく他人も商標登録できない商標なんだ」ということがわかります。
そうであれば、少なくとも、自分が使用していて、他人から急に商標権侵害で訴えられることはないと分かるわけです。

また、試しに出願してみるのが大事な理由は、もう一つあります。 もし、上の例で、「〇〇ヨガなんて普通過ぎるから商標登録にならないや」と思って商標登録出願するのを諦めていたらどうなったでしょうか ?

もし別の人が、「無理かもしれないけれど出してみよう」と、〇〇ヨガを商標登録出願して、商標登録してしまったかもしれないんです。 そうすると、このお客様は、その後〇〇ヨガという名前を使用することができなくなってしまいます。


③ロゴで取るだけでも一定の効果があります


最後にもう一つ裏技をお伝えします。

今回は「〇〇ヨガ」と普通の文字で商標登録しましたが、どうしても自信がない場合、図形と組み合わせて「〇〇ヨガ(ロゴ)」で商標登録する手もあります。

こうすると、圧倒的に商標登録になりやすくなるわけですが、目的は、登録することではありません。 「〇〇ヨガ(ロゴ)」を商標登録しておけば、後から、別の人が「〇〇ヨガ(普通の文字)」で商標登録しようとしても、「〇〇ヨガ(ロゴ)」と類似していると判断されて、登録にならない場合があるのです。

こうやって、少なくとも、他人に独占されるのだけは防ぐという手もあります。


④一番重要なのは、「お客様」の視点


商標登録に関して、一番大事なのは、「お客様のために商標登録する」という視点です。私の知る限り、この視点がない方は、結構多いです。 経験上ですが、女性の経営者の方がこの視点がしっかりしている気がします。

商標登録というものは、本質的に、もちろん会社や経営者の利益を守るためのものでもありますが、もう一方で、「お客さんが間違って意図せぬ商品を購入しないようにする」ためのものでもあります。

これは全ての業種に言えることですが、特に、人間の健康や美容など、人体に関わる仕事をしているインストラクターやトレーナーの方には、よく知っていただきたいことです。


まとめ


さて、トレーナー、インストラクターの皆様いかがだったでしょうか ?
この記事を読んで商標登録に関心を持っていただけたのではないかと思います。

商標登録に関して一番大事なのは、商標専門の弁理士に一度相談することです。弁理士にもよりますが、特に私は、「絶対商標登録しないとダメ」というようなことは言いません。

私のお客様は、初めて商標登録する方が多いですので、そもそも商標登録する必要があるのか、そこから丁寧にご説明しています。お気軽にご相談ください。

参照 : SHARES 特許業務法⼈アイリンク国際特許商標事務所 井上 暁彦のページ

その他商標登録に関することは以前掲載した下記記事をご参照ください。
商標登録は自分のため3割お客様のため7割 ! 正しいヨガの商標登録

記事のキーワード*クリックすると関連記事が表示されます

メルマガ登録(毎週水曜配信)

SHARES LABの最新情報に加え、
経営に役立つ法制度の改正時事情報などをお送りします。