フリーランスで就労ビザを申請するときの3つのポイント
法務


この記事の目次

フリーランスで就労ビザ取得は可能なのか


今回は業務委託等雇用以外の形態で外国籍の方に勤務してもらう際の就労ビザ取得についてご紹介します。

就労ビザ(技術・人文知識・国際業務ビザ)は、正社員や契約社員など雇用に基づいて勤務する外国籍の方が取得することが一般的ですが、専門知識や豊富な業務経験を有する外国籍の方が、複数の企業と取り引きを行いたいニーズがある際などにフリーランスとして取得することも可能です。

弊所でもこれまで海外で活躍してきた外国籍の方と日本法人が業務委託契約を締結し、コンサルタントやクリエイターといった業務に従事する際の就労ビザ(技術・人文知識・国際業務ビザ)取得実績(在留資格認定証明書交付申請)がございます。

雇用に基づかず自身で業務を行う方法として経営・管理ビザの取得が挙げられますが、経営・管理ビザ取得のためには基本的に法人を設立する必要性があり、また最低500万円の資本金や事務所を用意しなければならない等取得に向けてのハードルが高いです。
一方、業務委託契約等フリーランス(個人事業主)として技術・人文知識・国際業務ビザを取得する場合には、法人設立等が必要でないことからビザ取得上の負担は軽減されますが、おさえる必要があるポイントがあります。


フリーランスで技術・人文知識・国際業務ビザを申請する際のポイント


まず、正社員や契約社員等雇用の場合と同様に、技術・人文知識・国際業務ビザを取得するためには、以下の要件を充たす必要があります。

1.最終学歴


原則として日本国内外の大学院・大学(または短期大学)あるいは日本国内の専門学校を卒業していることが必要です。

これらの最終学歴をお持ちでない場合には、一定年数(業務内容に応じて3年以上または10年以上)の実務経験が必要となります。


2.業務内容


大学院・大学(または短期大学)や専門学校で学んだ内容と関連性のある業務に従事する予定であることが必要となります。

大学院・大学卒業の方については、業務と学歴との関連性は比較的緩やかに判断されます。


3.報酬額


報酬額は日本人と同等以上であることが必要となります。
例えば、同様の業務委託契約を結んでいる日本人フリーランスの方がいらっしゃる場合、 それらの方の業務委託報酬が目安となります。

正社員や契約社員として技術・人文知識・国際業務ビザを取得する場合と同じく明確な最低額は定められていませんが、幣所でサポートさせて頂きビザ取得ができたフリーランスの方はいずれも専門知識・業務経験を踏まえ月額20万円以上の報酬となっています。

フリーランスの場合、業務内容が専門的で業務に従事する外国籍の方の自由裁量による部分が多く、また、外国籍の方が支払われる報酬についても雇用と比較して不安定となりがちであるため、フリーランスとして技術・人文知識・国際業務ビザを取得する場合、雇用と比較して特に業務内容と報酬面を詳しく説明する書類の準備が必要となります。

具体的には、業務委託契約書等で業務内容の詳細・業務従事場所・業務フロー等と合わせて報酬算定方法・支払い時期等について説明を図ることが必要となります。
これらについて曖昧な部分がありますと、入国管理局から説明資料の追加提出を求められる可能性が高まります。


申請上の留意点


雇用ではありませんが、フリーランスとして活動予定の外国籍の方と取引を予定している業務委託元法人にてビザ申請書の「所属機関等作成用1・2」等をご準備頂く必要がございます。

こちらはビザ取得当初に主に取引をする法人にてご用意頂く必要がございますが、当初から複数の法人と取引を行う場合などは法人ごとにご準備頂く必要がございます。
フリーランスとは言ってもビザ申請の観点からは、特定の日本法人との間の取引予定が前提とされており、取引先がビザスポンサーとなることが求められるわけです。


まとめ


以上今回はフリーランスでの技術・人文知識・国際業務ビザ申請についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

雇用の場合と比べて必要書類が多くなる傾向があり、業務内容・契約内容等によって念入りな書類準備が必要となりますが、雇用以外で専門知識・経験を有する外国籍の方の業務従事が可能となる一つの選択肢ではあります。

なお、ビザ申請上の要件を充たしたとしても、「社会保険に加入させたくない」「雇用より契約終了が容易そう」といった理由でフリーランスとして業務従事させてしまうと偽装請負等労働法規に抵触する恐れがありますので、業務委託を選ぶ際は労働法規上問題がないかも合わせてご検討頂く必要がございます。

ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
参照 : SHARES 行政書士 大東圭のページ

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