会社設立後に最低限揃えておくべき契約書リストをチェック!
法務


会社の設立登記も終了し、ほっと一安心。
いざ業務を始めるにあたり、従業員を雇用したり外注先や仕入れ先と取引についての約束事を交わしたりと実際に業務を行うためには他社との契約が必要となってきます。

ここでは会社設立後に最低限揃えておくべき契約書について解説します。

この記事の目次

なぜ契約書が必要なのでしょうか


契約したら必ず書面を用意しなければ契約は有効ではないのでしょうか。
そのような事はありません。
契約はお互いの合意があれば口頭でも成立します。

例えば売買契約を例にとると買主の「買います。」という意思表示に対し売主が「売ります。」という意思を表示することで両者の意思が合致し、売買契約は成立します。

すべての売買契約で契約書を取り交わさないと契約が成立しないとなると経済のスピードが停滞してしまうからです。

では、会社を設立した後従業員や取引先と契約をする際、口頭で両者の合意が取れれば契約書を取り交わす必要はないように思います。

確かに口頭で両者の合意があれば契約自体は成立しますが、後のトラブルを防ぐためにも合意の内容を書面で残しておくことは非常に重要です。 会社を設立したばかりだからこそ、無用なトラブルを避けるためにも契約書を取り交わしておくことを心がけましょう。

ただし、保証契約のように書面で契約しなければ効力を有しない契約類型や使用貸借契約のように、契約対象となる物の交付によって契約成立となる契約類型もありますので、注意が必要です。


どのような契約書を準備したら良いのでしょうか


会社設立時には最低限どのような契約書を準備しておけばよいのでしょうか。
従業員を雇用する際に必要となるのが雇用契約書です。

これも雇用契約は口頭でも成立しますが、従業員との雇用内容についての認識の違いを防ぐためにもきちんと書面を交わすようにしましょう。
労働基準法や労働契約法などにより契約書に記載する必要がある事項が決められていますので、注意しましょう。

自社の営業的技術的情報の漏洩を防ぐために必要となるのが秘密保持契約書です。
重要な企業秘密を守るために従業員や取引先と締結をします。
会社設立間もない時には、新規事業を行ったり、新規仕入れ先や顧客と取引を行ったりする事が多いことと思います。

自社の情報資産を守るためにも秘密保持契約書を締結することを心がけましょう。
また会社設立間もない時には、自社だけではビジネスを成立させることが難しく、技術力のある会社に外注を頼んだり、経理や労務管理などバックオフィス業務をアウトソーシングしたりすることもあるかもしれません。

その場合には業務委託契約書が必要となります。
どのような業務をいくらの報酬で依頼するのか、トラブルが生じた際の責任の所在やその時の賠償責任などについて出来るだけ細かく記載しておくと良いでしょう。

ただし、取引ごとで報酬等や契約期間等に変動がある場合は、基本的な契約事項を取引基本契約として締結しておき、詳細については個別契約とする方法もあります。

他にも業種業態によっては代理店契約書や販売委託契約書が必要となる場合があるかもしれません。
自社のビジネス形態に合わせた契約書の準備が必要です。

契約書作成注意点とは


インターネット上には数多くの契約書のひな形が存在しています。
ただしあくまでもひな形であって、必ずしも自社のビジネスにマッチしているとは限らないという事を認識しておく必要があります。
インターネットや書籍などのひな形をそのまま流用して使用することがないよう注意しましょう。

また契約の相手方から契約書案を提示されることがあるかもしれません。
その際は内容をきちんと確認し、自社にとって不利な条項があれば修正してもらうよう交渉しましょう。

また契約の条文で理解できないところがあれば相手方にきちんと説明を求めるようにしましょう。

会社設立間もない時は契約の相手方に強く言えず、提示された契約書案にそのままサインしてしまいがちですが、良い関係で今後ビジネスを続けていくためには必要な時に意見を主張していくことも重要です。

トラブルが起こってから「こんな条文があったのか!」と気づく事がないようにしましょう。

まとめ


会社設立間もないときにはどうしても事業の核となる部門に注力し、法務部門にまで人員を配置できない会社がほとんどだと思います。

しかし、口頭のみでの契約や内容を確認せず機械的に契約書を取り交わすと後々会社の存続を揺るがすほどのトラブルに巻き込まれるかもしれません。

苦労して設立した会社を守るためにもきちんとした契約書を取り交わすようにしておきましょう。

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