中小企業経営に弁護士は活用すべき?契約書のリーガルチェックの必要性とは
法務


中小企業を経営されている方で、普段の経営では弁護士と関わるタイミングがなく、どのようなことを相談したら良いの?そもそも専門家への相談は必要なの?という疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
今回は、企業を経営していくにあたって必要不可欠である契約書のリーガルチェックを中心に、専門家への相談の大切さについて解説してまいります。

この記事の目次

1.リーガルチェックとは

リーガルチェックとは、弁護士などの専門家の目で契約書の内容に問題がないかどうか、法的に妥当であるかどうかをチェックしてもらうことです。

専門家によるチェックを行うことで、自社にとって不利になる条件が組み込まれていないかどうか、曖昧な表現や不明瞭な内容など契約上の不備がないかどうかなど、経営上のリスクに繋がるような内容を排除することができます。

2.リーガルチェックのメリット

では、弁護士にリーガルチェックを依頼するとどのようなメリットがあるのか確認していきましょう。

契約書の有効性を高めることができる

条件の不備や曖昧な表現のリライトなど、経験と専門知識が必要となるリーガルチェックを行うことで、より有効性の高い契約書を作成することが可能になります。

契約書流用のリスクを防ぐことができる

リーガルチェック済みの契約書のみを有効とする」というルールを徹底していくことで、以前用いられていた契約書の内容をチェックなく流用することを防ぐことができ、社内のリスク管理の意識を高めることが可能になります。

トラブルを未然に防ぐことができる

契約書の不備によって起こったトラブルへの対応には、多大な労力や費用、時間を必要とするだけではなく、顧客や取引先の企業からの信頼を失うことにも繋がります。
契約前にリーガルチェックを行うことで、そうしたトラブルを未然に防ぐことが可能になります。

3.リーガルチェックのデメリット

ではリーガルチェックを行うことによるデメリットは一体どのようなものが存在するのでしょうか?

費用がかかる

リーガルチェックを弁護士に依頼する場合、一般的な費用の相場は、1件の契約書ごとに3万円から10万円ほどです。
契約書作成の段階から依頼する場合には、1件につき5万円以上の費用が必要となります。
ただし各々の弁護士事務所や弁護士により費用や料金体系は異なりますので、正式に依頼をする前に予め見積もりを出してもらうようにしましょう。

時間がかかる

社内で契約書を作成しそのまま契約を交わすのではなく、専門家による外部チェックというステップが加わることになりますので、その分の時間が必要となります。 弁護士のスケジュールを確認し、できるだけ早めに依頼するようにしましょう。

4.リーガルチェックで弁護士との関係性を作りましょう

企業経営を順調に維持・発展させていくためには、経営のリスク管理を常に行っていくことが必要不可欠となります。 そこで、顧客や取引先の信用を損ねたり、大きなトラブルとなる前に予めトラブルの芽を摘む役目をしてくれるのが顧問弁護士の存在です。

とはいえ中小企業を経営されている方のなかには、一体弁護士に何を相談すれば良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか?

そんな時に弁護士との関係をつくるきっかけとなるのが契約書の「リーガルチェック」です。
契約書の作成やチェックの段階から内容を把握してもらうことで、万が一トラブルが発生した場合にも的確で速やかな問題解決の手助けをしてもらうことが可能になります。

5.まとめ

今回は、弁護士によるリーガルチェックの必要性を中心に、専門家に相談することの大切さをお伝えしました。
まずは契約書のリーガルチェックから相談を始め、専門家の助言を受けながら企業経営に欠かせないリスク管理をしっかりと行っていきましょう。

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