日本と世界のビザ事情(第1回)ー意外とハードルが低い?高度専門職ビザ
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高度専門職のポイント制って?

行政書士 YOSHI GLOBAL OFFICEの長竹です。先日の記事でお示しした5つのテーマのうち、「日本と世界のビザ事情」。というものがありました。このテーマでは、日本のビザ制度についてご紹介するときもあれば、諸外国のビザ制度との比較に重点を置くときもがあります。

では早速、その第1回に入りたいと思います。
今回は「高度専門職」ビザの「ポイント制」に注目してみます。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、高度専門職ビザでは、その申請に際し、学歴や年収、年齢その他をポイント化し、その得点が一定以上に達することが必要です。

例えば学歴なら、博士号取得者が30点、修士号なら20点、学士(=学部卒)なら10点などとなっており、年齢は29歳以下は15点、34歳以下は10点、39歳以下は5点、さらに日本の大学を出ていれば10点追加(中でも世界大学ランキング300位以内やスーパーグローバル大学創成支援事業採択大学など一定のカテゴリーに入る大学ならプラス10点追加)、日本語能力試験のN1(一番上の級です)を持っていれば15点追加などのような要件があり、合計点数が70点以上ならポイント面では申請資格あり、となります(他の要件もあるのでこれだけでは申請資格ありとは決まりませんが)。ちなみに年収については年齢ごとにポイントが異なります。

そこで、今回は一つのモデルケースを取り上げ、このポイント制で基準をクリアする方が実は周囲にもいるのでは?ということを実感していただきたいと思います。

モデルケースで計算してみよう

【モデルケース】
・学歴 東京六大学級または関関同立級の大学卒業
・28歳で勤続年数6年
・年収400万円


さて、この方は基準をクリアするのか、ちょっと計算してみます。

まず年齢ですが、29歳以下は15点ですので、この方は15点になります。
勤続年数も実はポイントの対象で、5年以上7年未満は10点です。
年収は29歳以下の場合、年収400万円以上500万円未満で10点ですので、この方の場合ギリギリ10点がもらえます。
学歴ですが、東京六大学や関関同立は全て入っていますので、元々の10点プラス加算10点で20点になります。
ちなみに、その他にも国公立大学や有名私学を中心に入ってくるところは多数あります。
(注:世界大学ランキングが根拠で入っている場合、今後指定から漏れる可能性もありますので、常に最新の情報をご確認ください。なお、東京六大学は全てスーパーグローバル事業の指定を受けております。関関同立については、関西学院大学と立命館大学はスーパーグローバル指定校、同志社大学と関西大学は指定校ではありませんが世界大学ランキングで一定の順位に入っているためポイント制の加点対象になります。)

そしてもちろん学部卒の10点が加わります。

上記の方の場合、ここまでで65点。これだけならギリギリ達しないことになりますが、この方が日本語能力試験のN1に合格している場合、さらに15点が追加。合計80点で見事クリアとなります。
ついでに言いますと、N1に合格していればそれだけで15点ありますので、仮に卒業した大学が10点加算の対象大学でなかったとしても、合計70点でギリギリ基準に達します。


まとめ

いかがでしょうか。
このような方なら、時折周囲にいらっしゃりそうではありませんか? 「自分は無理」と思っている場合でも、調べれば実は申請資格があるということもあるのです。


ちなみに付け加えますと、上記の方があと5年勤務を続け、33歳で勤続11年、年収も晴れて500万円になったとします。 ポイントはどうなるでしょうか?
年齢点は5点下がりますが、勤続年数点は10点増、年収点も5点増になり、差し引き10点増えます。 さらに楽に基準をクリアしそうです。

しかし、日本の大学を出て勤続年数11年なら、日本在住歴は当然10年を超え、永住権が取得できる可能性があります。
ではそちらの方が良いのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そこにはいろいろな判断要素が出てきます。
ということで、次回のこのテーマで、永住権の取得に関するご説明及び、高度専門職と永住権との比較(手続き面及びメリット)をしたいと思います。

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