令和4年度建設業電子申請化を控えて
法務

この記事の目次

1.概要

システム名は、建設業許可等電子申請システムとなっています。このシステムで、これまでの建設業許可、経営事項審査などが行われることになりました。これは、建設業の働き方改革の一環としてなされたものであるとされています。
電子申請化のスケジュールですが、大臣許可は令和5年1月から、知事許可は、一部の都県を除き、同じく令和5年1月から開始ということになっています。

2.行政書士報酬への影響

この令和4年度建設業電子申請化を受けて、行政書士の報酬への影響があると思われます。この点について、ここでは検討してみます。
ミクロ経済学の知見を借りれば、行政書士の市場は、独占的競争市場ということになります。この市場の特徴として、短期的には、競争市場よりもある程度高い価格設定が可能であるということです。ここで、建設業電子申請化で、事務作業の負担が減ることが考えられます。
これは、限界費用の低下ということで影響を受けることになります。限界費用の低下により、価格設定の幅が狭くなり、建設業電子申請化によって報酬を低くすれば利益が高まるという結論になります。

ただし、これはあくまでもミクロ経済学における結論ですので、現実には、行政書士報酬は、このような事務作業の観点だけで決まっているわけではなく、許可にまつわる責任のレベル、許可が大臣許可か知事許可か、顧客企業の規模などによっても決まってきますので、一概に行政書士報酬を低く設定すべきということにはなりません。案件によっては、コンサルティングの観点から、行政書士報酬を高く設定すべきという結論にもなる点は、留意しておくべきでしょう。

3.行政書士業務のDX

建設業電子申請化で、行政書士報酬を低く設定し、案件を数多く扱うという動きが想定されますが、そのような方々では、建設業許可等特有の大量の書類をpdfなり電子化するわけで、例えば、スキャナー一つとってみても旧来の体制では、案件の多さと書類の多さで事務作業がひっ迫することも考えられます。ですので、高速スキャナーは必須のツールとなるのではないでしょうか。

同じく、インボイス制度が令和5年10月より開始するので、会計ソフトの見直しと併せれば、IT導入補助金を活用できるようですのでご検討されてみてはいかがでしょうか。

4.まとめ

以上より、ポイントをまとめて本記事を締めくくります。
まず、システム名は、建設業許可等電子申請システムであり、システムの運用開始、すなわち、令和4年度建設業電子申請化の開始時期は、大臣許可は、令和5年1月から、知事許可は、一部の都県を除き、同じく令和5年1月からとなっています。詳細は、国土交通省の建設業許可等電子申請システムのサイトをご確認下さい。

次に、行政書士報酬への影響については、事務作業の負担軽減、許可等にまつわる責任というコンサルティングの要素、大臣許可・知事許可の区分、顧客企業の規模等の要素で決まるため一概には言えないが、おおむね報酬の低下が予想されるということです。

最後に、行政書士業務のDXを推進しないといけないので、IT導入補助金などを活用して、早めに高速スキャナーなどを完備しておくことが望ましいでしょう。

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