設立直後に外国人を雇用するには ? 就労ビザの取得に必要な書類6つ
法務


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設立直後の会社で外国人を雇用することは難しいのか


今回は設立したばかりの法人及びまだ決算期を迎えていない法人での外国人雇用・就労VISA取得についてご紹介します。

日本進出に伴い日本法人を設立した外資系企業やベンチャー企業で、語学力や専門知識・経験を有する外国人従業員や転勤者を雇用したいというご相談を頂くことがあります。 その際、企業側から「設立したばかりで外国人を雇用し就労ビザを取得することはできますか ? 」と質問を受けることが多いです。

幣所でも外資及び国内資本の複数の設立直後の法人での就労VISA取得実績があり、結論から申し上げますと、適切な書類準備が可能であれば就労ビザの取得は可能と考えます。 そこで、具体的にどのような書類準備が必要になるのかを中心にご紹介いたします。


法人のカテゴリーとは


法務省入国管理局では、外国籍の方を雇用する法人の規模等に応じて、法人を4つの「カテゴリー」に分けています。 そして、カテゴリーごとに必要な書類が異なります。

法人の規模・安定度が大きい順に、カテゴリー1からカテゴリー4まで分けられており、各カテゴリーの概要は以下のとおりです。

■ カテゴリー1
国内の上場企業・公益法人等

■ カテゴリー2
カテゴリー1には該当しないものの、相当規模の大きい法人です。
具体的には、給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表上の給与所得に対する源泉徴収税額が1,500万円以上の法人がカテゴリー2に該当します。 大手外資系企業や国内の中堅企業などが該当することが多いです。

■ カテゴリー3
カテゴリー1及び2に該当せず、給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表上の給与所得に対する源泉徴収税額が1,500万円未満の法人です。

■ カテゴリー4
カテゴリー1から3のいずれにも該当しない法人です。
今回ご紹介する設立直後の法人やまだ初めての決算期を迎えていない法人などは、カテゴリー4に該当します。


各カテゴリーについて概要を説明させて頂きましたが、法人としての安定性や財務規模・状況をもとに区分されていることがお分かり頂けるかと思います。

そして、実務上カテゴリーが上位の法人の方がビザ申請時に入国管理局に提出が必要となる必要が少なく、かつ申請後入国管理局での審査に要する期間も比較的短い傾向にあります。

一般的に、各カテゴリーにおいて就労ビザ申請時に法人側で最低限ご用意が必要となる添付書類は以下のとおりです。

■ カテゴリー1
会社四季報コピー

■ カテゴリー2
直近年度の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表コピー

■ カテゴリー3
直近年度の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表コピー、直近年度の 決算文書コピー(貸借対照表・損益計算書等一式)、労働条件通知書(または雇用契約書)、履歴事項全部証明書(法人登記簿)、会社概要(ウェブサイトコピーやパンフレットなど)


カテゴリー1と比べてカテゴリー3では、最低限必要な書類が増えていることがご覧頂けます。入国管理局としては、外国籍を雇用する法人が実態を有し財務上も安定しているかを確認するため、必要書類の違いが生じているものと考えます。

カテゴリー4はカテゴリー3以上に法人の実態や財務状況等が不確定なため、就労ビザ申請時に最低限提出が必要となる書類の数が多くなります。


設立直後の法人で最低限用意が必要となるビザ申請添付書類とは


設立直後の法人で就労ビザの申請時に最低限提出が必要となる書類は、以下のとおりです。

1. 労働条件通知書(または雇用契約書)
2. 履歴事項全部証明書(法人登記簿)
3. 会社概要(ウェブサイトコピーやパンフレットなど
4. 事業計画書
5. 給与支払事務所等の開設届出書の写し
6. 直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書
(領収日付印のあるものの写し)


1から3までの書類はカテゴリー3の法人と同様です。
設立直後の法人の場合、直近年度の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表コピー、直近年度の決算文書コピー(貸借対照表・損益計算書等一式)を提出することが出来ないため、その代りに4から6までの書類を提出する必要があります。

4から6の書類の中で、実務上重要となるのは、「4.事業計画書」です。 事業計画書については、法務省も雛形を提供しておらず、自社で作成する必要があります。

入国管理局に対して法人の現状及び今後の展望を理解してもらえるよう、最低限法人の具体的な事業内容、資産状況、収支予想、提供するサービス(商材の特長)、主要取引先(予定)などを盛り込んだ内容の事業計画書を作成して頂くことをおすすめしています。

例えば、まだ従業員を採用していない場合、「5.給与支払事務所等の開設届出書の写し」や「6.直近3ヶ月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書写し」の提出をすることができないので、その旨を経緯書として作成・提出することとなります。 ご参考までに事業計画書サンプルフォーム(日本語版・英語版)を用意しておりますので、是非お気軽にお問合せ下さい。


まとめ


上記はあくまで最低限提出が必要な書類となりますが、事業計画書に記載されていない内容で入国管理局にアピールしたいことがある場合や上記書類のうち一部の提出が出来ない等のご事情のある場合、上記に加え経緯書(説明書)も合わせて作成・提出頂くことをおすすめしています。

入国管理局でのVISA申請に対する審査は、原則提出した書面のみによって行われますため、説明が必要と考える点については、書面で経緯書(説明書)を作成・提出頂くと、スムーズな審査に資するものと考えます。

冒頭でもお伝えしましたとおり、幣所ではこれまで設立後数カ月の複数の法人での就労VISA取得実績を有しております。 法人を立ち上げたばかりで売上や取引先がない状態でも、事業計画書や経緯書(説明書)を通じて事業内容や今後の展望等について入国管理局に説明を尽くせれば就労VISAの取得は可能です。

設立直後の法人での就労VISA申請をお考えの皆様のお役に立てればと存じますので、是非お気軽にお問合せ下さい。
参照 : SHARES 行政書士 大東圭のページ

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