1. 概要について
昨今、予期せぬウクライナ情勢の緊迫化等による原油や物価高騰等に伴い、中小企業等が更なる経済環境の悪化に直面しています。こうしたことを踏まえ、今般、新型コロナの影響を受けつつ、加えてウクライナ情勢の緊迫化等による原油価格・物価高騰等により業況が厳しい中小企業等が行う、新型コロナをはじめとする感染症の流行など、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応した、危機に強い事業への事業再構築の取組に対し、特別枠の創設や加点措置による重点的支援を行うことが発表されました。
具体的には、原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響を受けている事業者に対する支援拡充策として、事業再構築補助金第7回公募以降に、原油価格・物価高騰等緊急特別枠(緊急対策枠)の新設が決定いたしました。
2. 補助金額・補助率について
補助金額、補助率については、以下の通りです。申請類型 | 補助金上限額 | 補助率 |
---|---|---|
原油価格・物価高騰等 緊急対策枠 |
1,000万円 2,000万円 3,000万円 4,000万円 補助金上限額は、従業員規模により異なります。詳細は未発表。 |
中小企業 3/4 中堅企業 2/3 |
3. 主な要件について
主な要件として、以下の2点が公表されています。
(1)足許で原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響により、2022年1月以降の売上高(又は付加価値額)が、2019年~2021年同月と比較して10%(付加価値額の場合15%)以上減少していること。
(2)事業再構築指針に沿った事業計画を認定経営革新等支援機関と策定すること 等
事業再構築補助金の要件に加えて、以上の要件を満たせば、事業再構築補助金第七回公募以降、原油価格・物価高騰等緊急対策枠(緊急対策枠)に応募することができます。(公募時期・詳細は未定です。)
第四回事業再構築補助金の採択結果をみると、緊急事態宣言特別枠(採択率66.5%)が、通常枠(採択率37.9%)に比べ、採択率が高かったことを鑑みると、原油価格・物価高騰等緊急対策枠(緊急対策枠)についても、通常枠に比べ採択率が高くなることが予想されます。
【参考】
事業再構築補助金第六回公募については、原油高・物価高騰等緊急対策枠(緊急対策枠)は設けられませんが、原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響により、2022年1月以降のいずれかの月の売上高(又は付加価値額)が、2019年~2021年同月と比較して10%(付加価値額の場合15%)以上減少している事業者に対し、加点措置を行い、優先的に採択することが公表されています。
4. まとめ
事業再構築補助金の原油価格・物価高騰等緊急対策枠(緊急対策枠)についてご紹介をいたしました。ポイントは下記の通りです。
(1)事業再構築補助金通常枠よりも採択率が高くなる可能性あり
(2)補助金上限額は、最大4,000万円(従業員規模により変動)
(3)補助率は中小企業3/4 中堅企業2/3 (従業員規模に応じ、500、1,000、1,500万円超は2/3(中小企業)、1/2(中堅企業))
(4)事業再構築補助金の申請要件に加えて、原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響により、2022年1月以降の売上高(又は付加価値額)が、2019年~2021年同月と比較して10%(付加価値額の場合15%)以上減少してれば、原油価格・物価高騰等緊急対策枠(緊急対策枠)で申請可能
事業再構築補助金の原油価格・物価高騰等緊急対策枠(緊急特別枠)の詳細の制度設計は現在検討中です。詳細については追って公表されるものと思われます。
原油価格・物価高騰等により収益が圧迫されている多くの事業者様にとって、有益な制度であると思いますので、対象となる企業様におかれましては、ご検討を頂くことをお勧めいたします。
事業再構築補助金の申請にあたり、認定経営革新等支援機関と策定することが要件になります。
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