雇用時は要確認 ! 外国人のマイナンバーの注意点
労務



マイナンバー制度が始まりましたが、事業主の皆さまは適切に対応できる体制作りに問題は生じていないでしょうか。

さまざまな業種向けの情報が発信されていますが、今回は「外国人」を雇用する・これから雇用することを考えている事業主の皆様に向けて、話題提供を致します。


この記事の目次

外国人を雇用した際もマイナンバーの対応は必要なのか


結論から言うと、「外国人」の従業員についても日本人従業員と同様にマイナンバー対応は必要です。

その理由や注意点は下記のとおりです。


マイナンバーの付与条件


マイナンバーが付与される対象となる条件について確認します。
マイナンバーは次の要件に該当する方に付与されます。

日本国内に住民票のあるすべての人


そのため、日本国内に3カ月以上滞在する「中長期間在留する外国人」 は住民票登録することを義務付けられていますので、マイナンバー発行条件である、「日本国内に住民票がある人」に該当するため、マイナンバーを付与されています。


マイナンバーが付与されていない外国人の雇用


マイナンバーが発行されていない外国人を雇用することは法律上禁止されています。

なぜなら、外国人労働者を雇用する際には、採用面接時に在留カードの実物確認が義務付けられています。 在留カードを持っている人は、日本国内に住民票もありますから、必ずマイナンバーも付与されています。 マイナンバーが発行されていない外国人イコール在留カードを持っていないということになる可能性が高いと考えられます。

また、マイナンバーが発行されていても、正社員として雇用することを法律で禁止されている下記の在留資格の外国人もいますのでご注意ください。


正社員として雇用できない在留資格
●留学
●家族滞在
●文化活動
●就学
●研修


上記の在留資格の外国人は、一定の条件下でアルバイト等での雇用をすることは可能ですが、管轄の入国管理局で資格外活動許可を受けることが必要となります。

アルバイトとして外国人を雇用した場合にもマイナンバーの提出が必要となります。 その対応は日本人アルバイトと同様のものとなります。


外国人を雇用する際に注意が必要なわけ


将来的に、中長期滞在する外国人のマイナンバーと基礎年金番号をひも付けすることは十分に考えられます。 また、在留期間の更新や永住権、帰化申請をする要件の1つとして納税義務等の公的義務を果たしていることがあります。今後はこれらの申請の際に税金や社会保険料等の納付状況がマイナンバーを活用して確認される可能性がありますので、その点からも正しくマイナンバー対応をしておく必要があります。

また、正しく対応することで、税金や社会保険料に未払いの疑いを避け、不法なアルバイト等をはじめ、目的外の在留、就労をしていない証拠にもなり会社と外国人従業員の両方を守ることにもなります。


日本人のマイナンバーの特殊な例


豆知識として、日本人であっても、住民票を抜いて海外へ転出する方は住民票の市区町村にて、マイナンバー通知カード又はマイナンバーカードを返納します。市区町村はこれに対して、返納理由等を記載して転出者に還付します。

転出者は帰国後再度住民票を作成する際に還付されたマイナンバー通知カード又はマイナンバーカードを使って帰国後再度作成された住民票にあるマイナンバーの正誤を確認するために使います。

また、そもそも日本で住民票を作成したことがない方は、マイナンバーが付与されておらず、帰国後住民票作成時にはじめてマイナンバーが付与されます。


まとめ


様々な不安点や疑問点が見受けられるマイナンバー制度ですが、すでに施行から数年が経とうとしています。 マイナンバーが活用される税と社会保障は事業主はもちろん、従業員個人個人にとって非常に重要なものですので、正しく理解し正しく対応することが大切です。

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参照 : SHARES HP

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