新卒採用の指標となる「初任給相場」を知る、「新規学卒者決定初任給調査結果」を要チェック
労務



徐々に深刻さを増す少子高齢化の影響により、就活戦線はバブル期並みの「売り手市場」。企業においては、採用活動に頭を悩ませる担当者も多いのではないでしょうか ?

今号では、新規学卒者の採用条件の検討に役立つ2017 年3月卒者の「新規学卒者決定初任給調査結果」をご紹介します。御社の採用戦略の一助として、お役立てください。

参照 : 日本経済団体連合会「2017 年3月卒者の新規学卒者決定初任給調査結果」


この記事の目次

初任給決定にあたり、「世間相場」は最重要指標


経団連より先月末に公開された調査は、経団連企業会員および東京経営者協会会員企業 1,937 社を対象に行われたもので、うち集計企業数 485社についての結果がまとめられています。

初任給決定にあたり重視した要因のうち、多かったのが「世間相場」(28.0%)、「在籍者とのバランスや新卒者の職務価値」(22.2%)であり、この順序は2007年以降固定しています。
2017年度の特徴としては、「人材を確保する観点」(18.3%)が前年の16.1%を大きく上回ったことでしょう。この点、人手不足による採用難の影響を象徴する結果となりました。


2017年度の初任給決定状況は「据え置き」が基本に


各社が2017年度の初任給をどのように決定したかについては、下記の通りです。

□ 前年の初任給を据え置いた 51.7%

□ 前年の初任給から引き上げた 47.8%
・求人賃金として前年の初任給を示したが賃金改定後引き上げた 40.4%
・求人賃金として前年の初任給より高いものを示した 7.2%
・求人賃金として前年の初任給より高いものを示し賃金改定後さらに引き上げた0.2%

□ 前年の初任給から引き下げた 0.4%


調査結果からは、「据え置き」と「引き上げ」がほぼ半々であったことが分かりましたが、「引き上げ」と回答した場合でも「求人賃金として前年の初任給を示した」ケースが大半となっています。

つまり、当初より初任の引き上げを行っているわけではなく、あくまで初任給の水準を例年通りと位置付けつつも、賃金のベースアップ実施等の影響で結果的に引き上げに至った例がほとんどであると言えます。


大卒事務系の初任給平均は「21万2873円」


さて、気になる新卒者の初任給平均については、調査結果より、「2017年度_全産業学歴別」「過去10年間の全産業学歴別の推移」「全産業学歴別・会社規模別」「大学卒事務系_産業別」のデータを確認できますので、参考にしてみてください。

参照 : 日本経済団体連合会「2017 年3月卒者の新規学卒者決定初任給調査結果」3~4ページ

大卒事務系の初任給について、全産業平均で21万2873円、製造業平均で21万3839円、非製造業平均21万1676円となっています。


まとめ


新卒採用に限らず、採用戦略の一環として「世間相場に配慮した労働条件」を検討することは重要です。今回ご紹介した調査結果は主に首都圏を中心としたものですが、都道府県別の初任給状況と併せて確認しておくことで、より現実的な検討ができるのではないでしょうか ?

参照 : 厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」

ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
参照 : SHARES 社会保険労務士 丸山博美のページ

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