長時間労働が恒常化していませんか ? 労基署の定期監督で発覚する違反事例No.1は「長時間・過重労働」です
労務



年末年始に年度末と、まさにこれからが繁忙期という企業も多いのではないでしょうか ? 慌ただしい季節に注意したいのが、従業員の長時間労働が恒常化することです。
御社では、労働時間の長時間化への対策を検討されているでしょうか ?

忙しい季節だからこそ、今一度、襟元を正す必要がありそうです。


この記事の目次

11月の「過重労働解消キャンペーン」では「長時間・過重労働」に関する相談が最多


厚生労働省では、11月に「過重労働解消キャンペーン」を実施し、その一環として10月28日に無料電話相談「過重労働解消相談ダイヤル」を設置し、一般の方からの相談対応にあたりました。
その際に寄せられた相談内容の内訳は、下記の通りです。

相談件数 合計367件
■ 主な相談内容
(件数は相談内容ごとに計上。括弧内は相談件数367件に対する割合。なお、1件の相談に対して複数の相談内容が含まれることもあるため、総合計が100%になりません。)

長時間労働・過重労働 136件(37.0%)
賃金不払残業 110件(29.9%)
パワハラ 28件(7.6%)

■ 相談者の属性 (括弧内は相談件数367件に対する割合)
労働者 200件(54.4%)
労働者の家族 106件(28.8%)
その他 36件(9.8%)

■ 主な事業場の業種 (括弧内は相談件数367件に対する割合)
保健衛生業 47 件(12.8%)
商業 45 件(12.2%) 製造業 41 件(11.1%)

出典 : 厚生労働省『「過重労働解消相談ダイヤル」の相談結果を公表します』


上記の結果からは、労働者の「労働時間」への意識の高まりを垣間見ることができます。繁忙期を迎えるこれからの季節、労働者一人あたりの労働時間はますます長時間化していくものと思われますが、そのこと自体、労働者にとっては働く上での悩みのタネとなっているケースは少なくなさそうです。

働き方改革を実践していく上では、「忙しい季節だから仕方がない」と突っぱねるのではなく、会社として積極的に対策を検討していく必要があります。


労基署の定期監督時に最も多く発覚する違反は「長時間・過重労働


「毎日残業が発生するなんて、きっとどこの会社でも同じだろう」と考え、頭では長時間労働の問題をどうにかしなければならないと分かっていても、結局のところ何ら着手できずにいる事業主様はたくさんいらっしゃいます。
事実、労基署の定期監督の際に発覚する法律違反として、最も多いのが「長時間・過重労働」であることが明らかになっています。


出典 : 厚生労働省「労働基準監督行政について」

今後、働き方改革が本格化していく中で、労基署による監督指導はますます強化されていくものと予想されます。
是正勧告があってから慌てて対応するのではなく、現状をいち早く把握し、早期に対策を検討されることをお勧めします。


労働時間の長時間化を防ぐためには


「労働時間を長時間化させないこと」は、どの会社にとっても重要なキーワードです。そのために何ができるのか、その答えは、現場を知らない企業の上層部が寄り集まって施策を練ったとしても所詮“机上の空論”になってしまうことがほとんどです。

まずは勤怠を正しく把握し、個人レベル、部・課レベルでの状況を分析しましょう。個人に仕事が集中している状況があれば、なぜそのようなことが起こっているのか、業務分担の確認やヒアリングを通して確認し、改善策を導き出すのが有効です。また、部や課の単位で労働時間の長時間化が著しいのであれば、業務フローの見直しや人員調整等が必要になるでしょう。

いずれにせよ、実態を知らずしての改善はあり得ません。最近では、インターネットで検索すれば企業の働き方改革事例が確認できたり、厚生労働省からは労働時間の削減へのヒントが紹介された資料が公開されていたりしますが、それらで紹介されている施策を安易に真似るのではなく、必ず現場を把握した上で参考にしなければなりません。


まとめ


企業が推進する働き方改革において、「労働時間の削減」はおそらく各社にとって最大の関心事でしょう。
「何をすれば良いか分からない」とお悩みであれば、まずは現場を知ることから始めましょう。きっと、御社にとって本当に必要なことが見えてくるはずです。

ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
参照 : SHARES 社会保険労務士 丸山博美のページ

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