「パワハラ型モンスター社員」対応の基本はこれだ !
労務


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モンスター社員対策の基本はこちらをご覧ください。
参照:「モンスター社員」対策の基本中の基本はこれだ !

パワハラを繰り返す社員がいると、社内の雰囲気は悪くなるばかりではなく、周りの社員を退職に追い込んでしまいます。このタイプで困るのは、「叱責」と「パワハラ」の境界の見極めが難しいうえ、パワハラをする方はプレイヤーとしては優秀なケースが多いので、それをパワハラだと決めること自体がとても難しいということです。

ここでは、パワハラを繰り返す社員に対して、経営者や周りの教育する立場の方がどのように対応するべきか、解説いたします。

パワハラと叱責の境界線


恐らく管理職になった方が一番悩むのはこれではないでしょうか。パワハラ型モンスター社員はもちろん、逆にパワハラになることを恐れて何も叱れない、というケースも見受けられます。これに関しては明確な定義はありませんが、気を付けておきたいポイントを挙げておきます。

叱るときは業務に関わることのみ、短く5分程度に抑える。


一番気を付けたいのは、その言動と時間です。暴力がいけないのは当然ですが、言動で威圧している時点で内容と関係なくパワハラと受け取られかねません。そうならないためには、まず叱責が業務のことから逸脱していないか、本人の変えようもない気質まで叱っていないか(「だからお前はダメなんだ」「お前は全然使えない」など)、その内容に気を配ってください。業務のことに絞った叱責であれば、その時間は5分で済むはずです。

叱責をするシチュエーションにも気を付ける


叱責をする場所もポイントです。例えばリーダークラスを叱責する場合、他のメンバーには聞こえない場所で行った方が、全体として効果があります。リーダークラスを全員の目の前で叱責すると、そのリーダーは叱責の内容よりも辱めを受けたという気持ちが上回ってしまい、パワハラと受け取られかねません。

叱責後のフォローが大事


叱責をすること自体は、決して悪いことではありません。むしろ、社員が成長していくためには必要なことです。大事なのは叱責だけではなく、その後にフォローをすることです。ポイントは叱った直後にフォローすることです。人の脳は同時に2つの感情を感じることはできません。なので、どんな叱責でも、最後はポジティブに終わらせましょう。逆に、叱りっぱなしでなかなか人を褒めないような社員は、後からパワハラと訴えられかねません。

時代が変わってきていることを認識すべし


少し前に話題になった「ゆとり教育」を受けた社員が職場に増えてきました。諸説ありますが、いわゆるゆとり教育を受けた世代は、一番上で30歳になっています。
この世代に対してモチベーションを上げるつもりで叱責をしたら、後からパワハラで訴えられた、なんてことを良く聞きます。

この世代の特徴として、叱られ慣れていない分、打たれ弱いところもありますが、一方で社会貢献に対する意識が高い傾向にあります。つまり、この世代のモチベーションは叱責による反発ではなく、社会に対する貢献感から生まれてくるのです。

これからはこのような方が職場の主流になります。今までの叱責は、次の世代には通用しないと認識しておいた方が良いでしょう。

「パワハラ型モンスター社員」にも言い分はある


一方で、パワハラと受け取られかねない言動をする人にも、言い分はあります。おそらく、自分自身がそのやり方で育ってきているのではないでしょうか。理不尽な叱責にも耐え、何をされても歯を食いしばって今の地位にある方が、その成長過程を否定されてしまうのは、それもまた耐えられるものではありません。

そのような方に「君のやり方はパワハラだ」と伝えると、それは自分否定につながって聞こえるはずです。当然ながら反発の感情が生まれます。その反発がまた彼らの部下にぶつけられていく、という悪循環を生み出しかねません。

パワハラ型モンスター社員には頭の良い方が多いのも事実です。このような方に一方的に「パワハラをやめろ」と押し付けても、彼らの頭は論理的にそのことを否定します。

まず、なぜパワハラと言われるまで怒るのかをじっくり聞いてあげてください。そして、その方の成長過程に共感的理解を示すことが大事です。自尊心が強いのもこのタイプの特徴なので、自分が十分に肯定されていると感じてもらったうえで、「あなたが悪いのではなく、時代がそのような叱責に合わなくなっている」という伝え方に効果があります。

まとめ


パワハラのハードルは上の世代が考えるよりも低くなってきています。本人のためにと行った叱責が、思わぬ形でパワハラとして訴えられかねない時代になってきています。

だからと言って、叱責をしなくなってしまえば、社員としても会社としても成長は見込まれません。大事なのは叱責の方法なのです。

パワハラを繰り返すモンスター社員には、本人のこれまでの功績を肯定しつつ、時代の背景を説明しましょう。そして自身の管理職としての成長のため、と納得してもらってからパワハラの教育を受けさせてください。最近では外部のパワハラ研修や管理職研修も盛んですので、そちらでご相談されることもお薦めいたします。

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