4月納付分より変更予定 ! 平成30年度の健康保険料率案
労務


SHARES LABでは、すでに平成30年度の雇用保険料率に関する速報をお伝えしていますが、本号では毎年3月分(4月納付分)から変更される健康保険料率の決定案をご紹介します。

この記事の目次

新年度を目前に控え、様々な変更に対応できる様、事前にもれなく把握・整理しておきましょう。

参考 : SHARES LAB「平成30年度雇用保険料率は、平成29年度の料率据え置きの見込み」
※上記の内容は、1月30日付の官報において、厚生労働省告示第十九号として正式に公告されました

平成30年度の健康保険料率は、都道府県ごとに変更あり


平成30年度協会けんぽの都道府県単位保険料率は、下記の通りとなる見込みです。未だ正式決定ではありませんが、変更予定として把握されておくと良いでしょう。

平成30年度協会けんぽの都道府県単位保険料率
出典 : 協会けんぽ「平成30年度都道府県単位保険料率の決定について(案)」

介護保険料率は1.65%→1.57%に引き下げの見通し


都道府県単位保険料率の変更と併せて、一律に定められている介護保険料についても変更となる見込みです。具体的には、「1.65%→1.57%」の引き下げが予定されています。

40~64歳の方で協会けんぽなどの医療保険加入者については、通常の保険料と併せて、上記の保険料率に応じた額が徴収されます。

平成30年度より、協会けんぽの保険料率にインセンティブ制度が導入されます


ところで、平成30年度より協会けんぽで新たに導入されるにもかかわらず、未だあまり知られていないのが「インセンティブ制度」です。皆さんはご存知でしょうか?インセンティブ制度の対象となるのは「後期高齢者支援金に係る保険料率」であり、現状の保険料率は、協会けんぽでは全国一律となっています。

ところが、平成30年度より、下記の通り変更されることになります。

✓ 新たに全支部の後期高齢者支援金に係る保険料率の中に、インセンティブ制度(報奨金)の財源となる保険料率(0.01%)を設定


※制度導入に伴う激変緩和措置として、新たな負担分(0.01%)については、下記の通り、3年間で段階的に導入されることとなります。

平成30年度(平成32年度保険料率):0.004%
平成31年度(平成33年度保険料率):0.007%
平成32年度(平成34年度保険料率):0.01%


✓ 支部(都道府県)ごとの予防健康づくりへの努力に応じ、評価の高かった支部の後期高齢者支援金に係る保険料率が引き下げられる

※平成30年度の取組み分が、平成32年度の保険料率に反映されます。
評価に関わる具体的な指標は、以下5つの観点とされています。

1. 特定健診等の受診率
2. 特定保健指導の実施率
3. 特定保健指導対象者の減少率
4. 医療機関への受診勧奨を受けた要治療者の医療機関受診率
5. 後発医薬品の使用割合

その他、インセンティブ制度に関わる詳細は、以下よりご確認いただけます。
併せて、2月中旬より、協会けんぽのウェブサイトへの概要の掲載、事業所宛ての広報が開始されるとのことですので、追って内容を理解してまいりましょう。
参考 : 協会けんぽ「インセンティブ制度(試行実施)案」

まとめ


今号では、平成30年度より変更となる協会けんぽ情報をまとめてご紹介しました。健康保険料は毎月の給与計算に影響しますので、引き上げ・引き下げについては正しく把握しておきましょう。
また、後半に挙げたインセンティブ制度については少々分かりにくいですが、関連資料より、少しずつ理解を深めていただけると良いと思います。

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