「外国人労働者問題啓発月間」の6月は、外国人労働者の適正雇用を推進
労務


最近では、街中で外国人労働者の姿を目にする機会がぐんと増えているように感じられます。それもそのはず、厚生労働省の調査によると、平成29年10月末時点での外国人労働者数は128万人と過去最高を更新したとのこと。一方で、外国人労働者に対する労働関係法令違反件数もまた、増加傾向にあるようです。

この記事の目次

外国人労働者数は上向きで推移、労使トラブルのケースも様々


冒頭でも触れたとおり、日本で働く外国人労働者は年々数を増しています。こうした背景には、「政府が推進する高度外国人材や留学生の受入れ」や「技能実習制度の活用」の進展、雇用情勢の改善に伴う「永住者」「日本人の配偶者」等の身分に基づく在留資格者の就労増加等の要因があるようです。
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参照 : 厚生労働省『「外国人雇用状況」の届出状況まとめ【本文】(平成29年10月末現在)

都道府県別では、東京、愛知、大阪、神奈川、埼玉の順で外国人労働者数が多く、国籍別では中国、ベトナム、フィリピンといったアジアからの労働力流入が顕著となっています。

日本で働く外国人労働者が増える一方、外国人を巡る労使トラブルの件数もまた、増加傾向にあります。特に多い課題は「日本人に雇用される外国人労働者に対する労働関係法違反」ですが、最近では「労働者が日本人で、使用者が外国人」、「労使ともに外国人」「労働者(使用者)が海外に所在する」など、様々なケースの労使トラブルが生じており、課題は多様化しています。

「外国人雇用状況の届出」はすべての事業主の義務です


本号をご覧の皆さんの中にも、外国人労働者を受け入れている方がいらっしゃるかもしれません。平成19年10月1日から事業主の義務となった「外国人雇用状況の届出」を、もれなくお済ませいただいているでしょうか?

外国人雇用状況の届出制度とは、外国人労働者(特別永住者及び在留資格「外交」・「公用」の者を除く)の雇入れまたは離職の際に、外国人労働者の氏名、在留資格、在留期間等について確認し、厚生労働大臣(ハローワーク)へ届け出ること。ハローワークが提供する「外国人雇用状況届出システム」から、もしくは雇用保険被保険者資格取得届・資格喪失届(労働者が雇用保険被保険者の場合)から、届出を行うことができます。

参照 : ハローワークインターネットサービス「外国人雇用状況届出システム 操作マニュアル」

事業主の責任として、忘れずに対応するようにしましょう。

平成30年度「外国人労働者問題啓発月間」 東京都の取り組み


毎年6月は「外国人労働者問題啓発月間」として、厚生労働省主導のもと、都道府県ごとに様々な取り組みが行われています。

特に多くの外国人労働者を抱える東京都では「街頭キャンペーン」を実施して、都民に対する外国人の適正雇用推進と不法就労防止の呼びかけを行う、事業主向けに外国人労働者雇用マニュアルの配布を行うなどの取り組みを実施しています。加えて、東京労働局主催の「外国人労働者雇用管理セミナー」の開催、労働関係法令違反が疑われる技能実習生受入れ事業主に対する個別指導・監督の強化もされる見込みです。

参照 : 東京都「外国人の適正雇用を推進 街頭キャンペーンを実施」

参照 : 東京労働局『6月は「外国人労働者問題啓発月間」です』

まとめ


現状、外国人労働者のいない事業所においても、今後ますます進展する働き手不足においては、いつ状況が変わるか分かりません。実際のところ、外国人を雇用する事業所の大半は「30人未満事業所」との調査結果があり、小規模事業所ほど外国人雇用の可能性は高いと言えます。

「外国人を雇用する」となると懸念事項は多岐に渡るかと思いますが、そんな時にこそ社会保険労務士の活用が不可欠です。不安なことは専門家に相談しながら、雇入れの前から着実に準備を進めましょう。

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