2019年4月より「メール」による労働条件明示が可能に&労働条件明示事項を総復習
労務


採用時の労働条件の明示は使用者の義務となっていますが、御社では適切な形で明示できているでしょうか?明示すべき事項の中には、現状「書面交付」が求められている内容がありますが、2019年4月以降、書面以外での明示が可能となる見込みです。

この記事の目次

まずは確認、採用時の労働条件の明示事項

まずは、労働基準法第15条に定められている、現行の労働条件明示ルールについて確認しておきましょう。

出典:兵庫労働局「労働契約等・労働条件の明示」

労働者を雇い入れる際、使用者は労働条件について書面等で明示しなければならないこととされています。

具体的な明示の内容と方法は上記の通りとなっており、(1)~(6)は必ず明示しなければならない事項、(7)~(14)は制度を設ける場合に明示しなければならない事項です。
明示方法については、それぞれ「書面交付の必要な事項」と「口頭の明示で良い事項」とに分かれます。

上記の事項がすべて就業規則上に具体的に規定されている場合には、労働契約締結時に労働者一人ひとりに対し、その労働者に適用される部分を明らかにした上で就業規則を交付することで、法定通りに労働条件の明示をしたことになります。

2019年4月より、「書面交付」が必要な労働条件も「メール等」での明示が可能に

このたび、2019年4月施行予定の労働基準法関連省令の一部改定案では、現状「書面交付」が必要な明示事項(前項の表中(1)~(5))について、労働者が希望した場合には、現行では認められていない「ファクシミリや電子メールなど(労働者が電子メール等の記録を出力することにより書面を作成することができるものに限る)」での明示も可能とする旨が盛り込まれました。

メール等での明示の場合、「届いた、届いていない」等のトラブルが懸念されますが、社内ルールを整備した上でメール等による明示の方法を取り入れることで、業務効率化やコスト削減につなげることができそうです。

今後改正法が正式に施行された際には、選択肢の一つとして上手く取り入れていきたいですね。

参考:「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律による改正後の労働基準法の施行について(平成30年9月7日基発0907第1号)」

正しく理解していますか?パートタイム労働者の労働条件明示事項

労働基準法第15条に定められている労働条件明示事項や方法は、雇用形態に関わらず、すべての労働者に共通して適用されます。

パートタイム労働者の労働条件については、労働基準法に規定される事項の他、下記の3点についても明示する必要がありますのでご注意ください。

●昇給の有無
※一つの契約期間の中での賃金の増額を指す。賃金の増額の有無を明示すること

● 退職手当の有無

● 賞与の有無


上記については、原則「書面交付」とされていますが、労働者の希望に応じて電子メールやファクシミリによる明示でも良いこととされています。

参考:厚生労働省「パートタイム労働法のあらまし」

まとめ

働き方改革を背景に、2019年4月から労働関係法令が大きく変わります。
具体的な変更事項については改正案の段階から確認しておき、来春に慌てないよう準備しておくと安心です。
働き方改革対応には、社会保険労務士をご活用ください!

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