中小企業で長時間労働を改善するためには、そのマインドを見直そう!
労務


中小企業が長時間労働から抜け出したい、と思った時に何をすれば良いのでしょうか。厚生労働省が発表している「中小企業・小規模事業者の長時間労働是正・生産性向上と人材確保に関するワーキンググループ」による報告では、その具体的事例が示されています。

ここで注目されるのは「中小企業は立場が弱いから、取引を維持するために長時間労働になっても仕方がない」というマインドの改善です。 長時間労働の改善を阻害する商取引慣行に立ち向かい、実績を上げた事例が挙げられておりますので、こちらでご紹介をいたします。

この記事の目次

1.無理なものは無理!発注から出荷までのスケジュールを見直し

工業部品を運ぶ倉庫・運送業において、発注から出荷までの納期がタイトなため、残業が多く発生していたケースがありました。労働基準監督署の指摘もあり、労働時間の見直しを迫られました。このようなケースは下請け的に業務を請け負っている会社では多いのではないでしょうか。

紹介されている例では、発注から出荷までのタイムスケジュールを2日空けることで荷主会社と合意を取り、また運賃を値上げすることで改善されています。
中小企業で立場が弱いと、このような合意を取るのは難しい、と考えがちです。しかし、顧客側の会社もまた「働き方改革」を迫られており、長時間労働を改善しなければならない、という点は思いのほか受け入れられるかもしれません。働き方改革が叫ばれる今がそのチャンスと言えるでしょう。

2. 顧客への協力要請をしていますか?そのひと手間で長時間労働が改善する

製造業では、それまでその会社が行っていた工程の一部を顧客側に依頼することで、長時間労働が改善された例が挙げられています。
運送業では3か所あった荷下ろし場所を1か所にした事例もあります。この場合、荷主側がその1か所に荷物を集める必要があるわけですが、それを了承してもらったことになります。

こちらも、顧客への協力依頼が成功した例になります。今、行っている顧客へのサービスは、本当に顧客のためになっているでしょうか。サービスを分解して、合理的に考えて顧客側で行った方が都合が良いものはぜひそれを提案してみてください。信頼関係があればるほど、その提案は通りやすくなるはずです。

3.運用改善に顧客を巻き込んで、課題を共有化する

こちらも製造業の事例ですが、進捗管理手法を見直し、進捗を明確化することで、早目に納期の見直しや応援要請をできるようになり、長時間労働が改善しています。

お勧めは、このような運用や業務のプロセスを見直していることを顧客に明示して、進捗を報告することです。できれば、顧客も巻き込み、全体の問題として捉えてもらうことができれば、協力体制も得やすいでしょう。

繰り返しますが、顧客側も長時間労働に苦しんでいる可能性があります。課題を一緒になって解決する中で、下請け的な関係から、ビジネスパートナーとしての関係性にポジションをアップさせることができるかもしれません。

まとめ

長時間労働の改善は、日本の会社の共通の課題であると捉えてください。
あなたの会社の顧客も下請けも悩んでおり、会社の枠を超えて解決すべき問題であるという認識で、課題に取り組んでいただきたいところです。

長時間労働については、行政の支援も積極的に行われています。また、助成金の利用もできます。これまで「長時間労働でも仕方がない」と思っていた会社でも、今がチャンスなのです。ここで取り組まなければ、社会にも時代にも取り残されることになりますので、あきらめずに課題に向き合っていただきたいと思います。

長時間労働の解決に向けたご相談は、ぜひ社会保険労務士も活用してみてください。

記事のキーワード*クリックすると関連記事が表示されます

メルマガ登録(毎週水曜配信)

SHARES LABの最新情報に加え、
経営に役立つ法制度の改正時事情報などをお送りします。