中小企業でも評価制度を作成して、社員の定着率を上げていきましょう!
労務


人が会社に定着する大きな要因として、その人が会社から正しい評価をされているかどうか、ということがあります。ところが、中小企業では社長や経営陣の感覚で評価が決まっていて、その基準が決まっていないということが少なくありません。

大切な人材を失わないためにも、「何を評価するのか」という価値観の共有をすることは、会社の発展のうえで欠かせません。ここでは、これから評価制度を作っていこうとする中小企業が、最初に何を検討するべきなのか、評価制度設計の原則について解説をいたします。

この記事の目次

1.評価は「企業理念」から作り始める

評価制度で最初に決めることは何でしょうか。それは企業理念です。 企業理念とは、企業の経営者が従業員に示す、ビジネスにおける会社の価値観、考え方、思いといったものが表された言葉です。いわば会社の行動の大前提となる、大きな方針とも言えるでしょう。

企業理念があるからこそ、企業理念を実現できている人材を明確にできて、そこに近いか遠いかで評価ができるということになります。

評価制度を作るということは、無数にある世間の評価基準からの取捨選択とも言えます。何を取るかと同時に、何を捨てるのかという判断は、企業理念という価値観が作成する人すべてに一致していなければ絶対にできません。まずは企業理念の共有から始めてください。

2.企業理念がなければ「社長の口グセ」でも良い

企業理念はあるけれど、浸透していないというケースも多いでしょう。一般的に、企業理念と言われると、当たり前で聞こえの良い、悪く言えば所詮きれいごとと捉えられているものも少なくありません。

企業理念は作成以上に浸透させることに難しさがあります。その企業理念は、会議の席や普段のコミュニケーションの中で使われていますか?経営が行った判断を説明するときに、その企業理念に沿ったものになっていますか?

企業理念は社員に浸透しなければ意味がありません。そのためには、企業理念が経営者の魂の叫びになっていなければ、伝わらないのです。

では、魂の叫びとなるものが無い場合、私は無理に「企業理念」として大上段に構える必要は無いと考えます。いずれは作成しなければいけませんが、取り急ぎ、代わりに「社長の口グセ」を評価制度の軸にしてはいかがでしょうか。

例えば「もったいない」と経営者がよく言うのであれば、何がもったいないのかを突き詰めるのです。時間なのか、お金なのか、人生の考え方なのか。理念というほど洗練されていなくても、口グセというのは、その人の価値観が詰まっていることが多いのです。

3.具体的に、心に残る言葉を評価基準にする

評価の軸となる企業理念が固まったら、その理念を実現できている社員を想定します。社内で優秀と呼ばれている人がいれば、なぜ優秀と判断されているのか、具体的な行動を洗い出します。いなければ、理想とする社員を想像することでも構いません。

最終的に3~5つの「理想的な社員の具体的な行動」を決定します。さらに、この具体的な行動ができているかどうかを問うための質問を作ります。この質問がいわば評価項目になります。

会社の事情によって変わってきますが、この評価項目を上司部下の面談で点数をつけたり、 評価者グループで評価し合ったりすることで、最終的な評価を行うことになります。

企業理念から最終的な評価項目まで、対外的に聞こえが良いかではなく、社員の心に残るかどうかが、評価制度を定着させるための大事なポイントです。 例えば「協調性がある」というよりは「周りの仲間に頻繁に声をかけ、時には自分の時間を使って仲間の問題・課題を積極的に解決している」という方が、社員のイメージがより具体化します。

そのため、その言葉のユニークさや語呂などを意識することも重要です。メモリーフックとして記憶に残る言葉を選択して、それを会議や会話で繰り返し使うことで、社内に浸透させていきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
評価制度は企業理念から作成をしていきましょう。企業理念が無ければ、経営者の口グセでも良いので、会社としての価値観、考え方など評価の軸を決定することが大事です。

企業理念が決まったら、その理念を実現できている社員に着目して、具体的な行動を策定して、その行動ができているかどうかを示す評価項目を決めていきます。

評価制度は、作成以上にそれを浸透させることが難しいのです。そのため、評価制度作成の時点から、社員の記憶に残りやすい言葉を選択して、それを会議や会話で繰り返し使うことで、会社への浸透を図ってください。

評価制度の設計にあたっては、第三者の客観的な意見を参考にすることも有効です。評価制度作成でお悩みであれば、お気軽にご相談ください。

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