住民税税額通知書が来る季節です!給与計算担当者が知っておくべき住民税とは。
労務


5月中旬から下旬にかけて、各会社に「住民税税額通知書」が送られてきます。会社員を長くやっていると、給与から住民税が控除されるのが当たり前のように感じるのですが、原則的には住民税は個人が支払うものです。

そのため、個人が住民税を直接納付することを「普通徴収」、会社が個人に代わって納付することを「特別徴収」と言います。
今回は特別徴収について解説をいたします。

この記事の目次

1.年末調整を行うと、特別徴収の対象者になる

まずは、特別徴収の対象者です。基本的には「年末調整の対象者」と捉えてください。
年末調整を行ったとき、従業員が居住している市区町村に「給与支払報告書」を送っているはずです。市区町村側はその内容と、確定申告された結果をもって、各住民の住民税を決定し、会社にその結果を送付しているのです。

では、年末調整後に退職した社員はどうなるのでしょうか。退職時にはその社員の住居のある市区町村に「住民税異動届」を提出することで、自社の特別徴収義務がなくなります。 このタイミングで送られてくる通知書に退職者の名前があったら、速やかに住民税異動届を提出してください。

また、年末調整後に入社した社員について、一般的には個人宅に納税通知書が送られます。原則的には個人が直接納付をしますが、その社員が特別徴収を希望した場合は、会社はその通知書の内容を確認のうえ、各市区町村に「特別徴収切替届出書」を提出してください。市区町村から当該社員の税額通知書が送られてきます。

なお、普通徴収の社員を特別徴収にすることは可能ですが、特別徴収の対象となっている社員を普通徴収に切り替えることは原則できません。以前はパートアルバイトで、本来特別徴収にすべき社員を普通徴収で対応するケースもあったのですが、最近では市区町村側でその対応を拒否する例も目立ってきています。詳細は各市区町村にお問い合わせください。

2.住民税のスリップを従業員に渡すこと

送られてくる納税通知書は「納税義務者用」と「特別徴収義務者用」に分けられています。「納税義務者用」は社員に配布するものになります。ミシン目で切り離せるようになっており、切り離すと細長いスリップのような形になるものが一般的です。最近は個人情報保護の関係で目隠しシールが貼られた状態で送られることも増えてきました。

どちらにせよ、「納税義務者用」の納税通知書を従業員にお渡しください。年収なども含まれた大切な個人情報ですので、封筒などに入れて、外からはわからないように渡すことをお勧めいたします。
「特別徴収義務者」とは会社のことです。こちらは各社で大切に保管してください。

3.住民税の金額は6月~翌年5月で12等分。端数は6月に上乗せ。

住民税は年間で決定します。この金額を12等分して、毎月給与から控除します。控除する金額は100円単位で、端数分は6月に上乗せします。住民税税額通知書には、各月の控除金額が記載されておりますので、その通りに給与から控除すれば良いということになります。

7月~翌年5月は定額を控除することになります。しかし、たまに住民税の修正通知書が送られてくることがあります。社員が追加の確定申告などを行ったとき、それに合わせて住民税の金額が変わるケースがあるのです。新しく送られてきた通知書の金額を正として、給与から住民税を控除してください。

控除した住民税は、各市区町村に納付します。市区町村から送られてくる税額通知書と合わせて、納付方法について記載がされておりますので、そちらに従ってください。 一般的に、給与振込でインターネットバンキングを利用している場合には、住民税の納付の機能もついていることが多いので、合わせて利用を検討してみてください。

まとめ

5月中旬から下旬に送られてくる住民税税額通知書は、昨年の年末調整対象者の住民税額が記載されております。送られてきた納税義務者用の通知書を従業員に渡し、記載されている住民税額を毎月の給与から控除してください。控除した金額は、市区町村の案内に従って納付をしてください。

年に一度で、ノウハウが溜まりづらい業務でもあります。お困りごとがあれば、給与計算を行っている社労士や、各市区町村にお問い合わせください。

記事のキーワード*クリックすると関連記事が表示されます

メルマガ登録(毎週水曜配信)

SHARES LABの最新情報に加え、
経営に役立つ法制度の改正時事情報などをお送りします。