マタハラ防止対策は進んでいますか? 2017年に義務化もおよそ3割の企業で未実施の実態
労務


2017年1月1日施行の改正育児・介護休業法により、マタハラ防止対策を講じることが使用者の義務とされています。しかしながら、最新の調査では企業のおよそ3割で「妊娠・出産・育児休業などに関するハラスメントの防止対策を講じていない」との結果が明らかになりました。御社での進捗状況はいかがでしょうか?
今号では、企業規模別のマタハラ防止対策の実施状況と、使用者が講じるべき取り組みについて解説します。

この記事の目次

小規模企業ほど、進まぬ現場のマタハラ防止対策

厚生労働省では、男女の雇用均等問題に関わる雇用管理の実態把握を目的に、毎年「雇用均等基本調査」を実施し、その結果を公開しています。企業におけるマタハラ防止対策の実施状況については、7月末に公表された「平成30年度雇用均等基本調査(確報)」に盛り込まれています。


出典:厚生労働省「平成30年度雇用均等基本調査(確報)_結果の概要」

調査結果によると、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントを防止するための対策に「取り組んでいる」と回答した企業割合は全体の 68.8%。これを規模別にみると、従業員数100名以上の企業では「実施している」と回答する割合が90%を超える高い数字となっていることが分かります。

・5,000 人以上では 100.0%
・1,000~4,999 人では 99.6%
・300~999 人では 96.1%
・100~299 人では 90.9%


一方、従業員数100名未満となると、30~99 人では 79.3%、10~29 人では 60.2%と、割合が低くなります。

御社では適正に実施されているでしょうか?

2017年1月1日施行の改正育児・介護休業法に新設された「マタハラ防止対策義務化」>

企業におけるマタハラ防止対策は、現行の育児・介護休業法の中で、使用者の義務として規定されている項目です。

以前までは事業主に対する不利益取扱い禁止義務として「妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする不利益取扱いをしてはならない」という定めにとどまっていましたが、2017年1月1日施行の改正育児・介護休業法では「不利益取扱い防止措置の義務」 が新設されました。
これにより、「上司・同僚など」が職場において、妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする就業環境を害する行為をすることがないよう、「事業主が防止措置を講じる」旨が義務化されています。

参考:SHARES LAB「いよいよ来年1月から!育児・介護休業法はどう変わる?」

企業のマタハラ防止策 使用者として取り組むべきこととは?>

平成30年度雇用均等基本調査の中で、マタハラ防止対策に「取り組んでいる」と回答した企業の取り組み事例についてみていきましょう。 全体として「社内規程の整備」「相談窓口の開設」「業務体制の整備」等、政府指針に定められている施策を中心とした実施割合が高いことが分かりますが、一部、研修等を通してマタハラに関する理解を深めさせる取り組みも目立ちます。
出典:厚生労働省「平成30年度雇用均等基本調査(確報)_結果の概要」

他社ではどのような取り組みが行われているか、自社に合った対策にはどのようなものがあるかかについて等、具体的なご相談はぜひ社労士までお寄せください。労務管理の専門家が、御社の現状を踏まえた適切なアドバイスをさせていただきます。

まとめ

繰り返しになりますが、企業におけるマタハラ防止対策実施は、現行法上使用者の義務となっています。未だ取り組めていない場合には、早急に手立てを検討してまいりましょう!
次号では、実際にどのような行為がマタハラに該当するのかについて、事例を元に具体的に解説する予定です。

記事のキーワード*クリックすると関連記事が表示されます

メルマガ登録(毎週水曜配信)

SHARES LABの最新情報に加え、
経営に役立つ法制度の改正時事情報などをお送りします。