11月は「過重労働解消キャンペーン」月間 恒常的な長時間労働にご注意を
労務


厚生労働省が毎年11月に行う「過重労働解消キャンペーン」が、今年も実施されます。中小企業への時間外労働の上限規制適用を翌年に控えた2019年度は、これまで以上に過重労働解消に向けた気運の醸成が目指されることとなります。この機会に、御社の実態把握と是正に目を向けていきましょう。

この記事の目次

2018年度の主な違反は「違法な時間外労働」「賃金不払残業」「健康障害防止措置の未実施」

冒頭でも触れたとおり、今号でご紹介する「過重労働解消キャンペーン」は毎年実施されているものです。参考までに、2018年度に同キャンペーンで行われた重点監督の結果概要を確認しておきましょう。同様の課題を抱えている企業においては、早急な対応が必要となります。


出典:厚生労働省「平成30年度「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を公表」


上記のうち、「違法な時間外労働」とは、36協定なく時間外労働を行わせているもの、36協定で定める限度時間を超えて時間外労働を行わせているもの等が該当します。届出と実態が異なる事業場においては、時間外・休日労働が恒常的に長時間化しやすい傾向にあることが分かります。
また、「過重労働による健康障害防止措置」についても未実施が目立ちます。こうした事業場に対しては、重点監督において下記の内容の指導が行われています。

✓ 労働時間削減
✓ 1ヵ月に100時間を超える時間外・休日労働を行っている労働者、又は2ないし6ヵ月の平均で80時間を超える時間外・休日労働を行っている労働者について、面接指導等の必要な措置の実施
✓ 面接指導等が実施できる仕組みの整備(労働者が面接指導の希望を申し出やすい環境作りも含む)
✓ 長時間労働による健康障害防止対策に関する調査審議の実施
✓ ストレスチェック制度を含むメンタルヘルス対策に関する調査審議の実施


併せて、労働時間の適正把握に関しては、必要な事業場に対し、ガイドラインに沿った方法で行うよう指導が行われました。

御社の労務管理は、適正と言えるでしょうか?必要な届出を怠ることなく、さらに労働時間については法の定めを遵守出来ているでしょうか?

2019年11月の「過重労働解消キャンペーン」概要


2019年度の「過重労働解消キャンペーン」は11月1日~30日までの1ヵ月間にわたって行われます。これに先立ち10月27日には「過重労働解消相談ダイヤル」が開設され、労働者やその家族から寄せられる相談に対し、都道府県労働局担当官による助言・指導が行われます。


その他、企業向けの実施内容については下記よりご確認いただけます。企業にとって特に気になるポイントといえば「重点監督」でしょう。 監督対象となるのは、

・ 長時間にわたる過重な労働による過労死等に係る労災請求が行われた事業場等
・ 労働基準監督署及びハローワークに寄せられた相談等から、離職率が極端に高いなど若者の「使い捨て」が疑われる企業等 監督時に重点的に確認される事項は、下記の通りです。
・ 時間外・休日労働が「時間外・休日労働に関する協定届」(いわゆる36協定)の範囲内であるか
・ 賃金不払残業が行われていないか
・ 不適切な労働時間管理が行われていないか
・ 長時間労働者に対し、医師による面接指導等、健康確保措置が確実に講じられているか



出典:厚生労働省「過重労働解消キャンペーン_キャンペーンパンフレット」

過重労働解消のために、企業が取り組むべきこととは?

「長時間労働を是正するには?」という課題は、いずれの企業においても大きなテーマです。いよいよ来春からは中小企業においても時間外労働の上限規制が適用となることを受け、目下、労働時間の削減に向けた検討を進められているご担当者も多いのではないでしょうか?

長時間労働を解消するためには、まず「実態を知ること」から始まります。そのためには適正な勤怠管理の徹底はもちろんのこと、部・課レベル、個人レベルでの状況を分析し、自社の長時間労働の傾向を正しく把握します。現状を正しく捉えることで初めて、適切な対応が可能となるのです。

インターネットで検索すれば企業の働き方改革事例が確認できたり、厚生労働省からは労働時間の削減へのヒントが紹介された資料が公開されていたり等、情報収集には困らないでしょうが、これらを安易に真似るのではなく、必ず現場を把握した上で参考にするようにしましょう。

まとめ

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