2020年4月1日より、障がい者の短時間雇用に対する特例給付金制度が開始されます
労務


障がい者の法定雇用率は、すでに2018年4月1日に引き上げられ、民間企業では「2.2%(従業員45.5人に一人の割合)」となっています。そして、2021年3月31日(平成30年4月から3年を経過する日より前)までにはさらに0.1%引き上げの方針が示されており、今後の展開が注目されるところです。
そんな中、障がい者の雇用機会確保に向けた支援策として、2020年度より「特例給付金制度」が開始されます。

この記事の目次

障がい者雇用に対する「特例給付金制度」とは?

改正障害者雇用促進法に規定された新設の特例給付金制度は、短時間であれば就労可能な障害者等の雇用機会を確保するため、週20時間未満の雇用障害者数に応じて給付金を支給するもの。
具体的には、法定雇用率のカウント対象(週20時間以上)とならない、週10時間以上20時間未満で就労する障がい者の雇用を進める事業主に対し、従業員数に応じた支給額、上限を支給します。


出典:厚生労働省「特例給付金制度の創設_特例給付金の支給要件等について」

支給額は、障がい者雇用に前向きな事業主に対して支給される障がい者雇用調整金、報奨金の1/4

支給上限人数は、週20時間以上の雇用障がい者数(人月)とし、法定雇用率の対象となる障がい者を1人も雇用していない場合は支給対象外となる

「特例給付金制度」の支給対象となる障がい者の要件

特例給付金制度では、下記のいずれも満たす障がい者を支給対象とします。

①障害者手帳等を保持する障害者

■身体障がい者
・身体障がい者手帳
・都道府県知事が指定する医師又は産業医による診断書・意見書

■知的障がい者
・療育手帳(都道府県により別の名称を用いる場合があります。)
・児童相談所、知的障がい者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医若しくは障がい者職業センターによる判定書

■精神障がい者 ・精神障がい者保健福祉手帳

②1年を超えて雇用される障がい者(見込みを含む)


③週所定労働時間が10時間以上20時間未満の障がい者

・ただし、実労働時間が10時間未満であった障がい者は対象外
・週所定労働時間が20時間以上であったが、実労働時間が10時間以上20時間未満であった障がい者は、法定雇用率のカウントには含めることができないが、特例給付金の対象障がい者には含める

障がい者雇用の「特例給付金制度」申請スケジュール

今号でご紹介した特例給付金制度は、申請年度の前年度(4月1日~翌年3月31日)の雇用実績を踏まえて申請する流れとなります。
よって、直近では「2020年度の雇用実績により、2021年度に申請」といったスケジュールとなります。
申請・支給期間の詳細については下記の通りです。

<申請>
100人超事業主:申請年度の4月1日から5月15日までの間に、納付金の申告・調整金の申請と同時に実施
100人以下事業主: 申請年度の4月1日から7月31日までの間に実施
(報奨金の申請がある場合は同時に実施)

支給: 申請年度の10月1日から12月31日まで
※ただし、申請対象期間の中途に事業を廃止した場合、事業主は事業廃止の日から45日以内に申請


まとめ

障がい者雇用」は着実に広がりつつあるものの、未だ前向きに検討できない事業主様は少なくないようです。
しかしながら、ひと口に「障がい」といっても様々なケースがあり、障がい者であるからといって必ずしも御社での就労とマッチしないというわけではありません。
多様な人材活用が目指される働き方改革時代、まずは障がいを正しく理解し、人材活用の選択肢として目を向けられてはいかがでしょうか?

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