雇用調整助成金特例措置続報と、小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援を解説
労務


新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、政府による企業・保護者向け支援策の概要が明らかになりました。今号では、前号で解説した雇用調整助成金に係る特例措置の続報と、一斉休校等に対応する保護者への新たな助成金制度について解説しましょう。

この記事の目次

雇用調整助成金の特例措置の対象は「新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主」に拡大

SHARES LAB「雇用調整助成金の特例措置とは?新型コロナウイルスの影響で支給対象拡大!」で解説した通り、雇用調整助成金の特例措置の対象となる事業主の要件が、下記の通りさらに拡大されました。


出典:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例措置の対象事業主の範囲の拡大について」

特別措置の対象となるためには、新型コロナウイルスの影響に伴う「経済上の理由」により事業活動が縮小した事業主である必要があります。
「経済上の理由」の一例として、リーフレットでは下記の事例が挙げられています。

・取引先が新型肺炎の影響を受けて事業活動を縮小した結果、受注量が減ったために事業活動が縮小してしまった場合
・国や自治体等からの市民活動の自粛要請の影響により、外出等が自粛され客数が減ったために事業活動が縮小してしまった場合
・風評被害により観光客の予約のキャンセルが相次ぎ、これに伴い客数が減ったために事業活動が縮小してしまった場合


加えて、休業等計画届の事後提出の期限が「令和2年5月31日まで」とされ、当初の「令和2年3月31日まで」から2ヵ月間延長されました。

「小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援」の内容

新型コロナウイルスの影響で、全国の学校に一斉休校の要請が出て以来、話題となっている「保護者支援」。具体的にどのようなサポートが準備されるのか、その概要が明らかになりましたので、ご紹介することにしましょう。


出典:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に係る小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援(新たな助成金制度)について」

国から保護者へ直接支払われる助成金ではなく、新型コロナウイルスの影響でやむを得ず仕事を休む保護者に対し、通常の年次有給休暇とは別に有給の特別休暇を取得させた事業主に対する助成です。正社員のみならず、パート・アルバイト等の非正規労働者にも幅広く適用されます。
雇用関係の助成金といえば、通常は雇用保険被保険者のみが対象となりますが、こちらは雇用保険被保険者資格を得られない方も含めるようです。

御社が活用すべきは雇用調整助成金か、それとも新たな助成金か

雇用調整助成金も、このたびの一斉休校に伴い新設された助成金も、いずれも従業員の雇用継続に活用可能な支援となります。
両者はしばしば混同されがちですが、それぞれの制度の趣旨や内容を理解すれば、その違いは一目瞭然です。

雇用調整助成金

・新型コロナウイルスの影響により、最近1か月の販売量、売上高等の事業活動を示す指標(生産指標)が、 前年同期に比べ10%以上減少するなど事業縮小を余儀なくされた事業主が対象
・休業等計画届の策定が必要
・休業等計画届を元に、休業、教育訓練、出向のいずれかの雇用調整を行う ・助成率は、休業手当や教育訓練実施に伴う賃金相当額、出向時の出向元事業主の負担額のそれぞれ2/3 (中小企業の場合)、上限は対象労働者1人あたり8,335円


参考:厚生労働省「雇用調整助成金」

小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援

・新型コロナウイルスの感染拡大防止策として小学校等が臨時休業した場合等に、その小学校等に通う子の保 護者である労働者の休職に伴う所得の減少に対応するため、正規・非正規を問わず、労働基準法上の年次有給 休暇とは別途、有給の休暇を取得させた企業が対象
※会社都合で労働者を休ませるのではなく、労働者側の都合により休む場合の支援を行った事業主への助成
・企業が労働者に対して、休業手当ではなく、1日当たりの賃金を全額支給する
・支給額は「休暇中に支払った賃金相当額×10/10」であるが、日額上限は対象労働者1人あたり8,335円



参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に係る小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援(新たな助成金制度)について」

まとめ

前代未聞の事態において、あらゆる情報が錯そうし、事業主様であれば何かと判断に迷うことも多いかと思います。こんな時こそ情報収集を適正に行い、冷静な検討を心がけてまいりましょう。SHARES LABでは、今後も事業主様に役立つ最新情報をお伝えしてまいります。

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