オフィスにおける新型コロナウイルス対応、「多様な働き方」がカギに
労務


緊急事態宣言の解除が発表され、新型コロナウイルス感染症への対応は、これまでとは違った段階に移行しようとしています。感染蔓延の可能性を鑑みれば、まだまだ予断を許さない状況下にありますが、現場ではどのような対策を講じるべきなのでしょうか?一般社団法人日本経済団体連合会(以下、「経団連」)が公開したガイドブックより、オフィスにおける基本的対処方針を確認しましょう。

この記事の目次

新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインに盛り込まれた「様々な勤務形態」

経団連が公開した「オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」では、職場の健康確保の基本から、通勤、勤務、休憩といったあらゆる場面、設備・器具面での感染拡大防止策がまとめられています。 オフィスにおける対策としては、ソーシャルディスタンスの確保やマスク着用、換気、消毒等を中心としたごく基本的な取り組みが挙げられていますが、ここで注目したいのは「通勤」の項目です。

ガイドラインでは、通勤頻度を減らすこと(=公共交通機関の混雑緩和)を目的に、在宅やサテライトオフィス勤務等のテレワーク、時差出勤、ローテーション勤務(就労日や時間帯を複数に分けた勤務)、変形労働時間制、週休3日制等の導入を提唱しています。
働き方改革の一環としてすでに導入済みの勤務形態もあるかもしれませんが、感染症対策の一環として現場にどのような働き方を提案できるか、あくまで無理のない範囲で検討されてみると良いでしょう。

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公共交通機関を使わない通勤も視野に

ガイドライン「通勤」の項目では、多様な働き方と併せて「公共交通機関を使わない通勤」も挙げられています。確かに、自家用車等での通勤が可能となれば、通勤時の感染リスクを大幅に抑えることが可能であり、労働者にとっても安心です。
ただし、会社側はマイカー通勤を承認することにより、万が一事故が起こった際、運転者である労働者だけでなく使用者にも責任が生じる可能性がありますから、規程の作り込みは不可欠です。マイカー通勤の許可要件、業務利用の有無、通勤手当、加入する保険の基準、事故発生時等の連絡の流れなど、細かな点をシミュレーションしながらルールを作っていきます。併せて、駐車場の確保をどうするか、費用が生じる場合の費用負担についても、取り決めておきます。

また、比較的導入しやすい自転車通勤についても様々な留意点があります。こちらは、国土交通省が手引きを公開しているので、参考にされてみてください。

参考:国土交通省「自転車通勤導入に関する手引き」

安全配慮義務と健康経営の観点から、通勤時・勤務時の感染リスク抑制は「会社の責任」です

事業者の皆さんであればすでにご存じの通り、会社は「従業員の健康管理」に係る責任を負っています。今般の働き方改革で問題視される長時間労働に起因する過労死防止の観点での健康管理はもちろんのこと、感染症拡大下においては安全配慮義務として従業員の感染リスクを抑えるための措置を講じなければなりません。また、従業員の健康を保つことは、「健康経営の実現」という経営上の視点からも重視されています。
「健康管理は個々の問題」と従業員個々に任せきりにするのではなく、会社として取り組むべきことに積極的に目を向けていきましょう。

まとめ

緊急事態宣言解除後も長期化が見込まれる新型コロナウイルス感染症の影響下において、私たちの暮らしは変化を余儀なくされています。現場において、もはや「従来通り」に固執するのは得策ではありません。経営陣も従業員も、互いに新しい形での働き方の確立・実践を目指してまいりましょう。

特殊な労働時間制の導入やマイカー通勤規程の整備等、新しい働き方の土台作りについては、SHARES公認社労士までお気軽にご相談ください!

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