先月末の緊急事態宣言解除を受け、これまで自粛や休業を要請されてきた業種においても、6月1日より徐々に営業が再開されています。学校現場でも様子を見ながらの登校が始まる等、依然として不安は拭いきれないものの、少しずつ日常の回復が感じられますね。
しかしながら、新型コロナウイルスとの戦いは長期に渡ることが予想され、今後、感染予防を前提とした「新たな日常」の構築が目指されることは言うまでもありません。職場においては今一度、業種別にまとめられた「感染拡大防止ガイドライン」を参照の上、必要な取り組みを検討してまいりましょう。
各業種について、関係団体が「感染拡大防止ガイドライン」を公表
感染症への対応が新たな段階に移り、今後、段階的に社会経済の活動レベルを引き上げていく上では、感染症予防を前提とした事業活動が不可欠です。業種毎の具体的なガイドラインは、関係団体がそれぞれに策定・公表しています。まずは関連業種において望まれる対応を確認しましょう。参考:内閣官房「業種ごとの感染拡大予防ガイドライン一覧」
現場においては、ガイドラインをマニュアルに落とし込んで具体的な対策を
出典:一般社団法人 日本フードサービス協会「ガイドライン」
業種別ガイドラインの一例として、食堂、レストラン、喫茶店等の感染拡大予防について一般社団法人 日本フードサービス協会が定めたガイドラインをご確認ください。感染防止のポイントとして「従来の食品衛生法の一般衛生管理の遵守に加えて、社会的距離確保への留意、及び物理的接触削減のための創意工夫」を挙げつつ、上記の通り、接客の際の具体的な対応が解説されおり、非常に分かりやすい内容となっています。
ガイドラインを元に現場に合った対応をマニュアル化し、従業員の誰もが同様の取り組みを講じられる様、周知徹底しましょう。
「飛沫・接触感染対策」の観点から、必要な取り組みを検討
各業種の感染拡大防止ガイドラインを見る限り、共通して必要となるのは「飛沫感染」「接触感染」への対策です。
飛沫感染:感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他の方がそのウイルスを口や鼻などから吸い込んで感染します。
接触感染:感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスがつきます。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ると粘膜から感染します。
上記の感染を防ぐために、いずれの職場においても密閉・密集・密接を避ける取り組みを欠かすことはできません。こまめな換気や清掃・消毒、身体的距離の確保、混雑緩和、マスク着用徹底等、ほんの少しの工夫で感染を防止できます。難しく考えるのではなく、ガイドラインを参考に、各現場においてやらなければならないこと、やれることに目を向けてまいりましょう。