男性の育休取得促進に独自の育児支援制度~ナリス化粧品の事例~
労務


少子化対策の一環として向上が目指される「男性労働者の育休取得率」については、2020年度までに13%とする目標が掲げられているものの、2018年度データでは「6.16%」と、依然として大きく乖離していることが分かります。御社の状況はいかがでしょうか?
企業の中には、働き方改革の施策として、男性労働者の育休取得率向上に取り組む現場も少なくありません。今号では、独自に育児支援制度を設けるナリス化粧品の事例をご紹介することにしましょう。

この記事の目次

ナリス化粧品、「パパブック」作成で男性育休取得者増を狙う

株式会社ナリス化粧品では、同社の両立支援の一環として、男性の育児休暇取得についての理解を深めるための「パパブック」を作成しました。「パパブック」の内容については一般公開されていませんが、下記の内容が盛り込まれているとのことです。

・男性育休取得の現状
・育休取得の必要性
・育休取得のメリット
・育休取得の準備
・育休取得体験者談
・Q&A

もっとも、ナリス化粧品における男性社員の育休取得率は、2018年4月から2020年3月の直近2年間で18.2%と、全国平均を大きく上回っています。
男性社員に積極的に育休を取得させることで、生産性の向上や業務効率化、優秀な人材確保等、会社が得られるメリットは多岐に渡るとのこと。同社は、このたびの「パパブック」作成で、男性社員の育休取得をさらに促す方針です。

ちなみに、ナリス化粧品における育児支援制度は、「パパブック」の活用にとどまりません。法定よりもさらに手厚い両立支援制度と、独自の制度を組み合わせ、育児中でも働きやすい環境の実現を目指しています。


以上、出典・参考: 株式会社ナリス化粧品「ナリス化粧品、男性育休取得者増を目指し、「パパブック」作成」

男性の育児休業取得率、政府目標は「2020年度までに13%」「2025年度までに30%」

さて、御社の男性社員の育休取得率は現状、どの程度でしょうか?
かねてより、政府は「2020年度までに13%」の数値目標を掲げてきましたが、今春5月29日に閣議決定された2025年までの少子化対策の指針となる「少子化社会対策大綱」において新たに「男性の育休取得率30%達成」という目標を打ち立てました。
企業においては、今後どのように男性社員の育休取得支援をしていくか、これを実現するためにどの助成金等を活用するかについて検討し、必要な施策を講じていくことになります。

参考:内閣府「少子化社会対策大綱」

男性の育休取得促進に不可欠な「企業風土の醸造」

しかしながら、企業における男性の育児休業取得は一朝一夕で進まないのが現実ではないでしょうか?「イクメン」の言葉がずいぶん社会に浸透してきたなと感じられる一方で、依然として「男性が育児休暇を取得できる様な雰囲気ではない」といった現場は決して少なくありません。こうした背景には、単に「制度がない」「人手不足だから」という事情が影響することもありますが、それ以上に「男性だから取得できない、取得しづらい」といった職場の雰囲気、無言の圧力のようなものがあることも。つまり、男性の育休取得を促進するためには、まず「風土醸造」「職場の理解」といった会社の文化的なところにアプローチしていく必要があるのです。

まとめ

男性の育休取得実現に向け、企業風土を醸造し、職場の意識改革を行う手法としては、いくつも想定されます。 例えば、
・男性の育休取得について、家庭における必要性や、労使のメリットを理解するための研修実施
・職場に急な負担がかからないよう、男性が育休取得する際のルールを整備
などが代表的ですが、これらを実施するために「両立支援等助成金 出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)」を積極的に活用するのが得策です。取り組みを前向きに検討されたい方は、ぜひ社会保険労務士にご相談ください!

参考:厚生労働省「2020年度 両立支援等助成金のご案内」

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