「欲しい人材が採用できない」3つの“不”を解消しましょう
労務


本年12月1日に厚生労働省から発表された令和2年10月の「有効求人倍率」は1.04倍です。人手不足と言われていた昨年とは打って変わり、新型コロナウィルスの影響を大きく受けています。
参考までに過去の有効求人倍率ですが、2018年度は1.61倍、2019年度は1.60倍です。
ここ最近の有効求人倍率は、人口の集中する都市部と地方の倍率では差があり、飲食・宿泊業などの落ち込みが大きいので業種によっても差があります。
求人倍率が1.0倍に近い数値となったのは、年度別にみると2014年度の1.04倍以来となり6年ぶりです。

求職者数は増加し、求人数は減少しているのですから「欲しい人材」を採用する好機と言えるのではないでしょうか。
これからお知らせする3つの“不”を解消して「欲しい人材」を採用しましょう。

この記事の目次

1.ターゲット(欲しい人材)が“不”明確

採用に取り掛かる際、はじめにターゲットをきちんと定めていますか。
ターゲットが“不”明確では、欲しい人材にたどり着けません。
「この業務は必須だから求める能力はこれとこれ」と要件を定めないで採用に取り掛かる事例を多く見てきました。
その結果「欲しい人材がアプローチしてこない」「履歴書を返送する手間だけが増えてしまった」ということになります。このような結果にならないために、ターゲットに必須の能力、経験、資格などをきちんと定めましょう。

中途採用の理由としてあげられるのは、大きくわけて以下の2種類です。
・退職者の補充、休職者の代替
・事業拡張

現場から聞こえてくるのは「今は人が足りないから、応募してきた人はとにかく採用しよう」という声です。退職者の退職日や休職者の予定が決まっていれば、そのような意見が出てくることも止むを得ません。

しかし、このような方針では結局「欲しい人材」ではない人が応募してしまい、会社も応募した人も時間を浪費するという結果になってしまいます。
欲しい人材の要件を出来るだけ明確に定めましょう。

●退職予定者の代わりであれば、その方を以下の項目で分類しほかに代替できる社員がいないか確認したうえで、必須の条件を決めましょう
・業務や機器操作の経験
・職種に応じた適性
・資格(業務遂行上、必要な国家資格など)
・管理能力
など

●営業職であれば
・御社の扱う商材と類似の経験
・御社の営業スタイル(プッシュ型、プル型など)に合致
・顧客の種別(法人・個人、上場企業・中小、社長・部長クラス)
・自動車運転免許

2.募集媒体が“不”適格

1で欲しい人材の要件が決まったら、次にその要件に合致する人にアプローチする方法を考えましょう。
「ターゲットのいない募集媒体で広告を行い費用だけがかさむ」という結果にならないためにも、募集媒体の“不”適格は避けましょう 求職者の立場になって、転職先を探すとしたらどのような媒体を使うかを考えてください。

比較的高い能力の求人や管理職クラス

インターネットで管理職専門や特殊技能のみを扱う求人媒体へのアプローチが適当です。 無料の媒体では、他の多くの求人記事に埋もれてしまう可能性があり、獲得しにくいことが考えられます。

パート・アルバイト

小売店や飲食業ならば、店舗の入り口に求人募集の案内を出すことが効果的です。 すでに利用客となっている方、近隣の方ですので、会社(店舗)の雰囲気を理解しており、通勤に時間がかかるということもなく、ミスマッチが比較的少ないです。 古くなって破れかけた求人広告を見かけることがありますが、店舗のイメージが悪化しますので、適宜取り換えるなどのメンテナンスは行ってください。

費用はあまりかかりませんが、予想外に良い反応があるのが以下の媒体です。 ・自社ホームページで募集
・口コミ
・社員からの紹介

3.採用プロセスが“不”定形

採用プロセスが“不”定形なこともよくあるパターンです。
進め方が決まっていないと必要な作業を落としてしまい、採用後に「こんなはずではなかった」という声が現場と採用した従業員双方から聞かれます。

最も簡素な採用プロセスは以下の通りです。

① 募集
② 応募
③ 面接試験
④ 採用


では、どのようなプロセスを決めておけば良いのでしょうか。

A.採用職種や雇用形態別に採用プロセスを策定
営業職、事務職、現場作業員に求められる能力は違うので、プロセスや試験内容を変えます。 正社員とパートで同じ採用プロセスを使っている会社もありますが、選考する際のポイントが違いますので、必然的に採用プロセスも異なります。

B.履歴書などの書類は事前に提出してもらい、書類選考を行う
アルバイト、パートであっても事前に履歴書などの書類は事前提出させることが良いです。 書類選考を行うことで、ターゲットに合致する人だけ次のプロセスに進ませれば時間と労力の短縮につながります。

C.面接官には「人事の最高責任者」と「配属予定先の上長」を必ず加える
人の採用は大きな投資活動です。責任者や現場上司に採用可否を判断してもらうことは当たり前なのですが、見落とされがちです。 人事担当のみで採用を行う弊害
・筆記試験の成績と面接試験のコミュニケーション能力のみで判断する
・採用後のトラブルを避けるため、採用基準が厳しくなる
・採用した社員のトラブルが発生すると、配属部署との責任転嫁合戦になる

理想的な採用プロセスの例です。

① 募集
② 応募
③ 書類選考
④ 職場見学、カジュアル面談、筆記試験
⑤ 一次面接・二次面接
⑥ 最終面接
⑦ 採用


まとめ

コロナ禍で、新たに採用できない状況にある企業も多いと思います。
しかし、採用が可能な企業は良い人材が市場に出てくる今が好機です。 業務の増えている事業に労働人口が移動することは、全体的にみれば良い流れです。
3つの“不”をなくして、積極的に採用活動に取り組んでください。

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