どうしていますか?コロナ禍の健康診断 2020年度未実施の企業は早期の実施計画を
労務


新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、2020年度は雇入れ時健康診断や定期健康診断の実施が思うように進んでいない現場も多いのではないでしょうか?これらの健診は本来であれば春先に行う企業が大半ですが、緊急事態宣言の発令時期と重なったことを受けて実施を延期したものの、一向に感染拡大が収束しないことから、そのまま未実施状態となっているケースを散見します。御社の健診実施状況はいかがでしょうか?

この記事の目次

企業健診の延期措置はすでに10月末で終了

労働安全衛生法第66条第1項の規定に基づき事業者が実施する雇入れ時健康診断や定期健康診断について、厚労省は日本人間ドック学会の方針を受け、以下の通り柔軟な実施を認めました。

✓ 実施時期を2020年6月末までに実施することが求められるものについては、延期することとして 差し支えない

✓ 2020年6月末までに実施することが求められる一般健康診断については、十分な感染防止対策を講じた
健康診断実施機関においてできるだけ早期に実施することし、同年10月末までに実施すること


参考:日本人間ドック学会「新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言の解除を踏まえた各種健診等における対応について(健健発0526第1号 令和1年5月26日)」

ただし、これ以降の実施延期措置は講じられていないため(2020年12月10日現在)、春先に予定していた健診で未実施のものについては、なるべく早期に行わなければなりません。

受診控えの労働者には、適切に説明の上、受診促進を

会社としては実施義務のある健診を前向きに行う方針であっても、労働者側から「コロナ禍のため不安」「今は受診したくない」といった声が上がり、思うように進まないというケースも少なくありません。

労働者の健康診断は企業の安全配慮義務に則って行うものですが、確かに今般の感染拡大の状況に鑑みれば、健康な労働者をわざわざ医療機関に行かせること自体が安全配慮義務に反するのではないかという考え方ができなくもないでしょう。

しかしながら、労務管理上、健診を受診しないことによる弊害は多岐に渡ります。単に事業者が法令違反に該当するだけでなく、健康状態が確認できないことによって労働者自身が健康上のリスクを負うことにもなりかねません。新型コロナウイルスは依然として感染拡大を続けており、依然として収束の兆しはありません。このような時期だからこそ、自身の健康状態を把握しておくことが重要であるといえるのではないでしょうか。

医療機関や健診会場では、院内感染防止ガイドラインに基づき、最大限の感染予防対策をしながら健診を行っています。具体的には、健康診断の会場の換気の徹底、健康診断の受診者又は実施者が触れる可能性がある物品・機器等の消毒の実施、1回の健康診断実施人数の制限をする等の施策を講じ、万全な体制作りに取り組んでいます。

受診控え傾向の労働者に対しては、健診受診の必要性や健診の実施体制について適切に説明し、極力前向きに受診してもらえるように働きかける必要があります。

未実施企業では、早期に健診実施計画を策定しましょう

労働安全衛生法上、実施義務のある定期健康診断については、「1年以内ごとに1回」の実施が必要です。コロナ禍に鑑み延期措置が講じられましたが、その期間もすでに終了していることから、早期に実施できる計画の立案が必要になります。

感染対策として、現在多くの医療機関では健診の実施件数を減らして対応している状況ですが、一方で、年度末を前に、2020年度の健診実施を控えていた企業側からの予約が増加することが見込まれます。未実施の企業では、なるべく早期に健診実施計画を立て、実施の目途を立てていくことをお勧めします。

まとめ

新型コロナウイルス感染拡大に伴い講じられた特例措置等は、労務管理に関わることだけでも多岐に渡ります。何かと混乱することも多いと思いますが、情報収集に努め、一つひとつ適切に対応してまいりましょう。SHARES LABでは、引き続き、企業の実務ご担当者様に参考にしていただける情報をタイムリーに発信していきます!

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