2021年の労務管理はここに注意!2021年の労働で変わること、変わりそうなこと。
労務


あけましておめでとうございます!と元気に声を掛けることにも躊躇する年明けとなりました。コロナの影響はまだまだ続いていますが、一日も早く収束していくことを願う一年となりそうです。

労働関係、社会保険関係もこの2021年にいくつか実務面で変更が予定されています。現在わかっている2021年の変更点について、解説します。

この記事の目次

1、中小企業も同一労働同一賃金の対象に。早急に手当関係の見直しを。

中小企業にとって一番インパクトが大きいのが、中小企業の同一労働同一賃金の開始です。大企業では既に2020年に始まっているものです。中小企業では2021年4月1日からの開始となります。
概要をご説明すると、大きくは2つの柱があります。
・不合理な待遇差の禁止
・労働者への待遇差に関する説明義務

前者はパートや契約社員といった方たちと正社員の間で不合理な差をつけてはならない、ということです。

例を挙げます。通勤手当を正社員にのみ支給しているとします。しかし、そもそも通勤にかかる負担というのは正社員でも契約社員でも変わりません。そこに明確な理由が無ければ、これは同一労働同一賃金ではない、とみなされる可能性が高いでしょう。

特に注意したいのは、正社員とパートなど、複数の社員の身分があって、かつ正社員のみに支給している手当がある場合です。それぞれの手当について「なぜその手当を支給しているのか」を明確にしておくことが大事です。明確にできないのであれば、不均衡にならないように他の身分の方へ手当を支給するなどの対策を検討してください。

また、短時間労働者や有期契約労働者から、正社員との賃金の違いについて説明を求められた場合、それを説明する義務が生じることになります。説明は口頭でも文書でも良いのですが、その後の言った言わないを防ぐためにも、文書にしておくことをお薦めします。

同一労働同一賃金はテーマとして非常に大きく、上記の内容はその一部でしかありません。また、今後様々な情報が中小企業向けに発表されると予想されます。今年の労働関係の大事なテーマとなりますので、ぜひ注目していただきたいところです。

参考;厚生労働省 同一労働同一賃金特集ページ

2、手続き面では簡素化が進みます。36協定の新様式もチェック。

手続きにおいてペーパーレス化や押印の廃止など、効率を重視した簡素化が加速する年になりそうです。

既に年末に厚生労働省から「年金手続きの押印を原則廃止します」という通達がありました。

また、算定基礎届、賞与支払届の総括表が2021年4月1日より廃止される予定です。賞与月に不支給だった場合は「賞与不支給報告書」を提出することになります。こちらも総括表の記載のために情報をまとめる実務者にとっては朗報でしょう。

36協定は2020年にフォーマットが大きく変わりましたが、2021年4月からも変更があります。具体的には使用者の署名・押印が不要になります。こちらも押印廃止の流れに沿っています。同時に36協定締結当事者に関するチェックボックスの内容が追加されました。

旧協定にチェックボックスの内容を追加して提出しても構わない、ということになっています。2021年4月以降に36協定の提出を予定されている方は、忘れないように、今のうちから変更点を確認しておいてください。

参考;厚生労働省パンフレット「36協定届が新しくなります」

3、男性の育児休業取得が加速化。

昨月24日に「労働政策審議会雇用環境・均等分科会」の資料が公開され、そこで男性の育児休業取得促進が議題に取り上げられています。

男性の育児休業については、その取得率がまだまだ低いうえ、実際に取得しているケースでも1週間程度と短いものが多く、まだまだ普及しているとは言えないのが実情です。

社会的なニーズとしても男性の育児参加が求められる時代であり、男性が育休を取るための法整備や支援が急務となっています。実際に法案ができるのはこれからとなりますが、男性の育児休業取得は、中小企業にとって大きなインパクトを与えることも予想されます。

育児・介護休業法の改正案は令和3年度の通常国会で提出される見込みです。その成り行きに注目してみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
中小企業で労務担当されている方にとって、同一労働同一賃金は2021年の一大イベントになるはずです。積極的な情報収集と対応をするようにしてください。

また、押印の廃止や男性の育児休業など、時代のニーズに合わせた変更点が多く出るものと思われます。今後出てくる情報にもご注目ください。

2021年もよろしくお願い申し上げます。

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