コロナ禍で要請されるテレワーク徹底。労働者の在宅勤務時に確認すべき「作業環境」とは?
労務


新しい年を迎えても、新型コロナウイルス感染拡大は止まりません。東京等の一部地域ではまもなく再度の緊急事態宣言が発出されようとしている中、企業へは引き続き、「テレワーク実施の徹底」が強く呼びかけられています。SHARES LABでは今後も「テレワーク」という働き方をテーマにあらゆる観点から有益な情報をご提供してまいりますが、今号では意外と盲点になりがちな「作業環境」について解説したいと思います。(※当記事の掲載日おいては、緊急事態宣言が発出されております。)

この記事の目次

見落とされがちな「テレワーク時の作業環境の確認」

厚生労働省より昨年末に公開された「これからのテレワークでの働き方に関する検討会」の報告書には、テレワークに関わる現状や導入時の課題、労務管理等に関わる事項がまとめられています。この中で、今回注目したいのが、以下の「作業環境」に関わる記述です。

‘テレワーク実態調査によると、企業はテレワーク時に作業環境については確認を行っていないという回答が多かった。特に、自宅での作業環境については、パソコンの配置や照明、温・湿度環境について事業主による管理が行き届かないことがある。どのような状況であれば適切な作業環境が確保されているといえるのかについて、チェックリストの活用など労働者自らが容易に確認可能な方法により、労使が協力してテレワークを行う労働者の自宅の作業環境を確認し、改善を図ることが重要である。’



出典:厚生労働省「これからのテレワークでの働き方に関する検討会 報告」

厚生労働省が昨年実施した「テレワークにおける労務管理等に関する実態調査」によると、「テレワーク時に作業環境の確認を行っていない」とした企業は全体の75.8%とのこと。労働者にテレワークの実施を要請する一方で、作業環境の整備については完全に労働者任せになっているケースが大半のようです。

テレワークで在宅勤務をするにあたり、求められる作業環境

テレワーク実施企業においては、改めて、労働者の作業環境に関わる確認・改善を進めていきましょう。チェックすべきポイントは、労働安全衛生規則の則り作成された政府のガイドラインで分かりやすく解説されています


出典:厚生労働省「自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備」

湿度や照度等、意外と細かな点についても言及されていることがお分かりになるでしょう。もちろん、これらの要件は絶対的なものではありませんが、上記の項目を目安に、今一度労働者の自宅における作業環境を点検してみる必要があります。

プライバシーに配慮したテレワーク時の作業環境確認方法

感染症対策としてのテレワークでは一般的に在宅勤務が想定されている関係上、労働者に対する「作業環境の確認」は使用者の安全配慮義務の一環とはいえ、徹底しようとすれば「プライバシーの侵害」となる可能性があります。この点、政府の検討会は「チェックリストの活用など労働者自らが容易に確認可能な方法」での実施を推進しています。

事業主が作成したチェックリストを元に労働者自身が確認し、改善すべきことがあれば労使でコミュニケーションをとりながら環境を整備していく方法です。チェック項目については、前項の図にある各項目を中心に、併せて情報セキュリティ面での項目も盛り込めると良いでしょう。

参考:総務省「テレワークセキュリティガイドライン(第4版)」

まとめ

テレワーク勤務を命じるにあたり、労働者個々の労働環境にも配慮することは使用者の対応として不可欠です。引き続き、企業に求められる新型コロナウイルス感染症対策として、あらゆる観点からテレワーク導入に向けた体制整備を整えましょう。これまで一時的、臨時的に在宅勤務を採用してきた現場においても、長期的なテレワーク実施を見据えた制度の検討を進めていく必要がありそうです。

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