再び緊急事態宣言!雇用調整助成金について、影響を受ける事業主に知ってほしいこと。
労務


一都三県に緊急事態宣言が発令されました。全国的な新型コロナ感染者数の増加の状況から見て、今後も同様の措置が全国に発令される可能性も高くなっています。

飲食店や観光業など、この宣言で大きなダメージを受ける企業や個人事業主の助けになるのが、雇用調整助成金です。従業員の休業中に支払った給与のほぼ全額が助成されます。1人でも従業員を雇って事業をされているのであれば、改めて申請を検討していただきたいところになります。

ここでは、雇用調整助成金について、緊急事態宣言に影響を受ける会社、個人の事業主向けに、以前からの変更点、およびぜひ知っておいていただきたいことを解説いたします。

この記事の目次

1、従業員、会社押印が不要になりました。1年以上の休業でも申請可能。

まず、これまでの雇用調整助成金からの変更点です。と言っても、旧申請書でも今まで通り申請は可能です。

事業主印、労働者代表者印が不要になりました。社労士に委託している場合の社労士の押印も不要です。おそらく、代表者が事業主印を取ったり、労働者代表印を取ったりする手間がかかっていたはずです。その手間がなくなる、ということです。

押印廃止の流れに沿ったものですが、役所としても手続きの簡素化に努力している、と言えるでしょう。手続きの面倒さから助成金受給を諦めていた方は、この役所の頑張りに応えていただきたいと思います。

雇用調整助成金は本来、受給期間を1年までとしています。しかし、コロナ特例措置の期間は1年以上受給することが可能となりました。今のところは、受給期間が長くなっていることを気にせずに申請をすることができます。

また、一時的に従業員を出向させるときに、出向元と出向先の両方に助成する「産業雇用安定助成金(仮称)」が新設されています。ここでは詳細の説明を省きますが、雇用維持と労働力の活用を両立させる一つの方法としてご検討ください。

2、労働保険への加入は遡れる。これを機会に実態に合わせて申請を。

雇用調整助成金を支給申請しない理由として、「労働保険に加入していないから」という事業主の方がいらっしゃいます。

その理由は様々ではありますが、労働保険は、一人でも、短時間でも、人を雇っている時点で加入が必須なものです。そして、雇用調整助成金は労働保険の加入が大前提です。

加入の際は、事業を開始した日(または雇用を開始した日)を開始日とします。つまり未加入であるということは、遡って申請することになります。

申請が受理されれば、その日から労働保険に加入していたことになります。つまり雇用調整助成金を申請できるということです。

労働保険は保険関係が成立したら10日以内に保険関係成立届を提出します。もっとも、その時期を過ぎての提出が受け付けられないわけではく、また、私の経験上、咎められたこともありません。提出期間を過ぎることを推奨するわけではありませんが、過ぎてしまったものは仕方ないので、改めて、労働保険加入を検討していただきたいです。

3、短時間だけの勤務や仮シフトでも申請は可能。それでも休業手当が払えなければ、別の給付金の案内を。

飲食店における20時以降の営業の自粛要請に合わせて、20時以降のシフトを削る店舗は多いと思います。

雇用調整助成金では、1日休業だけではなく、短時間の休業でも申請が可能です。 17時~00時まで営業の店舗で、17時~20時30分の労働に切り替える場合、給与を1日分支給しても、働いていない3時間30分の給与は支給申請ができます。単位は30分未満切捨てです。

また、アルバイトなど時給者の場合、前月や昨年のシフトを参考に仮シフトを組み、そこから20時以降で出勤できない時間に対して時給を支給することで、同様に雇用調整助成金(雇用保険未加入者は緊急雇用安定助成金)を申請できます。

そして、それでも休業手当を支給できないということになれば、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金を申請するように従業員に案内してください。 同支援金は、休業手当を受け取れなかった社員・アルバイトが申請を行うものです。事業主としては、その申請に協力する、ということになります。

休業手当は状況によって支給義務が事業主側にあるとは言え、この支援金の申請がすぐに事業主に不利になるということはありません。従業員の生活の維持のために、少しでもお金が手元に届くように、積極的に対応していただきたいと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
雇用調整助成金は押印不要でさらに簡略化され、申請がしやすくなりました。 この緊急事態宣言の中で影響を受ける業種の方は、ぜひ改めて申請をご検討いただきたいところです。

申請に少しでも不安のある方は、ぜひお近くのハローワークや社会保険労務士にご相談ください。

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