就業規則のチェックは必須 ! 助成金と就業規則の関係性とは
労務


この記事の目次

助成金を受給するために


今回は助成金受給における就業規則の位置づけについて説明します。そもそも、なぜ政府は雇用保険において、助成金を設定しているのでしょうか。

そこには、大きく2つの目的があります。

まず1点は、労働法規を遵守させるということです。労働基準法の遵守をはじめとして、労働環境の適正化の推進を目指しているのです。これは、いわゆるブラック企業対策とも言われるものです。

2点目は労働政策の目標を達成するためです。 例えば現在の安倍内閣でしたら、「一億総活躍」や「女性の社会進出」が労働政策となります。

この2つの目標達成のためには積極的に企業に協力してもらうことが必要であり、その目標達成のための協力の対価、あるいは動機付けとして助成金を設定しているのです。

つまり、助成金を受給しているということは、金銭的なメリットはもちろんですが、それ以上に労働法規を遵守している会社、労働環境に対して配慮がなされている会社、女性が活躍できる会社等々としての社会的信用が得られるというメリットがあるのです。

それぞれについてもう少し詳しく説明します。

1. 労働法規の遵守とは


労働法規とひとことで言っても、数多く存在します。例えば代表的なものでは、労働三法と言われる「労働基準法」、「労働組合法」、「労働関係調整法」の3つに加え、「労働契約法」、「労働安全衛生法」、「男女雇用機会均等法」、「最低賃金法」、「雇用保険法」等々があります。

数多くの労働法規の中でも、特に遵守が求められるものとして、会社のルールとして労働協約、労使協定あるいは就業規則等があります。その中でも作成要件や作成手続きの内容から、最低限のルールとして就業規則の届け出をしていることが求められることが多くあります。

これは、届け出義務のない従業員数10人未満の会社にあっても、作成と従業員代表者の意見書を作成しておく必要があります。

2. 労働政策への協力


具体的には、高齢者や障害者の雇い入れや、仕事と家庭の両立推進、キャリアアップ・人材育成といった、就職が困難な方の積極的な雇入れ・育児休業の取得等による雇用の継続・キャリアアップによる賃上げ等の処遇の改善への取り組みを推進していくということが必要になります。

この2つの要件をクリアすることで助成金を受給できるようになるのです。そのため、就業規則は、助成金を受給する上で、基本となる重要な軸となります。

就業規則の重要性について


ご存じとは思いますが、就業規則は、原則として10人以上の従業員のいる会社においては、作成義務のあるものです。ですが特に中小企業ではまだ作成されていない会社も多く、作成していても放置されたまま一度も改定されたことがない状態にある会社も存在します。御社の対応状況はいかがでしょうか。

実は、このように就業規則を放置してしまっていることはとても怖いことです。 なぜなら、法令を守らない会社が、従業員との約束など守るとは信じられないですよね。

助成金を受給するためにはもちろんですが、就業規則を未整備のまま、あるいは作成当時の状態のままにしているということは、労働法令を無視して、従業員の雇用環境に関心がないということです。このような状態の会社の従業員が安心して働くことができるでしょうか。

それに加えて、助成金の受給を目指す面から考えても、助成金の受給をしたいと考えても、上記の2点両方に対応することができず、結果、受給を諦めるか、資料を無理に作成だけして、いわゆる不正受給の状態となってしまいます。

就業規則は「法令があるから作る書類」ではありません


就業規則を作成し、最新の状態に更新しておくということは、会社組織の強化の基本となることであり、従業員に安心感を与え、会社への信頼感、帰属意識を強めることに繋がります。さらには条件さえ整えば、助成金の受給を狙える体制が出来ているのです。


まとめ


中小企業では本業が多忙で就業規則まで手が回らなくないという声が頻繁に出てきます。ですが、『だからやらない』では、これからの経営、人事労務を考える上で、問題の先送りどころか、まさしく違法経営企業化、ブラック企業化が進んでしまいます。こうなってしまうと、正常化するまでの間に貴重な時間と経費、そしてなにより大切な従業員を失ってしまうのです。

そうならないためにも、就業規則について、一度社労士に相談することをお勧めします。御社の現状に最も適した就業規則を備えておくことで、会社運営を正常化し、さらには助成金を活用してさらに会社の活性化を目指していきましょう。

ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
参照 : SHARES HP

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