雇用調整助成金はいつまでか。雇用調整助成金の特例措置の今後について解説
労務


雇用調整助成金の特例措置が始まって1年が経過しました。雇用調整助成金は、コロナ禍の中で仕事が減って、社員に休業をさせざるを得ない会社が、社員に休業手当を支給(または職業訓練を実施)することで得られる助成金です。最初は使いにくいなどといろいろ言われたこともありますが、今はコロナ禍の中で雇用を維持する柱になっています。

もっとも、お金が無限に出てくるわけではなく、コロナ禍の収束に合わせて同助成金の特例措置も縮小される予定となっています。

厚生労働省から2月8日にその方針が発表されております。特に現在、雇用調整助成金の申請を続けている会社にとっては、その動向が気になるところであると思います。現在の措置がどう変わるか、というところを中心に解説をいたします。

この記事の目次

1、現在の雇用調整助成金の特例措置は全国で緊急事態宣言が解除された翌月末まで。

まず、明確になっていることは雇用調整助成金の特例措置は、全国で緊急事態宣言が解除された翌月末まで、ということです。

現在、10都府県で3月7日まで緊急事態宣言が継続される予定なので、実質4月末までが特例措置期間になると推測されます。仮に2月中に宣言が解除になったとしても、4月末までは措置が続けられることが発表されています。

これを書いている2月13日現在ではコロナ感染者の人数は縮小傾向にありますので、このままいけば4月にいったん終わる、という認識で良いでしょう。

2、その後は縮小傾向になるも、感染拡大地域は現状の支給を維持

では、5月以降はどうなるのでしょうか。5~6月については、上限が現在の15,000円から13,500円に、助成率は最大10/10から9/10に下がります。

つまり、全体的にみて、この期間は10~20%程度の減額になる、という認識で良いでしょう。

また、まん延防止等重点措置対象地域に指定され、営業時間短縮等の協力を行った飲食店等などを対象に、現在の上限15,000円、助成率最大10/10という措置が続くことが決まっています。どのような地域や協力で対象になるかは不明ですが、再び感染拡大やクラスターが発生するような地域の場合は、配慮がされると見て良いでしょう。

7月以降については今のところ具体的な発表はありませんが、「雇用情勢が大きく悪化しない限り、原則的な措置、特例措置をさらに縮減」とされています。7月以降は雇用調整助成金に頼らない体制を取ることを目指すべきでしょう。

3、雇用維持要件を緩和。大企業も満額対象にするなど、間口が広がる側面も。

雇用調整助成金では、雇用維持要件というものが支給率に影響していました。具体的には、令和2年1月24日以降に解雇等を行っていないこと、1月24日以降、算定基礎期間の末日までの各月末の平均をとって4/5以上の労働者数を維持していることを条件に中小企業で10/10の支給率としていました。逆に言えば、解雇をした、あるいは自己都合でも社員がたくさん抜けてコロナが始まる前の4/5の人数を割ってしまった、ということになれば、助成率が4/5に減っていました。

この基準日が「令和2年1月24日」ではなく「令和3年1月8日」に変更されます。つまり、これまで解雇等が理由で助成率を減らされていた会社も10/10の満額を受け取るチャンスが出てきたことになります。

また、大企業はこれまで同助成金は最大でも3/4の支給率しかありませんでした。しかし、コロナ禍で生産指標を30%以上下げた会社や、緊急事態宣言で時短営業などに協力している飲食店等なら最大10/10の同助成金を受けられるように改正されました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
雇用調整助成金の現行の特例措置は4月まで、その後6月まではやや縮小される見込みです。一方で今回の発表で支給率がアップとなる会社も出ますので、その要件をご確認ください。

雇用調整助成金の特例措置が続くということはコロナ禍が続いているということになりますので、決して良い話ではありません。少しずつ元の生活に戻すための準備を会社としてもしていかないといけない時期に来ているのではないでしょうか。

雇用調整助成金のお問合せは、お近くのハローワークや、社会保険労務士にご相談をください。

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