コロナ禍で拡充されたキャリアアップ助成金(正社員化コース)!「6ヵ月未満の紹介予定派遣」も対象に
労務

新型コロナウイルス感染拡大の影響で離職を余儀なくされた労働者の雇用、人材不足職種への人材移動を促進すべく、キャリアアップ助成金(正社員化コース)制度が拡充されています。具体的には、原則「直接雇用前6ヵ月以上の勤務」が要件とされていた派遣労働者について、一定の要件を満たす紹介予定派遣に限り、「直接雇用前2ヵ月以上6ヵ月未満の勤務」も支給対象となります。さっそく改正の内容を確認しましょう。

この記事の目次

キャリアアップ助成金(正社員化コース)は紹介予定派遣でも申請可能です

ところで、皆さんの中には、「キャリアアップ助成金(正社員化コース)って、紹介予定派遣も対象になるの?」と思われる方も多いと思います。確かに、要件をみると「正社員として雇用することを約して雇入れられた者でないこと」の文言があり、紹介予定派遣が対象外となるのではないかと見ることもできます。
この点、派遣契約締結の時点ですでに正社員雇用の確約があるような紹介予定派遣であれば対象外となりますが、必ずしも正社員雇用が約束されているわけではないごく一般的な紹介予定派遣であれば対象となります。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)で対象範囲が広がった「6ヵ月未満の紹介予定派遣労働者」の要件

このように、紹介予定派遣労働者はこれまでもキャリアアップ助成金(正社員化コース)の対象となっていましたが、このたび、要件が以下の通り変更されています。


出典:厚生労働省「ウィズ・ポストコロナ時代を見据えた雇用対策パッケージ」

本要件は、2021年2月5日から2022年3月 31日までに、紹介予定派遣に係る派遣労働者を正社員として直接雇用した場合に適用されます。ただし、当該紹介予定派遣期間中に派遣元事業主による OFF-JTを受講していることが必要です。
OFF-JTとは、業務遂行の過程外で行われる(事業内又は事業外の)職業訓練のこと。本助成金の適用を受けるためには、派遣労働者のキャリアアップに資するものであり、有給、無償で実施される8時間以上の職業訓練である必要があります。

「新型コロナウイルス感染症の影響による離職」の定義

紹介予定派遣労働者を対象とする場合にこれまでよりも使いやすくなったキャリアアップ助成金(正社員化コース)について、詳細を把握するために有効なQ&Aが公開されていますので併せてご確認ください。

例えば、「新型コロナウイルス感染症の影響による離職」の定義については、以下の通り解説されています。

自己都合による離職であっても、新型コロナウイルス感染症の影響によるものであれば、支給対象となり得ます。例えば、「新型コロナウイルスに感染したことなどによって同居の家族の看護または介護必要になったから」「職場で感染者が発生したから」「同居の家族が高齢であり、重症化防止のため」などの理由が挙げられます。なお、自ら事業を営んでいる者の廃業、役員等についている者の退任も「離職」に含まれます。



離職理由については、「自己都合による離職」「自営業者の廃業も対象となるという点で、幅広く制度を活用できそうです。

参考:厚生労働省「キャリアアップ助成金(正社員化コース)の制度拡充に関する Q&A」

まとめ

企業においては比較的活用頻度の高いキャリアアップ助成金(正社員化コース)が、より使いやすくなっています。本助成金については、ここで解説した「6ヵ月未満の紹介予定派遣」の取扱いの他にも、令和3年度の改正項目がいくつかありそうですので、次号以降で解説していくことにしましょう。 何かと複雑な雇用関係助成金のご相談は、社会保険労務士までお気軽にお寄せください!

※関連記事:
『【2021年度版】キャリアアップ助成金各コースの変更点まとめ』

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