前年度改正点に要注意 ! 平成29年度も要チェックの「雇用促進税制」を知る
労務

この記事の目次


「雇用促進税制」をご存知でしょうか?

事業年度内に雇用を増やし、一定の基準をクリアした事業主に対する税制優遇として、平成23年からスタートした制度ですが、平成29年度も引き続き延長されています。制度についてはすでにご存じの方も多いかもしれませんが、対象地域と対象者が絞り込まれた平成28年度改正点を中心に、改めてご紹介することにいたしましょう。

「特定地域における無期雇用かつフルタイム雇用」が新たな条件に


制度詳細については下記のリーフレットにて案内されていますので、ご確認ください。

参照 : 厚生労働省「雇用増加企業向けリーフレット」

今後(平成29年度内に)、新規にこの税制優遇の適用を受けるための要件として、

・雇用者増加数5人以上(中小企業は2人以上)、かつ、雇用増加割合10%以上の要件を満たすこと
・同意雇用開発促進地域内に所在する事業所において、新たに雇い入れた無期雇用かつフルタイム雇用を増加させること

が挙げられています。ちなみに、平成27年度以前には後者の要件は掲げられていませんでした。平成28年度改正ポイントとして、以下、補足しておきましょう。

「同意雇用開発促進地域」とは・・・


地域雇用開発促進法(昭和62年法律第23号)第7条に規定する同意雇用開発促進地域のこと。具体的な対象地域は下記URLよりご確認いただけます。

参照 : 「同意雇用開発促進地域一覧(28道府県 82地域)」

「無期雇用かつフルタイム雇用」とは・・・


有期雇用や短時間雇用以外の労働契約を締結している者に限定されます。また、適用年度終了時も引き続き当該事業所に勤務する雇用保険の一般被保険者である必要があります。

つまり、この制度の目的が従来「新たな雇用機会の確保」であったのに対し、平成28年4月1日以降は「雇用機会が不足している地域における質の高い雇用の創出」へと変更されている点に注意が必要となります。

例えば、下記のような例においては事業年度開始が平成28年4月1日より前か、以降かでは適用の可否が分かれます。

■ 適用の可否についての具体例
・正社員15名、パート5名
・新規雇用 正社員1名、パート1名(共に雇用保険被保険者)

→ 事業年度開始が平成28年4月1日より前の場合は・・・
増加人数2名、増加率 2名/20名=10% ○ 適用内

→ 事業年度開始が平成28年4月1日以降の場合は・・・
増加人数1名(パート雇用者は対象外)
増加率 1名/20名=5% × 適用外

その他の事業主要件等については、冒頭でもご紹介した厚生労働省「雇用増加企業向けリーフレット」をご確認ください。

雇用促進計画では「いつ」「どの程度の」雇用を予定するかを検討


手続きにあたって、まず検討すべきは雇用計画です。こちらは「雇用促進計画」にまとめ、適用年度開始後2ヵ月以内に本社を管轄するハローワークに提出する必要があります。

具体的な計画作成については、下記リーフレット5ページ目以降で詳しく解説されていますので、参考にしてみてください。

計画の段階で、見込み数と職種、労働条件を明確にしておく必要があります。

参照 : 厚生労働省「雇用促進計画の提出手続き」


以上、ざっくりとではありますが、今号は「雇用促進税制」についてご紹介しました。

税の話題ということで、本来は税理士の専門となる話ではありますが、適用を受けるにあたり雇用促進計画の提出が必要となることから、社会保険労務士から情報発信させていただきました。雇用計画に関するお悩みは、社会保険労務士までお気軽にご相談いただければと思います。

記事のキーワード*クリックすると関連記事が表示されます

メルマガ登録(毎週水曜配信)

SHARES LABの最新情報に加え、
経営に役立つ法制度の改正時事情報などをお送りします。