令和3年度労働保険年度更新!変更点や基本的な手順を解説
労務


毎年恒例、労働保険年度更新の準備は進んでいますか?5月も下旬にさしかかり、厚生労働省からは令和3年度版の「労働保険年度更新申告書の書き方」が公開されています。令和2年度からの変更点を確認すると共に、労働保険年度更新の手順について復習しておきましょう。

この記事の目次

そもそも労働保険年度更新とは?

年度更新で行えることは、以下の2点です。

・ 既に納付済みの前年度の保険料を精算するための確定保険料の申告・納付
・ 新年度の概算保険料を納付するための申告・納付


令和3年度の年度更新では、「令和2年4月1日~令和3年3月31日の労働保険料の清算」と「令和3年4月1日~令和4年3月31日の労働保険料の概算納付」が行われます。

毎月納付する社会保険料(健康保険・厚生年金)と異なり、労働保険料(労災保険・雇用保険)は年に一度の「年度更新」によって申告・納付する仕組みとなっているのです。

労働保険年度更新 令和2年度⇒令和3年度の変更点

その1. 申告書の押印欄が削除されました


労働基準法に基づく届出等における押印原則の見直しにより、令和3年4月1日以降、労働基準法等に基づく届出様式の大部分から押印欄が削除されています。これを受け、令和3年度の年度更新申告書からも押印欄が削除されていますので、ご確認ください。

参考:「労務関係書類で押印・署名見直しの方向 労働基準法施行規則が改正へ」

その2. 労働保険年度更新期間の延長等の措置はありません


新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、令和2年度の労働保険年度更新では、労働保険料及び一般拠出金の概算保険料及び確定保険料に係る申告書の提出及び納付が「令和2年8月31日」まで延長されていました。
現在もコロナ禍にあることに変わりありませんが、令和3年度労働保険年度更新では、このような延長措置に関わるアナウンスはありません(令和3年5月18日現在)。
令和3年度労働保険年度更新の申告納付は、「6月1日(火)から7月12日(月)まで」に行いましょう。

その3. 保険料率の変更はありません


雇用保険料率、労災保険料率共に、令和2年度から変更はありません。

参考: 厚生労働省「令和3年度の労災保険率について ~令和2年度から変更ありません~」
厚生労働省「令和3年度の雇用保険料率」

労働保険年度更新の手順を総復習

年に一度の手続きとなる労働保険年度更新は、毎年のことながら、いざその時になると「これってどうやるんだっけ?」という箇所がいくつも出てくるもの。また、前項の通り、年度によっては前年と異なる点があるため、必ず最新版マニュアルを参照しながら進める必要があります。労働保険年度更新マニュアルは、5月下旬から送付される申告書に同封される他、厚生労働省のウェブサイトより閲覧可能です。円滑に準備を進めるために、年度更新の手順を確認の上、今から取り組める準備を進めましょう。

参考:厚生労働省「令和3年度事業主の皆様へ(継続事業用)労働保険年度更新申告書の書き方」

1.算定基礎賃金集計表を作成する

① 前年度に使用した全労働者(パート・アルバイトなどもすべて含む)の賃金台帳を用意する
② 役員等について労働者性の有無を確認する
⇒代表者や役員報酬のみが支払われている役員は対象外です。兼務役員については、役員報酬以外の労働者としての賃金部分のみ算定賃金に含めます
③ 高年齢労働者、パートタイム労働者等の雇用保険の被保険者資格を確認する
⇒雇用保険の被保険者資格のない方でも、「労災保険・一般拠出金」の対象となるため、集計して、算定基礎賃金集計表の所定欄に記載します
④ 労災保険と雇用保険それぞれの対象労働者の人数と賃金を集計する

2.申告書を作成する

① 「確定保険料・一般拠出金算定基礎賃金集計表」で算出した確定保険料及び一般拠出金の算定基礎額を転記し、確定保険料と一般拠出金の額を計算する
② 概算保険料についても計算し、確定保険料額と昨年度申告した概算保険料額(申告済概算保険料額)との過不足を計算する
申告書作成には、「年度更新申告書計算支援ツール」のご活用が便利です。ただし、支援ツールで作成した申告書の完成イメージを印刷して提出することはできません。必ず、画面上で作成した内容を申告書に転記して提出しましょう。

参考:厚生労働省「年度更新申告書計算支援ツール」

3.期間内に申告・納付する

令和3年度の申告・納付期限は、6月1日~7月12日です。提出先は労働局、労働基準監督署又は金融機関・郵便局等となります。

以上、労働保険年度更新の手順は、ざっくり分けて3段階です。記入例や詳細については、マニュアルをご確認いただくのが分かりやすいかと思いますが、ご不明な点がございましたらSHARES公認の社会保険労務士にお問い合わせください。

まとめ

さっそく、労働保険年度更新の準備を始めましょう。賃金関係の算出や検討は、年度更新手続き上、特に時間を要する部分ですから、5月中に済ませておけると申告書作成がスムーズに進みます。

✓ 令和2年4月1日から令和3年3月31日までに使用した全ての労働者に支払った賃金総額の算出
✓ 令和3年4月1日から令和4年3月31日までに使用する全ての労働者に支払う予定の賃金総額の検討


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