「男性版産休」を盛り込んだ改正育児・介護休業法が成立!2022年10月施行へ
労務


報道等で動向が注目されていた「男性版産休」を盛り込んだ改正育児・介護休業法が、2021年6月3日に成立しました。新たな制度創設は、政府が目指す男性の育休取得率向上に寄与するのでしょうか?男性版産休についてはすでに別記事で概要を解説していますが、改正法の内容を踏まえて再度解説しましょう。

関連:「新設予定の男性版産休制度!速報版概要をチェック(2020年12月現在)」

この記事の目次

2022年10月施行予定、「出生時育児休業(男性版産休)」とは?

男性版産休として新たに創設される「出生時育児休業」では、以下①~③を満たす範囲で、子の出生後8週間以内に4週間まで休暇を取得できるようになります。

①休業の申出期限については、原則休業の2週間前までとする
②分割して取得できる回数は、2回とする
③労使協定を締結している場合に、労働者と事業主の個別合意により、事前に調整した上で休業中に 就業することを可能とする


加えて、本改正法案には衆議員・参議院から24の付帯決議がつけられており、制度運用上確認しておく必要があります。以下、特に重要な内容を抜粋して掲載します。

✓出生時育児休業中の就業は、あくまで労働者からの申出が前提となっていることから、それを可能とする労使協定の締結についても、使用者側からの一方的な押しつけにならないよう、労働者側の意向を反映する適正な手続を明らかにし、周知を徹底すること

✓育児休業中の社会保険料免除要件の見直しに関し、労働者が育児休業中に就業した場合には、休業中の就業日数によっては社会保険料の免除が認められなくなり、労働者に想定外の経済的な負担が発生する可能性があることについて周知徹底すること

✓今回の出生時育児休業は、一定の範囲で特別な枠組みを設けることにより、男性の育児休業取得を促進するための特別な措置であり、男性の育児休業取得がより高い水準になり、この仕組みがなくてもその水準を保つことができるようになった場合には見直すこと


出典:衆議院「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議」

短期育休に係る社会保険料免除は「月内に2週間以上の育児休業取得」が要件に

出生時育児休業(男性版産休)の成立に際し、短期間の育児休業に係る社会保険料免除要件の見直しが行われ、これを盛り込んだ改正健康保険法か成立しました。 短期の育児休業の取得に係る保険料免除については「月内に2週間以上の育児休業を取得した場合には当該月の保険料を免除する」こととされ、さらに賞与に係る保険料については「1ヵ月を超える育児休業を取得している場合に限り、免除の対象とする」とされました。

その他の育休関連改正項目

出生時育児休業(男性版産休)と併せて、今回盛り込まれた改正項目についても確認しておきましょう。 職場において対応すべき重要な項目も含まれていますので、このあたりは就業規則改定のポイントについても含め、また別記事にて改めて解説します。

出典:厚生労働省「第204回国会(令和3年常会)提出法律案_育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案(令和3年2月26日提出)」

まとめ

育児・介護休業法は近年、時代のニーズに応じてたびたび改正が行われ、内容に変化が生じています。「そういえば、もう何年も社内規程の見直しを行っていない」という会社では、早急な見直しが必要です。今後ますます深刻化する人材不足への対応の一環として、両立支援について積極的な検討を進めましょう。
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