東京都のテレワーク促進助成金を受け取れる事業者の9つの要件
労務


テレワーク促進助成金は、テレワークによる職場環境整備の推進のために都内中堅、中小企業等が在宅勤務、モバイル勤務等を可能とする情報通信機器等の導入によるテレワーク環境整備に取り組んだ場合に、公益財団法人東京しごと財団から支給される助成金です。
今回は、この助成金を受け取ることが出来る事業者に該当をするための9つの要件についてご紹介致します。これらの要件は、助成金の申請日から助成事業終了後の実績報告日までの期間を通じて、全てを満たしている必要があります。

この記事の目次

1.都内で事業を営んでいる中堅、中小企業等であること

①都内で事業を営んでいる、とは

法人の場合は、都内に本店登記がある、又は支店や営業所等の事業所が都内にあることとし、都内で営業実態がなく、法人都民税が免除されている場合を除きます。 個人の場合は、都内税務署へ開業届を提出している必要があります。

➁中堅、中小企業等、とは

常時雇用する労働者の数が999人以下の企業をいいます。常時雇用する労働者とは、下記に該当する人をいい、登録型派遣労働者は除きます。
・期間の定めなく雇用されている労働者
・有期雇用の場合、過去1年を超える期間について引き続き雇用されている労働者又は採用の時から1年を超えて引き続き雇用されると見込まれる労働者
・日々雇用契約が更新される労働者でも、過去1年を超える期間について引き続き雇用されている労働者又は採用の時から1年を超えて引き続き雇用されると見込まれる労働者

③企業、とは

企業とは、会社法第2条第1号に定める会社、又は会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律第3条第2号に定める特例有限会社、又は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第22条又は第163条の規定により成立した法人等をいいます。

また法人等とは、下記のものを含み、東京都政策連携団体の指導監督等に関する要綱に規定する東京都政策連携団体、事業協力団体又は東京都が設立した法人は除外されます。
・弁護士法第30条の2第1項で定める弁護士法人に該当するもの
・公認会計士法第34条の2の2第1項で定める監査法人に該当するもの
・税理士法第48条の2で定める税理士法人に該当するもの
・行政書士法第13条の3で定める行政書士法人に該当するもの
・司法書士法第26条で定める司法書士法人に該当するもの
・弁理士法第37条第1項で定める特許業務法人に該当するもの
・社会保険労務士法第25条の6で定める社会保険労務士法人に該当するもの
・土地家屋調査士法第26条で定める土地家屋調査士法人に該当するもの
・医療法人、社会福祉法人、学校法人等法人税法別表2の公益法人等に該当するもの

2.都内に勤務する常時雇用する労働者を2人以上雇用していること

都内に勤務する常時雇用する労働者のうち1名は、申請日時点で6ヶ月以上継続して雇用しており、かつ雇用保険被保険者であることが必要です。休業中の労働者を含みます。
常時雇用する労働者が2人以上30人未満の場合は、助成金の上限は150万円、助成率は2/3、30人以上999人以下の場合は、助成金の上限は250万円、助成率は1/2となります。

3.都税の未納付がないこと

納付義務があるにもかかわらず、法人の場合は法人事業税及び法人都民税、個人の場合は個人事業税及び都民税の未納付がある場合は申請することが出来ません。

4.過去5年間に重大な法令違反等がないこと

違法行為による罰則の適用を受けた場合、労働基準監督署により違反の事実が検察官に送致された場合、消費者庁の措置命令があった場合等の法令違反等があった企業は申請することが出来ません。
また、申請には法令違反等の状況が解消されてから5年が経過している必要があります。

5.労働関係法令について、下記を満たしていること

各種の労働関係法令に対する違反がある場合には、申請をすることが出来ず、下記を満たしている必要があります。

①従業員に支払われる賃金が、就労する地域の最低賃金額を上回っていること。
➁固定残業代等の時間当たり金額が時間外労働の割増賃金に違反していないこと、また固定残業時間を超えて残業を行った場合は、その超過分について通常の時間外労働と同様に、割増賃金が追加で支給されていること。
③法定労働時間を超えて労働者を勤務させる場合は36協定を締結し、遵守していること。
④労働基準法に定める時間外労働の上限規制を遵守していること。
⑤労働基準法第39条第7項である、年次有給休暇について年5日を取得させる義務に違反していないこと。
⑥上記以外の労働関係法令について遵守していること。
⑦厚生労働大臣の指針に基づき、セクシュアルハラスメント等を防止するための措置をとっていること。

6.風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条第1項に規定する風俗営業、同条第5項に規定する性風俗関連特殊営業、同条第13項に規定する接客業務受託営業及びこれに類する事業を行っていないこと。

該当する事業を行っている企業は、申請をすることが出来ません。

7.暴力団及び法人その他の団体の代表者、役員又は使用人その他の従業員若しくは構成員が暴力団員等に該当する者でないこと。

該当する場合には、申請をすることが出来ません。

8.就業規則を作成して労働基準監督署に届出を行っていること

労働基準法により、常時10人以上の労働者を使用する企業には、就業規則の作成と届け出が義務づけられています。義務の有無は、事業場ごとに、雇用形態を問わないすべての労働者のうち日常的に雇用している者が10人以上いるか、が判断基準となります。
義務づけられている企業が届け出を行っていない場合には、申請をすることが出来ません。

9.都が実施する「2020TDM推進プロジェクト」に参加していること

2020TDM推進プロジェクトとは、東京2020大会時の安全、円滑な輸送サービスの提供と、都市活動や経済活動の安定との両立を図ることを目的に、東京都、内閣官房、公益財団法人東京オリンピックパラリンピック競技大会組織委員会が事務局となり、企業の協力を得ながら、大会時の交通混雑緩和を目指すプロジェクトです。 登録は任意であり、登録料は発生しません。登録による義務は発生せず、この取組に賛同し、協力することが出来る企業等であれば、全ての企業が登録することが出来ます。

協力の具体例として、テレワーク、時差出勤、ウェブ会議の活用、従業員等の出勤抑制や削減への取組、計画的な夏季休暇の取得、車利用の抑制や分散、ルート変更等、買い物方法の工夫や宅配便等の受取への配慮、自宅での大会応援が2020TDM推進プロジェクトでは列挙されています。

登録のメリットは、東京2020大会の交通による影響を見据えた事業継続に関わる相談や対応を無料で受けることが出来ることの他、輸送等に関する情報をホームページやメールマガジンで提供を受けること、協力者としての2020TDM推進プロジェクトホームページへの企業名の掲載、協力者として2020TDM推進プロジェクトシンボルマークを企業PRに利用出来ること等があります。

10.まとめ

上記の9つの要件を、助成金の申請日から助成事業終了後の実績報告日までの期間を通じて全て満たしている場合に、テレワーク促進助成金の申請を行うことが出来ます。
申請の方法等については、東京都しごと財団のホームページ等でご確認いただく他、ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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