中小企業が受け取れる!女性活躍加速化コース助成金とは?
労務


2016年に施行された女性活躍推進法により、女性の職業生活における活躍を迅速かつ重点的に推進するために、法律の施行以降、女性の職業生活における様々な取組が企業に求められるようになりました。
女性の職業生活における取組を中小企業が行った場合、受け取れる助成金があります。それが両立支援助成金女性活躍加速化コースです。 今回は、両立支援助成金の女性活躍加速化コースについてご紹介致します。

この記事の目次

1.両立支援助成金の女性活躍加速化コースとは

両立支援助成金の女性活躍加速化コースとは、女性労働者の能力の発揮及び雇用の安定のため、自社の女性の活躍の状況を把握し、男性と比べて女性の活躍に関し改善すべき事情がある場合に、当該事情の解消に向けた目標を掲げ、女性が活躍しやすい職場環境の整備等に取組、その結果、当該目標を達成した中小企業事業主に対して、助成金を厚生労働省が支給するものです。

2.支給対象事業主

下記のいずれにも該当をする中小事業主に、両立支援助成金の女性活躍加速化コースが支給をされます。

①行動計画を策定し、中小企業事業主の人事労務管理の機能を有する部署が属する事業所の所在地を管轄する都道府県労働局長へ女性活躍推進法第8条第7項に基づき届出を行ったこと。
➁職業生活と家庭生活の両立に資する雇用環境の整備に関する取組を行ったこと。
③長時間労働の是正等、働き方の改革に関する取組を行ったこと。
④女性活躍推進法第8条第8項に基づく公表について、女性の活躍推進企業データベースへの掲載により行ったこと。
⑤女性活躍推進法第20条第2項に基づき、女性労働者の職業生活に関する機会の提供に関する実績又は職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備に関する実績のうち、少なくともいずれか一方を女性の活躍推進企業データベースへの掲載により公表していること。
⑥行動計画に基づいて、計画期間内に支給対象となる数値目標及び取組目標の、目標の内容欄の取組を1つ以上実施したこと。2つ以上の取組内容を記載している場合は、そのうち少なくとも1つの取組を実施したこと。
⑦行動計画に定めた目標について、その達成のための取組目標を達成した日の翌日から起算して3年を経過する日までに数値目標を達成し、さらに支給申請日までその状態が継続されていること。
複数の数値目標が設けられていた場合は、そのうち少なくとも1つ以上の目標を達成したこと。
⑧当該数値目標を達成した旨について、女性の活躍に関する情報を女性の活躍推進企業データベースの備考欄への掲載により公表していること。
⑨男女雇用機会均等法第13条の2の男女雇用機会均等推進者及び育児休業、介護休業等 育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第29条の職業家庭両立推進者を選任していること。
➉常時雇用する労働者は、雇用契約の形態を問わず、事実上期間の定めなく雇用されている労働者をさすものであって、下記いずれかに該当するものとすること。
・期間の定めなく雇用されている者
・一定の期間を定めて雇用されている者又は日々雇用される者であってその雇用期間が反 復更新されて事実上期間の定めなく雇用されている者と同等と認められる者。

3.行動計画とは

上記2①で策定が求められている行動計画とは、女性活躍推進法第8条に基づき事業主が策定する一般事業主行動計画をいいます。
採用した労働者に占める女性労働者の割合、男女の継続勤務年数の差異、労働時間の状況、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、その他のその事業における女性の職業生活における活躍に関する状況を把握し、女性の職業生活における活躍を推進するために改善すべき事情について分析した上で、その結果を勘案して定めるものであり、計画期間、達成しようとする目標、実施しようとする取組の内容及びその実施時期を定めたものであり、労働者に周知し、公表されているものです。

両立支援助成金の女性活躍加速化コースの助成金の支給対象となる行動計画は、この要領で定める各規定を満たすものであって、かつ、計画期間が2年以上5年以下であることが必要です。

4.必要な取組

上記➁、③で求められている取組は、行動計画に盛り込み、かつ実施をする必要があります。

①職業生活と家庭生活の両立に資する雇用環境の整備に関する取組とは
雇用する労働者の職業生活と家庭生活の状況を踏まえ、育児、介護休業制度の利用促進等、職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境整備に関する取組を行う必要があります。
具体例として、育児や介護休暇制度を充実させる、女性用トイレや更衣室を設ける等の取組を挙げることが出来ます。

➁長時間労働の是正等、働き方の改革に関する取組とは
雇用する労働者の労働時間の状況を踏まえ、長時間労働の是正等の働き方の改革に関する取組を行う必要があります。
具体例として、一定の時間以降の残業を禁止する、営業時間を短縮する等の取組を挙げることが出来ます。

4.行動計画に定めた目標の数値目標の達成

上記2⑥⑦⑧では、行動計画に目標を数値として掲げ、それを達成することを求めています。 例えば行動計画に女性の配置に関する目標として、管理職に占める女性比率の向上を定めた場合、具体的に比率のパーセンテージを目標として掲げる必要があります。
そしてこれを達成した場合には、その証拠資料として、取組前と取組後の女性比率が分かる書類の写しの提出を行う必要があり、書類としては、組織図や名簿、対象となる女性労働者の異動辞令等が挙げることが出来ます。

5.両立支援助成金の女性活躍加速化コースの支給額

助成金の支給は、1中小企業当たり1回限りであり、47.5万円が支給されます。労働生産性を向上させた事業所は労働関係助成金の助成額の割増が適用され、60万円となります。
労働生産性の向上とは、助成金の支給申請を行う直近の会計年度における生産性が、その3年度前に比べて6%以上伸びていること、または、金融機関から一定の事業性評価を得てその3年度前に比べて1%以上伸びていること、のいずれかの要件を満たすことで認められます。

助成金支給を受けることの出来る中小企業事業主が、同一の数値目標を達成したことにより、ポジティブアクション能力アップ助成金の支給を受けた場合には、両立支援助成金の女性活躍加速化コースは支給されません。

6.両立支援助成金の女性活躍加速化コースの申請

両立支援助成金の女性活躍加速化コースの支給を希望する場合、中小企業事業主は、取組目標を達成した日の翌日から3年以内に数値目標を達成し、数値目標を達成した日の翌日から起算して2ヶ月以内に、両立支援等助成金、女性活躍加速化コース支給申請書、支給要件確認申立書に、必要書類を添付し、本社等の管轄労働局長に提出する必要があります。

7.まとめ

上記のように、両立支援助成金の女性活躍加速化コースでは、女性の職業生活における活躍における取組を中小企業が行うことで、中小企業に対して47.5万円又は60万円が支給されます。

女性が活躍しやすい職場では、対象の女性自身のみならず、企業全体の就業意欲の向上や離職防止、更には多くの就業希望者を募ることが出来る等、優秀な人材の確保に繋がり、企業の発展に寄与します。

是非、両立支援助成金の女性活躍加速化コースを利用しながら、女性の職業生活における活躍における取組を行ってみてはいかがでしょうか。
ご不明な点がございましたら、身近な専門家に相談されることをお勧め致します。

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